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第四章「クラルの戦い」
4-2:マグノリア
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「お待ちしておりました、サイザリス様!」
アナスタシス教団の門が開かれ、敷地内に足を踏み入れると、待っていたのは仰々しいシスターたちの出迎えだった。
正面門とコの字型の聖堂をつなぐ通路の両脇に、大勢のシスターが立ち並び、祈る様に首を垂れ、両手を胸の前で結んでいる。
そのシスターたちが作る花道のあいだをカラナと、その手を握って着いて来るサフィリアは進んだ。
聖堂の前に待ち構えていたのは、黒髪の小柄な女。
他のシスター同様にローブを纏っているが、カラナはこの女の顔はよく知っていた。教団の最高責任者ヴィオレッタの懐刀マグノリアである。
「盛大なお出迎え、痛み入るわ」
地面に片膝を着け、祈りのポーズを捧げるマグノリア。その相手はもちろんサフィリアだ。
礼を失せず、カラナも一応、礼を返す。
「けれど、あたしはヴィオレッタ殿に面会を求めた筈ですが?」
礼儀はあくまで礼儀。すかさずカラナはわざとらしく問いかける。
アナスタシス教団にアポイントメントが取れたのは、あれから二日後。もちろん、名目は『ゴーレム』群によるコラロ村襲撃への抗議である。
下げていた頭を上げ、マグノリアはこちらに目線を向けて来る。
カラナよりも若いがヴィオレッタの右腕だけあり、紅竜騎士団の訪問を受けてもまったく動揺を見せていない。
「ヴィオレッタ様は至急の用事があり、テユヴェローズを離れております故、代わってわたしが対応させていただきました」
「それなら、仕方がないわね。では、貴女に話をさせてもらいましょう」
「はい。こちらへどうぞ」
聖堂の扉を押し開け、中へと促すマグノリア。彼女の後を追って中へと入る。
アーチ状の柱が連なる青い絨毯の敷かれた通路を進む。内装は如何にも教会然としているが、アナスタシス教団はれっきとした政治活動団体である。
魔女サイザリスを信奉し、魔導師の国政復帰――引いては魔導師に因る権力掌握を標榜している団体だ。
応接室に通され、テーブルの一角に座って、待つ事しばし――。マグノリアが付き人と思しきシスターと共に入って来る。
紅茶の注がれたティーカップを差し出すシスターに一礼すると、カラナは正面に座ったマグノリアの方を向く。
「では、早速……お伝えしていた件に移りましょう」
「コラロ村……の『ゴーレム』襲撃のことでしたか……?」
如何にもわざとらしく、マグノリアが考え込む様子を見せる。
「事前にいただいていたお話では、我が教団の使役する『ゴーレム』が、その村を襲撃したと言うご指摘でしたが……」
にっこりと笑って続ける。
「それはどの様な根拠があっての事でしょうか?」
いつもの常套手段だ。
サイザリス軍団の残党として暴れ回っている言わば野良の『ゴーレム』と、アナスタシス教団が使役する『ゴーレム』を見分ける術はない。
それを良いことに、彼女たちは自らの『ゴーレム』を用いて、破壊活動を行っているのだ。
ここまで来ている時点で、もはや政治活動ではなく反政府活動のレベルなのだが、これを証明する手段がないのである。
「残念ながら、根拠はありません。
ですが、貴女方の『ゴーレム』が関わっていないことの証明をしていただきたい。『ゴーレム』の活動は当然予定されており、その履歴も残している筈ですね?」
「それであれば……少々お待ちいただければお持ちいたしましょう」
いつもの事、と言わんばかりの態度でマグノリアは席を立ち、応接室の扉を開ける。
と、出た先の通路で誰かと鉢合わせたらしく、ぶつかる音とともに小さい悲鳴が聞こえた。
「何をぼさっと突っ立っているのです! 邪魔をせずどきなさい!」
マグノリアの叱責する声が響く。
廊下の方を覗き見れば、彼女に小言を言われる黒いローブを纏った少女の姿。『ゴーレム』である。
ひとしきり喚きたてると、ようやく気が済んだかマグノリアは部屋の外へと出て行った。
通路にいた『ゴーレム』とカラナの視線が合う。
それに気づいた『ゴーレム』は、そそくさとマグノリアの向かった方向へと姿を消した。
「……なんか見た目はキレイ系だけど、癇癪持ちっぽい人だね」
「普段澄ましてる人なんて、存外そんなものよ」
サフィリアと他愛のない会話をして時間を潰す。
数分ほどして、マグノリアが応接室に戻って来た。手には、広げた布の上に一枚の魔導石の板―—フィルグリフを乗せている。
「お待たせいたしました。どうぞご覧くださいませ」
フィルグリフを優しくテーブルの上に置き、椅子に座るマグノリア。
「拝見させていただきます」
一礼するとカラナは手袋を外し、手のひらをフィルグリフの上にかざして目を閉じた。
頭の中に”マギコード”を組み上げ、詠唱する。
