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初めての挫折
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「治癒の加護のもとに…………【ヒール】」
俺はマグマに腕を突っ込んだような痛みと熱さに絶叫したいのを我慢しながら回復魔法を行使した。
本当なら今すぐにでも回復ポーションを使いたいが、ポーションは個人戦の場合認可されている物でなければ禁じられている。
そして、その認可されている物はこのヒールと同等の効果しかない。
俺の骨や筋肉が垣間見える接続部に眩い癒しの光がもたらされ、傷跡は生々しいものの、出血は治まる。
本当なら右腕を拾いたいところだが、先ほど、エリーナに場外に蹴飛ばされてしまった。
いやぁかわいらしい見た目に反してえげつないことするもんですね。
何ですか? 魔族ってみんなえげつないんですか?
回復魔法は二年以上前から必死に勉強していたため、適性はあまりないものの初級魔法程度は使えるようになっている。
本当に改めて回復魔法は素晴らしいと思う。
そんなことを考えていると、腕の痛みはそろそろなくなってきた。
「…………はぁ。はぁ。はぁ」
俺は全身で息をしながら、荒れている呼吸を鎮めようとする。
しかし、エリーナがそんな余裕を俺に持たせてくれるはずがない。
「風の加護のもとに。相手を打ち抜く弾丸となれ! 【エアロショット】!」
空気がエリーナの目の前で凝縮され、【エアリール】並みの鋭さになる。
そして、その幾つもの風の弾丸が俺のめがけて放たれた。
俺は重い腰を上げるように左手でその弾丸を切ろうとする。
しかし、慣れない左手に片腕が無くなっているという慣れない重心感。
今までグレーとの戦闘訓練はほぼ一撃で死んでいたため、このような状況は想定できていなかった。
そのため、全てを切り落とすことは出来ず、数発俺の肩や足首などに掠れたり、貫通したりしてしまう。
このまま防戦に徹していればじり貧だろう。
「…………おらあああああぁぁ!」
俺は風の弾丸の雨にさらされながらも短剣を振り回し、エリーナの元へと近づく。
俺の気力はもうなく、これ以上血を流してしまったら死んでしまう。
なので、これが最後の攻撃となるだろう。
俺は左手で持っている短剣をエリーナの首元へ吸い付けるように振りかざした。
その全気力の攻撃は【エアリール】を裂き、首元まですんなりと…………
「これで、終わり…………………………は?」
エリーナは俺の短剣を防ごうともせず、にんまりと笑って俺の目の芯を捕らえていた。
俺はその笑みを見ると背中に何かが走ったような気持ち悪い気分になる。
更には、エリーナの両手にある爆発寸前の巨大な魔力の塊を見て、ありえないものを見たような声を出してしまった。
何でしょうかねこれ? 普通にヤバい奴なんじゃないですかね?
そう思うのつかの間、
「【原子暴発砲】!」
「ッ……………………」
エリーナの両手から巨大な魔力爆発が起き、その爆風が俺のへと放たれた。
俺は叫ぼうとする隙もなく一瞬で跡形もなく消えてしまう。
「……………………なんだ、つまんないの」
そして、残されたエリーナは期待外れなような表情を一度してから転移して訓練場を去った。
「……………………」
俺は一人ブースにあるソファに寝っ転がっていた。
何も言葉が出ない。何も言葉を出そうとも思えない。
最初から俺が本気を出していれば勝てていた? 女性だからと言って本気を出せていなかった?
いや、どれもこれも後付けの言い訳に過ぎない。
あの魔法封鎖に詠唱省略ではないにしても、脳内での詠唱。
あれほどの上級魔法を超えた極大魔法。
数分をかけて詠唱する魔法である。並行詠唱で最初から詠唱を始めていたのだろう。
ということは二重詠唱も考えられる。
「最初から本気じゃなかったわけか…………」
あの攻撃の重みも、一回一回の攻撃の速さも全て並行詠唱の付属品だったのだ。
本気であれば…………想像するだけで怖くなる。
「俺はエリーナの手の上で踊らされていたんだ…………」
最初から魔法を封じてこなかったのも俺の実力を測るためだろう。
「やっぱり一年生のエースにはあの子でも勝てねぇか」
「あの魔法ヤバすぎでしょ! 流石エリーナちゃん!」
「Sクラスだもんな。戦ったあの子も可哀想だ」
ドアの外からはそんな声であふれかえっていた。
先ほどの空気とは一変、俺を盛り上げる勢いが逆に同情するような空気になっていた。
そう、まただ。
俺はまたエリーナに同情させられるような目をさせられたのだ。
「……………………【テレポート】」
俺は脱力、無気力の状態で魔法を行使した。
そして、いつものように視界が真っ暗に染まる。
自分の部屋に転移した俺はすぐにベットにダイブした。
そして、枕に顔をつけ、流れる情けない涙を隠し、こみ上げてくる嫌な、汚い気持ちをすべて吐き出すように俺は叫んだ。
「……………………ああぁ…………ああああぁぁ!」
俺は運が良かったから魔王に拾われた。魔族としてみんなと仲良くできていた。
もし、配下たちが俺を醜く弱い人間だと知ったらどのように接し方を変えるのだろうか。
『……………………それは、自分で考えろ』
『……………………なんだ、つまんないの』
グレーとエリーナの言葉が、表情が、空気が、何度も何度も俺の脳によぎる。
グレーは俺がこうなるのを予想していた。
そして、それはサテラもミーナも同様だろう。
エリーナのあの言葉は悪気はなかったはず。
ということは本心からの言葉だったのだ。
そう。本当に本心から俺が期待外れだったのだ。
「…………ううっ……………………ううっ」
俺はひたすら夜になり、声が枯れてでなくなるまで泣き続けた。
ああ…………結局、俺自身何一つ変わってなかったんだ。
俺はマグマに腕を突っ込んだような痛みと熱さに絶叫したいのを我慢しながら回復魔法を行使した。
本当なら今すぐにでも回復ポーションを使いたいが、ポーションは個人戦の場合認可されている物でなければ禁じられている。
そして、その認可されている物はこのヒールと同等の効果しかない。
俺の骨や筋肉が垣間見える接続部に眩い癒しの光がもたらされ、傷跡は生々しいものの、出血は治まる。
本当なら右腕を拾いたいところだが、先ほど、エリーナに場外に蹴飛ばされてしまった。
いやぁかわいらしい見た目に反してえげつないことするもんですね。
何ですか? 魔族ってみんなえげつないんですか?
