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ふたなりナース編

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――注意!――
今回再現するマンガは男性向けふたなりもの(乳房、男性器、女性器がある)になります。
マンガの上だけのことなので、小説の中で実際に祐人がふたなり化するわけではありませんが、ふたなり化しているつもりになって再現しています。
苦手な方は今回の更新分は飛ばしていただいても、ストーリー上さほど問題ないと思います。

――――――――――――

「今日の再現はこれな」

そう言って先輩が開いて見せたページには、顔は僕に似てはいるが、体つきは似ても似つかない巨乳のナースが描かれていた。

「せ、先輩……、いくらなんでも女体化は無理です……!」
「女体化じゃない。
 ふたなりだ」
「女体化でもふたなりでも同じですよ!
 どうすんですか、この巨乳!」
「それはお前、ないものは想像で補うに決まってるだろ。
 ないものをあるものと想像してやるのは簡単だけど、あるものを無視するのは難しいからな。
 女体化よりふたなりの方が簡単だろ」
「簡単じゃないですよ……」
「まあいいから、とりあえずやってみようぜ。
 今回も無理矢理系だから、マンガは読まなくていいから着替えろ。
 女物の下着は恥ずかしくて買えなかったから、これで我慢してくれよ」
「はあ……」

セーラー服やナース服は平気で買えるのに、女物の下着は買えないというのはいったいどういう心理なんだと思いながら、僕は先輩に渡された下着を広げてみた。
下は男物だが、女の子がはいてもおかしくないかなという感じのピンクのローライズだ。
上はおそらくは先輩の手作りで、ピンク色のタオルを真ん中で絞り、後ろはゴム紐で結ぶようになっていて、肩紐のないブラジャーっぽい形にしたものだった。

っていうか、このゴム紐なんか見覚えが……。

もしかしたら、いつぞやの再現の時に使ったものではないかとちらっと思ったが、もしほんとにそうだったらちょっと嫌なので考えないことにする。

「ああ、ブラはつけてやるよ。
 上脱げ」
「はい。
 ところでこれ、中に何か詰めるんですか?」
「いや、どうせすぐ取るからいいや」
「そ、そうですか……」

それじゃあわざわざブラをする意味は、と思ったが、まあ着てるものを脱がせることに意味があるというのは、僕も男なのでわからないでもない。

ブラをつけてくれた先輩が後ろを向いて別の準備をしている間に、急いでパンツをはき替えてしまうと、次にナース服を手に取った。
薄いピンク色のワンピースのナース服は案の定ミニスカートで、付属の厚めのストッキングみたいな白い靴下をはくと、スカートの間に生足の絶対領域が出来た。
とはいえ、男に絶対領域が出来たからどうなんだという感じではあるが。

「お、いいな、絶対領域」
「そ、そうですか?
 けどやっぱ、胸がないのはさみしいですね」
「まあな。
 けど胸がないのも、それはそれで思ったよりいいな」
「ならいいんですけど……」
「それよりウイッグもかぶれよ。
 髪まとめるのはやってやるから」
「はい」

僕が言われた通りに長髪のウイッグをかぶると、先輩が清純そうな感じに後ろで一つにまとめてくれて、ナース帽もかぶせてピンでとめてくれた。

「ちなみに設定は俺が個人医院の医者で、お前がそこに勤めているナースな。
 俺がお前がふたなりってことを知って、それをばらされたくなければって脅して好き勝手するって感じで」

そう説明してくれながら、先輩は着ていた服の上から白衣を羽織ってボタンをとめた。
それだけのことで、いつもの先輩とはちょっと違う知的な雰囲気になって、僕は思わず見とれてしまう。

「高橋、聞いてるか?」
「あっ、すいません、聞いてます。
 脅されて嫌々言うことを聞いてるうちに、だんだん気持ち良くなっちゃう感じでいいんですよね?」
「おう、お前もわかってきたな」
「ところで先輩、その白衣自前ですか?」
「ああ、実験で使ってるやつ持って帰ってきた。
 あ、ちゃんと洗濯したから変な薬品とかはついてないから心配すんなよ」
「あ、はい」

ってことは、実験してる時の先輩はこんな感じなんだ。
それも一回見てみたいな。
なんだったら僕が実験台になってもいいくらいだ。

「よし、じゃ始めるか。
 お前はあっちからノックしてから入って来て、『先生、お話ってなんでしょうか』って言ってくれ。
 あとはいつもみたいに流れでやってくれればいいから」
「はい、じゃ一回出ますね」