フィルグリフが光り輝き、テーブルの上に光が散る。散った光は平面を形作り、光の粒子が集まった地図を描き出した。
テユヴェローズ周辺の地図である。街や村、街道の位置に加えて、青い光点がそこかしこに点在している。
「この青い点が、我が教団に属している『ゴーレム』の現在位置ですわ。そして……」
マグノリアが細い指を伸ばし、地図の上を軽くスライドさせる。
青い光点が移動する。どうやら、過去の履歴をさかのぼっている様である。
「ご覧の通り、カラナ様のおっしゃるコラロ村周辺に、我が『ゴーレム』を配置した履歴はございません」
「なるほど…」
説明に相槌を打つ。もちろん、こんな説明を信用する筈もない。
しかし、それを否定できる証拠もない。だからこそ、いまのいままでアナスタシス教団が堂々と活動を続けて来れている訳だが。
その後もあれこれ突っ込んだ質問を投げかけてみても暖簾に腕押し。マグノリアと言うこの娘もヴィオレッタの右腕だけあって、そこそこしたたかな人物のようだ。
「ご納得いただけたでしょうか?」
にっこりとほほ笑んでマグノリアが話を打ち切ろうとしてくる。
「……わかりました。本日はこれで失礼いたします。お時間をいただきありがとうございました」
話が長くなってうつらうつらしていたサフィリアに帰ることを促し、席を立つ。
「とんでもない。我が方としては、サイザリス様にお越しいただけただけで感激でございました」
「……サフィリアはサイザリスじゃないってば……!」
背伸びをして眠気を覚まし、マグノリアを半目で睨むサフィリア。そんなものにも動じずマグノリアはにこにことしたまま――
「ご記憶を取り戻し、我らの元にお戻りいただける時を心よりお待ち申しております」
と深々と礼をする。
嘆息して諦めた様な表情でサフィリアは「帰ろ!」とカラナの手を引いた。
応接室の扉が開かれ、カラナたちは表へ向かう。
廊下にはこれまた大勢のシスターたちが左右に整列し、サフィリアの帰りを見届けようと集まっていた。その中には『ゴーレム』の姿も見える。
出口へ向かって歩くカラナと一体の『ゴーレム』の目が合う。さきほど、マグノリアに罵倒されていた”娘”だ。微笑んでカラナは”彼女”の肩をぽんと叩き、聖堂の外へと進んで行った。
「大丈夫かな……?」
表の通りに出て、しばらく歩いたところでサフィリアが向き直る。
入口の門の前では、シスターに囲まれたマグノリアがにこにことした表情でこちらを見守っていた。
「大丈夫よ。クラルを信じましょう……」
サフィリアの肩を抱いて、アナスタシス教団の視界から消える様に、雑踏の中へと紛れたいった。
アナスタシス教団の門が開かれ、敷地内に足を踏み入れると、待っていたのは仰々しいシスターたちの出迎えだった。
正面門とコの字型の聖堂をつなぐ通路の両脇に、大勢のシスターが立ち並び、祈る様に首を垂れ、両手を胸の前で結んでいる。
そのシスターたちが作る花道のあいだをカラナと、その手を握って着いて来るサフィリアは進んだ。
聖堂の前に待ち構えていたのは、黒髪の小柄な女。
他のシスター同様にローブを纏っているが、カラナはこの女の顔はよく知っていた。教団の最高責任者ヴィオレッタの懐刀マグノリアである。
「盛大なお出迎え、痛み入るわ」
地面に片膝を着け、祈りのポーズを捧げるマグノリア。その相手はもちろんサフィリアだ。
礼を失せず、カラナも一応、礼を返す。
「けれど、あたしはヴィオレッタ殿に面会を求めた筈ですが?」
礼儀はあくまで礼儀。すかさずカラナはわざとらしく問いかける。
アナスタシス教団にアポイントメントが取れたのは、あれから二日後。もちろん、名目は『ゴーレム』群によるコラロ村襲撃への抗議である。
下げていた頭を上げ、マグノリアはこちらに目線を向けて来る。
カラナよりも若いがヴィオレッタの右腕だけあり、紅竜騎士団の訪問を受けてもまったく動揺を見せていない。
「ヴィオレッタ様は至急の用事があり、テユヴェローズを離れております故、代わってわたしが対応させていただきました」
「それなら、仕方がないわね。では、貴女に話をさせてもらいましょう」
「はい。こちらへどうぞ」
聖堂の扉を押し開け、中へと促すマグノリア。彼女の後を追って中へと入る。
アーチ状の柱が連なる青い絨毯の敷かれた通路を進む。内装は如何にも教会然としているが、アナスタシス教団はれっきとした政治活動団体である。
魔女サイザリスを信奉し、魔導師の国政復帰――引いては魔導師に因る権力掌握を標榜している団体だ。
応接室に通され、テーブルの一角に座って、待つ事しばし――。マグノリアが付き人と思しきシスターと共に入って来る。
紅茶の注がれたティーカップを差し出すシスターに一礼すると、カラナは正面に座ったマグノリアの方を向く。
「では、早速……お伝えしていた件に移りましょう」
「コラロ村……の『ゴーレム』襲撃のことでしたか……?」
如何にもわざとらしく、マグノリアが考え込む様子を見せる。