回復魔法は二年以上前から必死に勉強していたため、適性はあまりないものの初級魔法程度は使えるようになっている。
本当に改めて回復魔法は素晴らしいと思う。
そんなことを考えていると、腕の痛みはそろそろなくなってきた。
「…………はぁ。はぁ。はぁ」
俺は全身で息をしながら、荒れている呼吸を鎮めようとする。
しかし、エリーナがそんな余裕を俺に持たせてくれるはずがない。
「風の加護のもとに。相手を打ち抜く弾丸となれ! 【エアロショット】!」
空気がエリーナの目の前で凝縮され、【エアリール】並みの鋭さになる。
そして、その幾つもの風の弾丸が俺のめがけて放たれた。
俺は重い腰を上げるように左手でその弾丸を切ろうとする。
しかし、慣れない左手に片腕が無くなっているという慣れない重心感。
今までグレーとの戦闘訓練はほぼ一撃で死んでいたため、このような状況は想定できていなかった。
そのため、全てを切り落とすことは出来ず、数発俺の肩や足首などに掠れたり、貫通したりしてしまう。
このまま防戦に徹していればじり貧だろう。
「…………おらあああああぁぁ!」
俺は風の弾丸の雨にさらされながらも短剣を振り回し、エリーナの元へと近づく。
俺の気力はもうなく、これ以上血を流してしまったら死んでしまう。
なので、これが最後の攻撃となるだろう。
俺は左手で持っている短剣をエリーナの首元へ吸い付けるように振りかざした。
その全気力の攻撃は【エアリール】を裂き、首元まですんなりと…………
「これで、終わり…………………………は?」
エリーナは俺の短剣を防ごうともせず、にんまりと笑って俺の目の芯を捕らえていた。
俺はその笑みを見ると背中に何かが走ったような気持ち悪い気分になる。
更には、エリーナの両手にある爆発寸前の巨大な魔力の塊を見て、ありえないものを見たような声を出してしまった。
何でしょうかねこれ? 普通にヤバい奴なんじゃないですかね?
そう思うのつかの間、
「【原子暴発砲】!」
「ッ……………………」
エリーナの両手から巨大な魔力爆発が起き、その爆風が俺のへと放たれた。
俺は叫ぼうとする隙もなく一瞬で跡形もなく消えてしまう。
「……………………なんだ、つまんないの」
そして、残されたエリーナは期待外れなような表情を一度してから転移して訓練場を去った。
「……………………」
俺は一人ブースにあるソファに寝っ転がっていた。
何も言葉が出ない。何も言葉を出そうとも思えない。
最初から俺が本気を出していれば勝てていた? 女性だからと言って本気を出せていなかった?
いや、どれもこれも後付けの言い訳に過ぎない。
あの魔法封鎖に詠唱省略ではないにしても、脳内での詠唱。
あれほどの上級魔法を超えた極大魔法。
数分をかけて詠唱する魔法である。並行詠唱で最初から詠唱を始めていたのだろう。
ということは二重詠唱も考えられる。
「最初から本気じゃなかったわけか…………」
あの攻撃の重みも、一回一回の攻撃の速さも全て並行詠唱の付属品だったのだ。
本気であれば…………想像するだけで怖くなる。
「俺はエリーナの手の上で踊らされていたんだ…………」
最初から魔法を封じてこなかったのも俺の実力を測るためだろう。
「やっぱり一年生のエースにはあの子でも勝てねぇか」
「あの魔法ヤバすぎでしょ! 流石エリーナちゃん!」
「Sクラスだもんな。戦ったあの子も可哀想だ」
ドアの外からはそんな声であふれかえっていた。
先ほどの空気とは一変、俺を盛り上げる勢いが逆に同情するような空気になっていた。
そう、まただ。
俺はまたエリーナに同情させられるような目をさせられたのだ。
「……………………【テレポート】」
俺は脱力、無気力の状態で魔法を行使した。
そして、いつものように視界が真っ暗に染まる。
自分の部屋に転移した俺はすぐにベットにダイブした。
そして、枕に顔をつけ、流れる情けない涙を隠し、こみ上げてくる嫌な、汚い気持ちをすべて吐き出すように俺は叫んだ。
「……………………ああぁ…………ああああぁぁ!」
俺は運が良かったから魔王に拾われた。魔族としてみんなと仲良くできていた。
もし、配下たちが俺を醜く弱い人間だと知ったらどのように接し方を変えるのだろうか。
『……………………それは、自分で考えろ』
『……………………なんだ、つまんないの』
グレーとエリーナの言葉が、表情が、空気が、何度も何度も俺の脳によぎる。
グレーは俺がこうなるのを予想していた。
そして、それはサテラもミーナも同様だろう。
エリーナのあの言葉は悪気はなかったはず。
ということは本心からの言葉だったのだ。
そう。本当に本心から俺が期待外れだったのだ。
「…………ううっ……………………ううっ」
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