そうしてナース服の僕は、いったんキッチンに出て戸を閉め、少し時間を置いてから、その戸をノックした。

「入れ」
「失礼します」

戸を開けて改めて部屋に入って来た僕は、ミニスカートをはいているせいで自然と小股歩きになっていた。

「先生、お話ってなんでしょうか」

僕が先輩に教えられたセリフを言うと、パソコンデスクの前に座った先輩はまさに鬼畜医師といった感じの凶悪な笑みを浮かべた。

「君の体の秘密のことだよ、高橋くん」
「な、なんのことでしょうか」
「とぼけても無駄だよ。
 君、ここには女性として勤めてくれているけれども、実は男性器もついてるよね?」
「ど、どうしてそれを……」
「ふふ、それは言えないな。
 それよりもどうしようかな。
 このことを君と一緒に働いている他のナースに話したら、みんなはいったいどう思うだろうね。
 世紀の大発見として学会で発表するのもいいな」
「お、お願いです……。
 どうかこのことは秘密にしていただけないでしょうか……」
「うーん、君がどうしてもというなら秘密にしておいてあげてもいいんだけどね」
「お願いします!
 私に出来ることでしたら何でもしますから……」

最初の一言を先輩に指定されただけで、こんなふうにすらすらと女言葉の哀願が出てくる自分が、我ながらちょっと気持ち悪いと思う。
けれども先輩の方もノッてる感じなので、たぶん元のマンガから大きく外れてはいないんだろう。

「うーん、仕方がないな。
 高橋君はよく働いていてくれることだし、黙っていてあげるよ。
 その代わりと言ってはなんだけれど、君の体を少し診察させてもらってもいいかな。
 医者として興味があるからね」
「わかりました……。
 それで内緒にしていただけるなら……」
「よし、決まりだ。
 ではまず、胸から見せてもらおうか」
「はい……」

僕は先輩に近づくとウエストあたりまであるナース服のボタンを全部はずした。
すると先輩はブラ(のようなもの)に手を伸ばし、上にぐいっとずらして、僕の胸を丸出しにしてしまった。

「あっ……」

巨乳巨乳と一生懸命想像しながら、僕が恥じらうそぶりで胸を隠そうとすると先輩に止められた。

「だめだよ。
 ちゃんと調べさせてくれないと」
「はい……」

仕方なくといったふりで、僕は両手を下ろした。
あらわになった胸はやっぱりぺったんこで、先輩が見せてくれたマンガの巨乳とは似ても似つかない。

「ああ、やっぱりちゃんとした女性の胸だね。
 偽物ではなさそうだなと思っていたけれど」

さすがに先輩は自分で言うだけのことはあって、妄想全開で僕の胸が巨乳として話を進めていくらしい。
先輩は僕の平たい胸を巨乳をつかむような手つきでつかんで、優しく揉んできた。

「うん、柔らかさも普通だね。
 こっちはどうなのかな」
「あっ……」

両乳首をきゅっとつままれ、僕は思わず声を上げる。
先輩は構わずに、医者がしこりを調べているような手つきできゅっきゅっと乳首をこすってくる。

「…っ……ぁ…」
「ここの感度の方も女性並みかな。
 まあ、ここで感じる男性もいるから一概にどうとは言えないけれどね。
 さて、次は下を見せてもらおうか」
「は、はい……」

僕は言われた通りにおずおずとワンピースのスカートを持ち上げてみせる。
自分では恥ずかしくてとても見られないけれど、先輩の目にさらされている僕のモノは、すでにローライズからはみ出しそうに大きくなっていると思う。

「ああ、なるほどね。
 これは立派な男性器だね。
 君、よくこんな卑猥なものをつけてナース服なんか着ていられるね」
「申し訳ありません……」
「まあ、いいよ。
 別に迷惑をかけられているわけでもないしね。
 それよりこっちも調べさせてもらうよ」

そういうと先輩は僕のパンツを脱がせて、ナニに触ってきた。

「あっ……、先生、やめて下さいっ……」
「ふーん、ちゃんと勃起するんだね。
 女性器の方はどうなの?」

そう言うと先輩は、僕がふたなりだったら女性器があるはずのところを撫でてきた。

「うん、こっちもちゃんと濡れてるね。
 感度の方はどうかな」

そう言うと先輩は、調べていたところ両方を一度に刺激してきた。
ナニの方はもちろん、女性器があるはずのところも、ナニほどではないが感じるところだ。
そんなふうにして一度に触られて、僕はあられもなく喘いでしまう。

