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「「「……………………どうすんの、これ」」」
俺は原初のテイマーが伝説とも呼ばれていた術【契約憑依】を行使した。
おとぎ話の内容は身体能力を少し向上させて、ジャンプ力が二倍に、力が二倍に、そんなレベルの術なのだ。
しかし、
「…………これ、また俺が宇宙人説言われるんじゃ」
俺は巨大岩石を跡形もなく破壊した。それは良いとしよう。まぁ良くはないんだけど。
その巨大な岩の後ろにはその岩の十倍以上もある山があった。
まぁ高さは千メートル以上はあるだろう。
「これは期待以上…………いや、ここまではしなくても」
昨日、ランドロフが言っていたことは覚えているだろか。
期待を裏切らなければ。と言ったのだ。
だが、そのアレンの所業は期待以上だったらしくその光景から目をそらしながら唖然としている。
「まさか山までも貫通するとはのぅ。これ、魔大陸にまでもしかすると被害が行っとるかもしれんぞ?」
「「……………………」」
そこで否定できないことが怖いところだ。
俺が山をこつんと殴った衝撃はその岩を貫通し、背後の山の真ん中もきれいくっきり貫通した。
なので俺たちの前に何も障壁がなく、どこまで見通せる。
山は真ん中だけ巨大な円形の何かでくりぬかれているようになっており、崩れるのかと思いきや、キレイに形を保っている。
ということは、すぐに誰かに見られるということだ。
「ラン君…………アレって直せたりしない?」
「…………無理に決まってる」
その現実をつきつけられ俺は口を開けなくなってしまう。
孫が拳をちょこんと岩に当てるだけで貫通し、山までも破壊した。
この事実に祖父も腰を抜かしそうになっている。
「「「……………………」」」
その後、俺たち三人は平原に無言で立ち尽くすことしか出来なかった。
*****************************
「やばい! とうとうこの時が来てしまった!」
ドラは机の上にあるスペシャルプリンを見て喜びをあらわにしながら言った。
これは店舗に千日通った者だけが食べれる伝説のプリンである。
これを食べたことがある者はかの伝説のプリン師匠だけなのだ。
ドラはそれを誰にも邪魔されないように荒れ地の真ん中にテーブルを設置して誰にも見られないところで食べようとする。
ここなら前みたいに馬鹿にされて食べられないというバットエンドにはならないからだ。
ドラは満面に笑みでプリンにスプーンを入れる。
スッ
プリンにめり込むスプーンのその感触にまたドラは歓喜する。
そして、ゆっくりと金色のプリンをすくい上げ、そして…………
「では! いっただっき――」
ドガンッ! ベチャ!
「……………………は?」
何者かの巨大な風砲にさらされ机は粉々に壊された。
そしてその上に乗っていたプリンは地面に鈍い音をたてて落下する。
ドラはその光景を見つめて数分黙り込んだ後、その感情を爆発させるように
「なんで…………なんでいつも俺だけこんな目に遭わなきゃいけねぇんだよおおおおおおぉぉぉ!」
ドラは悲しみの感情を詰めに詰め込んだ、大陸中に響き渡るような声で叫んだのだった。
アレン君。本当にドラにプリンは買ってあげて帰ろうね。
俺は原初のテイマーが伝説とも呼ばれていた術【契約憑依】を行使した。
おとぎ話の内容は身体能力を少し向上させて、ジャンプ力が二倍に、力が二倍に、そんなレベルの術なのだ。
しかし、
「…………これ、また俺が宇宙人説言われるんじゃ」
俺は巨大岩石を跡形もなく破壊した。それは良いとしよう。まぁ良くはないんだけど。
その巨大な岩の後ろにはその岩の十倍以上もある山があった。
まぁ高さは千メートル以上はあるだろう。
「これは期待以上…………いや、ここまではしなくても」
昨日、ランドロフが言っていたことは覚えているだろか。
期待を裏切らなければ。と言ったのだ。
だが、そのアレンの所業は期待以上だったらしくその光景から目をそらしながら唖然としている。
「まさか山までも貫通するとはのぅ。これ、魔大陸にまでもしかすると被害が行っとるかもしれんぞ?」
「「……………………」」
そこで否定できないことが怖いところだ。
俺が山をこつんと殴った衝撃はその岩を貫通し、背後の山の真ん中もきれいくっきり貫通した。
なので俺たちの前に何も障壁がなく、どこまで見通せる。
山は真ん中だけ巨大な円形の何かでくりぬかれているようになっており、崩れるのかと思いきや、キレイに形を保っている。
ということは、すぐに誰かに見られるということだ。
「ラン君…………アレって直せたりしない?」
「…………無理に決まってる」
その現実をつきつけられ俺は口を開けなくなってしまう。
孫が拳をちょこんと岩に当てるだけで貫通し、山までも破壊した。
この事実に祖父も腰を抜かしそうになっている。
「「「……………………」」」
その後、俺たち三人は平原に無言で立ち尽くすことしか出来なかった。
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「やばい! とうとうこの時が来てしまった!」
ドラは机の上にあるスペシャルプリンを見て喜びをあらわにしながら言った。
これは店舗に千日通った者だけが食べれる伝説のプリンである。
これを食べたことがある者はかの伝説のプリン師匠だけなのだ。
ドラはそれを誰にも邪魔されないように荒れ地の真ん中にテーブルを設置して誰にも見られないところで食べようとする。
ここなら前みたいに馬鹿にされて食べられないというバットエンドにはならないからだ。
ドラは満面に笑みでプリンにスプーンを入れる。
スッ
プリンにめり込むスプーンのその感触にまたドラは歓喜する。
そして、ゆっくりと金色のプリンをすくい上げ、そして…………
「では! いっただっき――」
ドガンッ! ベチャ!
「……………………は?」
何者かの巨大な風砲にさらされ机は粉々に壊された。
そしてその上に乗っていたプリンは地面に鈍い音をたてて落下する。
ドラはその光景を見つめて数分黙り込んだ後、その感情を爆発させるように
「なんで…………なんでいつも俺だけこんな目に遭わなきゃいけねぇんだよおおおおおおぉぉぉ!」
ドラは悲しみの感情を詰めに詰め込んだ、大陸中に響き渡るような声で叫んだのだった。
アレン君。本当にドラにプリンは買ってあげて帰ろうね。
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