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アノーの異能

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「アノーの筋肉美をみよ!」

 アノーの肉体が急に少しずつ輝きだす。ま、まさかこれは!
 俺は慌てて後ろ下がり目を閉じる。するとかなり強い光がアノーの肉体から放たれる。
 これは異能、か?

「ア、アノーのい、異能は肉体光。端的にいうと、か、彼の筋肉、が、ひ、光るんです。そ、それでめ、目をくらましたりで、できる、らしい、です」

 へー。そりゃ使える異能じゃないか。目眩しには。てか味方の前であれを使ったがあのゴミ、あ、間違えた。コムは大丈夫なのか?

「あぁぁぁぁ!目がぁぁぁぁぁ!目がぁぁぁぁぁ!」

 目をおさえながら地面に転がるコム。や、やべぇ。こっけいすぎてマジで笑える。やばい、腹痛い。

「ま、まぬけすぎて笑え。く、くくく」
「隙ありだよショウ」

 俺の背後に急にリノが現れて体に隠し持っていたのかナイフを俺に突きつけ俺は何とか避ける。危なかった。なんだ今の。リノの気配に全く気づかなかった。これがリノの異能か?

「ほう。避けるなんてすごいじゃないか。これでいつもサクッとやれば終わりなんだけど」
「そりゃすごいじゃないか。暗殺者に向いてるんじゃないか?」

 俺はリノをあおるように言うとリノは

「それは挑発かな?全然だね。むしろ褒め言葉でしかないよ。僕の異能は誰にも気づかれず気づいた時には既に負けている、という異能だからね。初めてだよ。僕の異能を披露して生き残ったやつは」

 誰にも気づかれずに倒す異能か。異能がそうなのかあのナイフがそうなのかはよくわからないがな。

「な、何してるの、シ、ショウくん。な、何であ、あいつ。リノがち、近づいていた、のに、き、気づかなかった、の?」

 近づいていた?いやそんなはずはない。リノの気配には全く気づかなかった。まさか

「お前の異能、何となくわかったぞ」
「はったりだな。僕の異能がそんな簡単にわかるはずはない。では」

 また俺の前から消えた。何で俺の前からこうも簡単にきえることができる?自慢じゃないが俺は敵をこんなみすみす逃すようなやつじゃない。

「な、なんで。何で相手は歩いて、シ、ショウくんから、は、離れてるのに、み、みすみす逃すんですか」

 アンさんが俺に近づいてきて言う。やっぱりそうか。わかったぞ。リノの異能は

「リノ。お前の異能は誰か1人からの認識を完全に阻害すること。違うか!」

 俺はどこにいるかもわからないリノに対して言うとリノが急に俺の目の前に現れて。

「大正解。でも遅かったね。右目もらい」

 リノは俺の前に急に現れたから咄嗟の攻撃に対応できず俺は右目をナイフでやられるかと思ったが次の瞬間リノは俺の目の前で顔面を地面に叩きつけられていた。
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