「うん、感度はいいみたいだね。
 男性器と女性器、どっちが感じるの?」
「あっ…わ、わかりません……」

たぶんナニの方が感じているのだとは思うのだけど、一緒に触られているともうめちゃくちゃになってしまって、どっちで感じているのか本当にわからない。

「ふむ、ということは両方同じくらい感じるということかな。
 ところで高橋君、君、処女なの?」
「えっ……あ、あの……はい……」

処女かどうかなんて先輩に教えてもらってないからわからないけれど、ふたなりであることを秘密にしているのだから、たぶんそれが正解だろう。

「そうか……。
 ちゃんと性交できるかどうかも調べたかったんだけど、さすがに診察で処女喪失させるのはかわいそうだな。
 仕方が無いから、アナルセックスで我慢するよ。
 それなら男女どちらも楽しむ人間がいるから、かえってそっちを調べた方がいいかもしれない」
「えっ、そんな……」
「ん? 嫌なの?
 嫌なら別にやめてもいいけど、それならここまでの診察結果を学会で発表させてもらうよ?」
「あっ、そんな、困ります!
 す、すみませんでした……。
 どうぞ、先生のお好きなようにして下さい……」
「うん。
 じゃ、診察台の方に移動してもらおうか」
「はい……」

そうしてベッドに移動した僕はナース服のままで、いつものように先輩に抱かれ、さんざん喘がされることになった。
先輩の方も白衣を着たままでの行為だったので、いつもと違う雰囲気の先輩に僕がすごく感じてしまったのは言うまでもないだろう。


一通りの行為を終え、とろとろになった僕が先輩の「高橋君、また時々こうやって診察させてくれるね?」という言葉にうなずいたところで再現は終わった。


後始末を終えた後、先輩がいつものように再現の元になった本をくれたので、僕は再現中から気になっていたところを探してみた。

あれ、ほんとにマンガ通りだったんだ……。

僕が気になっていたのは、挿入直前の先輩の、処女ならアナルで我慢というセリフからアナルセックスになる流れだ。
ふたなりものなら当然女性器に挿入するだろうから、あの流れは実際に再現する上での先輩のアドリブなのかと思っていたのだが、実際はそうではなくマンガの通りだったらしい。

ふと気になって最初から通して読んでみると、せっかくの巨乳を揉むシーンも少なめだ。
むしろどっちかと言えば乳首だけをいじっているコマの方が多い。

これってふたなりの意味あるのか?

そう思いかけて、僕はあることに気付いて先輩に聞いてみることにした。

「先輩、この本もしかしたら再現始めてから描き下ろしたやつですか?」

確か先輩は僕が同人誌を見つけた後は再現することを前提にして描いていると言っていたから、もしかしたらこの本もふたなりものだけど僕でも再現しやすいように女性器描写を控えめにしたのかもしれない。
そう僕は考えたのだが、その予想ははずれていたらしい。

「いや、それは再現始めるより前に描いたやつだな。
 前に描いたやつはそれで最後だから、次からは描き下ろしになるけど」
「え? それじゃあ、なんでふたなりなのにアナルセックスなんですか?
 胸もそんなに触ってないし、これあんまりふたなりの意味がない気が……」
「うーん、実はそうなんだよな。
 やっぱりナースは巨乳だろ!と思ってふたなりにしたんだけど、実際に描いてみたらあんまり萌えなくて、結局他のやつとそんなに変わらない内容になっちゃったんだよ。
 俺、ふたなりものはそれなりに読んでるんだけど、自分で描くのは萌えない方だったみたいだな。
 もしかしたらモデルのお前とかけ離れているから萌えなかったのかもしれないけど」

うわ、そうなのか。
もしも本当に僕と違うからふたなりに萌えられなかったというのなら、かなりうれしい。

「まあ、実際に再現してみたら、巨乳じゃないナースも萌えるってことが分かったから、次は普通に男の体でナースコスの話を考えてみるか。
 看病ものとか、ナース服で病院に潜入とかなら、男の体でも問題ないしな」
「い、いえ、出来ればもう当分ナースはいいです……」
「そうか?
 まあ、どっちにしろ他にも再現したいコスプレものいっぱいあるから、それ全部描き終わってからだな」
「は、はあ……」

先輩の脳内にはまだそんなにコスプレネタがストックされているのかと思うと、ちょっとげんなりする。
出来れば女装ネタは少なければいいんだけど、と僕は祈らずにはいられなかった。
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