「事前にいただいていたお話では、我が教団の使役する『ゴーレム』が、その村を襲撃したと言うご指摘でしたが……」
にっこりと笑って続ける。
「それはどの様な根拠があっての事でしょうか?」
いつもの常套手段だ。
サイザリス軍団の残党として暴れ回っている言わば野良の『ゴーレム』と、アナスタシス教団が使役する『ゴーレム』を見分ける術はない。
それを良いことに、彼女たちは自らの『ゴーレム』を用いて、破壊活動を行っているのだ。
ここまで来ている時点で、もはや政治活動ではなく反政府活動のレベルなのだが、これを証明する手段がないのである。
「残念ながら、根拠はありません。
ですが、貴女方の『ゴーレム』が関わっていないことの証明をしていただきたい。『ゴーレム』の活動は当然予定されており、その履歴も残している筈ですね?」
「それであれば……少々お待ちいただければお持ちいたしましょう」
いつもの事、と言わんばかりの態度でマグノリアは席を立ち、応接室の扉を開ける。
と、出た先の通路で誰かと鉢合わせたらしく、ぶつかる音とともに小さい悲鳴が聞こえた。
「何をぼさっと突っ立っているのです! 邪魔をせずどきなさい!」
マグノリアの叱責する声が響く。
廊下の方を覗き見れば、彼女に小言を言われる黒いローブを纏った少女の姿。『ゴーレム』である。
ひとしきり喚きたてると、ようやく気が済んだかマグノリアは部屋の外へと出て行った。
通路にいた『ゴーレム』とカラナの視線が合う。
それに気づいた『ゴーレム』は、そそくさとマグノリアの向かった方向へと姿を消した。
「……なんか見た目はキレイ系だけど、癇癪持ちっぽい人だね」
「普段澄ましてる人なんて、存外そんなものよ」
サフィリアと他愛のない会話をして時間を潰す。
数分ほどして、マグノリアが応接室に戻って来た。手には、広げた布の上に一枚の魔導石の板―—フィルグリフを乗せている。
「お待たせいたしました。どうぞご覧くださいませ」
フィルグリフを優しくテーブルの上に置き、椅子に座るマグノリア。
「拝見させていただきます」
一礼するとカラナは手袋を外し、手のひらをフィルグリフの上にかざして目を閉じた。
頭の中に”マギコード”を組み上げ、詠唱する。
フィルグリフが光り輝き、テーブルの上に光が散る。散った光は平面を形作り、光の粒子が集まった地図を描き出した。
テユヴェローズ周辺の地図である。街や村、街道の位置に加えて、青い光点がそこかしこに点在している。
「この青い点が、我が教団に属している『ゴーレム』の現在位置ですわ。そして……」
マグノリアが細い指を伸ばし、地図の上を軽くスライドさせる。
青い光点が移動する。どうやら、過去の履歴をさかのぼっている様である。
「ご覧の通り、カラナ様のおっしゃるコラロ村周辺に、我が『ゴーレム』を配置した履歴はございません」
「なるほど…」
説明に相槌を打つ。もちろん、こんな説明を信用する筈もない。
しかし、それを否定できる証拠もない。だからこそ、いまのいままでアナスタシス教団が堂々と活動を続けて来れている訳だが。
その後もあれこれ突っ込んだ質問を投げかけてみても暖簾に腕押し。マグノリアと言うこの娘もヴィオレッタの右腕だけあって、そこそこしたたかな人物のようだ。
「ご納得いただけたでしょうか?」
にっこりとほほ笑んでマグノリアが話を打ち切ろうとしてくる。
「……わかりました。本日はこれで失礼いたします。お時間をいただきありがとうございました」
話が長くなってうつらうつらしていたサフィリアに帰ることを促し、席を立つ。
「とんでもない。我が方としては、サイザリス様にお越しいただけただけで感激でございました」
「……サフィリアはサイザリスじゃないってば……!」
背伸びをして眠気を覚まし、マグノリアを半目で睨むサフィリア。そんなものにも動じずマグノリアはにこにことしたまま――
「ご記憶を取り戻し、我らの元にお戻りいただける時を心よりお待ち申しております」
と深々と礼をする。
嘆息して諦めた様な表情でサフィリアは「帰ろ!」とカラナの手を引いた。
応接室の扉が開かれ、カラナたちは表へ向かう。
廊下にはこれまた大勢のシスターたちが左右に整列し、サフィリアの帰りを見届けようと集まっていた。その中には『ゴーレム』の姿も見える。
出口へ向かって歩くカラナと一体の『ゴーレム』の目が合う。さきほど、マグノリアに罵倒されていた”娘”だ。微笑んでカラナは”彼女”の肩をぽんと叩き、聖堂の外へと進んで行った。
「大丈夫かな……?」
表の通りに出て、しばらく歩いたところでサフィリアが向き直る。
入口の門の前では、シスターに囲まれたマグノリアがにこにことした表情でこちらを見守っていた。
「大丈夫よ。クラルを信じましょう……」
サフィリアの肩を抱いて、アナスタシス教団の視界から消える様に、雑踏の中へと紛れたいった。
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