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転移魔法

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「キナよ。私が教えることはなんらないと思うんだが」

 キスキルは俺にいう。まぁ確かにこんだけ威力が違えばそう思うだろうな。女神様の加護さまさまよ。だけど奴にはメギスのやつにはこれじゃ勝てない。奴を倒すことを目標にするわけじゃないが大切なもんを守るためにはこの女神様の加護をもっとうまく使いこなせるようにしないと。

「確かに魔法の威力は強いかもしれないが。こう、なんだろう。もっとうまくつかいたいんだよ」
「上手くつかいたい、か。もっとつかえる魔法を増やしたいということか?」

 キスキルは俺に聞くと俺は「そんな感じ」と答える。

「うーん。それならラガーオークは魔法に長けた種族じゃないからあんまり教えることはできないが魔法を強くする方法なら分かるぞ」
「お、あるなら教えてくれ!頼む!」

 俺はキスキルに頭を下げるとキスキルは

「魔法はイメージが大事だと聞いたことがある。噂によるとエルフ族も魔法のイメージが豊富で凄いらしい。転移魔法やらなんやらと」

 転移の魔法まであるのかこの世界は。だが転移か。上手くつかえるんだろうか?今の俺に。

「転移の魔法はエルフ族しか知らないから今使おうとしても無駄だぞそれに転移の魔法といっても行った場所にしかいけないはずだ」

 行った場所にしかいけない・・・。ならば
 俺はラガーオークの集落のある場所を想像し「転移!」と叫ぶと俺は次に目を開けるとラガーオークの集落、キスキルの家にいた。
 おー。これはすごい。便利だな。とりあえずは戻るか。
 俺はまたもといたキスキルの場所に転移で戻るとキスキルはぶるぶる震えながら

「キ、キナ。おまえ、一体何者なんだ?転移の魔法をこんな簡単に使えるやつは初めて見たよ。転移の魔法を使おうとして失敗した奴も見たことあるからな」

 失敗?ただ転移に失敗するだけじゃないのか?何かリスクがあるのか?
 俺が考えているとキスキルは

「転移に失敗すれば腕だけその場に残ったりイメージに失敗すればどこともわからない空間に飛んでしまうとも聞いたことがある。一度私たちの集落に来た人間が私たちのもてなしに耐えきれず転移しようとしたが失敗して首だけが残っていたからな」

 こっわ!何その失敗。でも俺には女神様の加護があるし、昔からイメージだけは最高クラスだと自負してるからな!
 俺がキスキルに自慢げに胸を張るとキスキルは

「本当にお前には教えることはないなキナ。私は3日間祠に向かう準備をするが2人はどうするんだ?」

 キスキルは俺とミワに聞く。ちなみにミワは俺が転移した際全く動じていなかったらしいが俺が戻ってくると俺に抱きついてきた。よしよしかわいいやつめ。

「俺はここで魔法の訓練をするけどミワはどうする?」
「私も兄様と魔法の訓練する!だから兄様と一緒!」

 力強くミワは俺を抱きしめる。くそう。転生前の妹はあんなんだったのに転生してからの妹がこんなかわいいとはやばすぎんぜ!
 俺はミワの頭を撫で続けてミワはかなり喜んでいた。
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