遊び人の恋

猫原

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第一章

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※モブとの濡れ場シーンがあります。
飛ばしてもらっても話は読めます。

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「あっ、んっ、ひうっ」

肉がぶつかる音と同時に女から止め処もなく嬌声の声が洩れた。背後から貫かれ、男の切っ先が最奥の良い場所ばかりを何度も突いてくる。
女は快感で痙攣し続ける躰を両腕で支える事が出来なくなっていた。唯一の支えはこの男ーーーー久賀の腰を掴んでいる両腕のみ。腰を淫らに振り、力が出ない両腕は投げ出され顔を床に押し付けて、口の横からは涎が流れ、だらしなく喘ぐだけだった。
数日前だったか父親の手伝いで甘味処の店番をしていると顔の男が雨宿りをしている姿が目に入った。横顔を盗み見れば数度すれ違った事のある男で、密かに恋心を抱いていた。じっと見つめていたらこちらの視線に気付いたのか一度目が合った。その時、ふっと微笑まれ全身の骨が溶けてしまったかのような感覚に陥ったのだった。
女は何度迎えたか分からない絶頂を迎えたと同時に久賀は自身を抜くと、畳の上に突っ伏した女の背中に精を吐きだした。
突っ伏したまま肩で息をしていると、視界に久賀の膝が目に入り、見上げると久賀に見下ろされていた。その目から感情を読み取る事は出来なかったが、何を望まれているか女には分かった。
先程まで女の中に入っていた雄はいまだ衰える事なのない雄の傘の中心から滴が流れ、その太い竿には女の蜜が纏わりついていた。
女は躊躇なく久賀の雄に貪りついた。四つん這いになり、舌を使い舐め回し、口を窄めて精をちゅうちゅうと吸い出し、咥えながら顔を前後に動かした。

「ぐふっ!?!」

久賀から頭を掴まれたかと思うと喉奥まで突っ込まれた。突然のことで思わず咽せたが喉奥まで突っ込まれたせいで、うまく息ができなかった。
腰を口奥に向かって振られ、口の中を犯された。ズボズボとと出し入れされ、息苦しいはずなのに、それさえも女は自分の口を犯されている感覚に酔いしれた。
久賀は短く唸ると同時に精を女の口に吐き出した。女はそれを躊躇なくごくごくと飲み込んだ。ブルリと女の口から自身を抜いた。全部は飲まなかったようで口の端から精液が溢れてしまっていた。

「良く飲めたな」

と久賀から頭を撫でられた女は褒められたと思い嬉しそうに久賀を見つめた。その視線に気付いたのか久賀の口元が笑みを作った。目が笑っていない事に気づかない女は、その綺麗な笑みを見て頬を染めながら久賀の腰に抱きついた。

「……口を吸っては下さりませんか?」
「俺のを飲んでるから無理だな」
「京さんに誘われた時は夢かと思いました…」
「君、可愛かったからね」

と顔の良い男に褒められれば悪い気はしない。
口吸が無理なら、何度も抱いて欲しいと女は久賀を押し倒し、上乗りになる。久賀に跨って女の股で擦れば、そこはみるみるうちに硬さを取り戻していた。
生理現象だから、仕方ないと久賀は肩を竦めた。

「明ける前に帰りたいんだよ」
「あと一回だけ…」

と女は蜜口に当てがうと自分から腰を一気に下ろした。

「あっ、あーーーーっ!!」

どうやら挿れただけで、イッたらしい。
力なく久賀の胸元に倒れ込んできた。
久賀はその様子をただ笑みを浮かべて見つめたままだったが、久賀は女の尻を掴むと激しく上は突いた。女は涎を垂らしながら喘ぐだけになっていた。

「俺、まぐろは嫌いなんだけど」
「んっ、ひっ、あぁっ」

嫌いという単語に反応したのか、女はゆるゆると腰を淫らに揺らし久賀の腰に押し付ける動作をしたが先程の勢いはなかった。
女は久賀の胸に倒れ込んだまま、うっとりと久賀を見つめたままだ。

躰付きは良かったが、まぐろ気味だったな

と女を座らせたかと思うと、腰を上下に激しく動かし、女の乳を激しく揉みしごいた。たまに女の乳首を捻れば膣がキュッと締まって、女の動きが多少激しくなるから、それを面白がった。

明るくなる前に女の膣を洗って、避妊薬を飲ませて雪が起きるまでに布団に入っておかなければ。

子供を作りたくないが、作る行為は好きである。
しかしこの行為でできる事を知っている久賀は、女が避妊薬を飲むと約束した上でこの行為を繰り返してきた。勿論、本当に飲んだかどうかも確認するほど徹底していた。

女はイキっぱなしに、おかしくなりそうだったが、憧れの男性に抱かれている事実に夢心地だった。

「わたし、京さんに、あこがれててぇっ、」

精一杯に想いを伝えようとする姿が鬱陶しい。こういうのに睦言はいらないのだ。
どうやって手を切ろうか考えていると、

「京さん、お稚児趣味があるかと思ってました」
「は?」

と胸を揉んでいた手を止めて、腰も止めた。
久賀の一気に不機嫌になった事に気づきもせず、女はペラペラと喋り続けた。

「私で勃ったから、それはないって思ったの。
可愛い母をした男の子と一緒に居ますでしょ?あの子と仲良くされてるから閨も過ごされていると思っ」

ドサっと床に放り投げられ、畳に打ち付けられた。力強かった為、背中を強く打ってしまい、文句を言おうと口を開くと、女の顔を掴みその口に錠剤を放り込んだ。避妊薬だ。
女が飲み込んだのを見届けると手を離し、女は咳き込んだ。

「な、何をするの?!」
「ーーーー他の男の話をするから萎えたんだよ」
「は?!男って子供でしょ!?」
「それでも、男は男だろ?」

と悲しげに目を伏せれば女は先程の怒りが嘘のように引いていった。
嫉妬されたのだと勘違いし、嬉しさで綻んだ。
女から腕を掴まれたが、やんわりと久賀はその手を離した。そそくさと着替え、刀を腰に刺す。髪を器用に紐で結び、背中に流した。女に背を向けると、

「穴ん中、良く洗っておけよ」

とだけ言って女の前から姿を消した。
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