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作家デビュー 1(side:佐藤くん)
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ラノベ作家に憧れて、小説投稿サイトのコンテストに応募したりラノベの新人賞に応募していたら、運良く一番好きなレーベルの新人賞で審査員特別賞を受賞してデビューできることになった。
苦労して改稿したデータを担当してくれる編集さんに送ると電話がかかってきてOKだと言われたのでほっとする。
「あとペンネームなんですが、応募の時と同じ『佐藤みのる』でよかったですか?」
「はい、大丈夫です。
あ、でも……」
編集さんに聞かれてそう答えたものの、一応確認しておいた方がいいことがあったのを思い出す。
「実は僕のペンネーム、そちらで本を出されている斉藤吉高先生にあやかって付けたんですけど大丈夫でしょうか。
本屋で斉藤先生の本の隣に並べたらうれしいなーとか思って付けたんですけど、本当に並ぶことになると読者さんが混乱したりしないかと」
僕がおそるおそるそう聞くと、編集さんはちょっと笑ってから答えてくれた。
「大丈夫ですよ。
藤の字はかぶっちゃいますけど、佐藤さんは名前がひらがなだから斉藤先生の名前とは印象違いますし、本になったら隣り合う作家さんは背表紙の色を変えますから間違われることはないと思います」
「あ、そうですか。
よかったー」
「しかし佐藤さん、斉藤先生のファンだったんですね。
実は僕、斉藤先生も担当させていただいてるんですよ。
今度斉藤先生に連絡する時に、佐藤さんのことも伝えておきますね」
「えっ、ちょっとやめてくださいよー。
そんな、恐れ多いです」
そう言っていたのに、編集さんは斉藤先生に僕のことを話したらしい。
なんと斉藤先生は僕の受賞作読んでくれて、帯の推薦文を書いてくれ、さらに発売記念に斉藤先生と対談までさせてもらえることになった。
苦労して改稿したデータを担当してくれる編集さんに送ると電話がかかってきてOKだと言われたのでほっとする。
「あとペンネームなんですが、応募の時と同じ『佐藤みのる』でよかったですか?」
「はい、大丈夫です。
あ、でも……」
編集さんに聞かれてそう答えたものの、一応確認しておいた方がいいことがあったのを思い出す。
「実は僕のペンネーム、そちらで本を出されている斉藤吉高先生にあやかって付けたんですけど大丈夫でしょうか。
本屋で斉藤先生の本の隣に並べたらうれしいなーとか思って付けたんですけど、本当に並ぶことになると読者さんが混乱したりしないかと」
僕がおそるおそるそう聞くと、編集さんはちょっと笑ってから答えてくれた。
「大丈夫ですよ。
藤の字はかぶっちゃいますけど、佐藤さんは名前がひらがなだから斉藤先生の名前とは印象違いますし、本になったら隣り合う作家さんは背表紙の色を変えますから間違われることはないと思います」
「あ、そうですか。
よかったー」
「しかし佐藤さん、斉藤先生のファンだったんですね。
実は僕、斉藤先生も担当させていただいてるんですよ。
今度斉藤先生に連絡する時に、佐藤さんのことも伝えておきますね」
「えっ、ちょっとやめてくださいよー。
そんな、恐れ多いです」
そう言っていたのに、編集さんは斉藤先生に僕のことを話したらしい。
なんと斉藤先生は僕の受賞作読んでくれて、帯の推薦文を書いてくれ、さらに発売記念に斉藤先生と対談までさせてもらえることになった。
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