14 / 142
十四話 お決まりの登校
しおりを挟む
学園編始まりました!
是非楽しんで読んでいただけると幸いです。
***************************
「…………はぁ。少し緊張してきたよ」
あまり【テレポート】を人前では使うなと言われているので俺は学校から少し離れた路地裏に【テレポート】した。
俺が通う学校は全ての種族対応の四年制学校、『デルターナ』だ。
当然、ディルガイナで一番大きい学校である。
教師も全て二段階到達者。また、歴史的な資料もたくさん備えてある。
魔大陸の常識を学ぶのには絶好の機関であろう。
「こんなんだったらゴブくんでも連れて来ればよかった」
今頃、ゴブくんやドラは何をしているのだろうか。
二人とも用事があるからと苦笑いしながら断られた。
『デルターナ』には何歳でも入れる。
難題である入学試験を突破できればの話だが。
まぁ俺の場合、完全に魔王が無理矢理ねじ込んだため、入学できた。
今も、ものすごい罪悪感がある。
俺は路地裏から出て大通りを通りデルターナに向かって歩きはじめる。
一応、魔王城の外には出たことがなかったため、五回ほど登校練習をした。
なので今日もばっちりだ。
しかし、絶対ということは現実にはあり得ない。
「うわッ!」
「いたッ!」
俺はぶつかった衝撃でしりもちをついてしまう。
そしてゆっくり目を開けると、俺と同じようにしりもちをついて頭を押さえている女性がいた。
そこまで容姿はに人間と変わりないものの耳だけは鋭く長い。
また、少し神聖なオーラのようなものを感じる。
妖精の魔物の進化形態の二段階である『長耳族』だろう。
「あ、すみませんでした。お怪我ありませんか?」
俺はすぐさま立ち上がり長耳族の女性に手を差し伸べる。
右の通路から出てきた女性と角の死角があったためぶつかったのだ。
「いたたた…………あ、ありがとうございます」
長耳族の女性は俺の手を握りゆっくりと立ち上がる。
改めれ見れば俺と同じ服装。ということは同じ学生ということになる。
それに長耳族も気づいたのか、少しにこっとして、
「もしかしてデルターナの学生ですか?」
「はい。もしかしてあなたも?」
俺がそう聞くと嬉しそうに両手で俺の手を握り返してくる。
「はい! そうなんです! 今年から学校に入学する新入生なんです!」
この女性の長耳族の身長は俺とそう変わらない。
見た目からして俺と同じ十三歳…………おっと危ない危ない。
魔王から人間と魔族とでは年と肉体の関係が違うと言われていた。
特に長耳族はその差が激しい。
その証拠にその年に似つかない豊胸が目の前にある。
俺はすぐさま視線を女性の目に戻し俺も少し口角を上げて話す。
「俺も新入生なんですよ。良かったら一緒に行きますか?」
「は、はい!」
ということで俺たちは話しながら一緒に登校することになった。
是非楽しんで読んでいただけると幸いです。
***************************
「…………はぁ。少し緊張してきたよ」
あまり【テレポート】を人前では使うなと言われているので俺は学校から少し離れた路地裏に【テレポート】した。
俺が通う学校は全ての種族対応の四年制学校、『デルターナ』だ。
当然、ディルガイナで一番大きい学校である。
教師も全て二段階到達者。また、歴史的な資料もたくさん備えてある。
魔大陸の常識を学ぶのには絶好の機関であろう。
「こんなんだったらゴブくんでも連れて来ればよかった」
今頃、ゴブくんやドラは何をしているのだろうか。
二人とも用事があるからと苦笑いしながら断られた。
『デルターナ』には何歳でも入れる。
難題である入学試験を突破できればの話だが。
まぁ俺の場合、完全に魔王が無理矢理ねじ込んだため、入学できた。
今も、ものすごい罪悪感がある。
俺は路地裏から出て大通りを通りデルターナに向かって歩きはじめる。
一応、魔王城の外には出たことがなかったため、五回ほど登校練習をした。
なので今日もばっちりだ。
しかし、絶対ということは現実にはあり得ない。
「うわッ!」
「いたッ!」
俺はぶつかった衝撃でしりもちをついてしまう。
そしてゆっくり目を開けると、俺と同じようにしりもちをついて頭を押さえている女性がいた。
そこまで容姿はに人間と変わりないものの耳だけは鋭く長い。
また、少し神聖なオーラのようなものを感じる。
妖精の魔物の進化形態の二段階である『長耳族』だろう。
「あ、すみませんでした。お怪我ありませんか?」
俺はすぐさま立ち上がり長耳族の女性に手を差し伸べる。
右の通路から出てきた女性と角の死角があったためぶつかったのだ。
「いたたた…………あ、ありがとうございます」
長耳族の女性は俺の手を握りゆっくりと立ち上がる。
改めれ見れば俺と同じ服装。ということは同じ学生ということになる。
それに長耳族も気づいたのか、少しにこっとして、
「もしかしてデルターナの学生ですか?」
「はい。もしかしてあなたも?」
俺がそう聞くと嬉しそうに両手で俺の手を握り返してくる。
「はい! そうなんです! 今年から学校に入学する新入生なんです!」
この女性の長耳族の身長は俺とそう変わらない。
見た目からして俺と同じ十三歳…………おっと危ない危ない。
魔王から人間と魔族とでは年と肉体の関係が違うと言われていた。
特に長耳族はその差が激しい。
その証拠にその年に似つかない豊胸が目の前にある。
俺はすぐさま視線を女性の目に戻し俺も少し口角を上げて話す。
「俺も新入生なんですよ。良かったら一緒に行きますか?」
「は、はい!」
ということで俺たちは話しながら一緒に登校することになった。
13
お気に入りに追加
2,426
あなたにおすすめの小説
異世界召喚されたら無能と言われ追い出されました。~この世界は俺にとってイージーモードでした~
WING/空埼 裕@書籍発売中
ファンタジー
1~8巻好評発売中です!
※2022年7月12日に本編は完結しました。
◇ ◇ ◇
ある日突然、クラスまるごと異世界に勇者召喚された高校生、結城晴人。
ステータスを確認したところ、勇者に与えられる特典のギフトどころか、勇者の称号すらも無いことが判明する。
晴人たちを召喚した王女は「無能がいては足手纏いになる」と、彼のことを追い出してしまった。
しかも街を出て早々、王女が差し向けた騎士によって、晴人は殺されかける。
胸を刺され意識を失った彼は、気がつくと神様の前にいた。
そしてギフトを与え忘れたお詫びとして、望むスキルを作れるスキルをはじめとしたチート能力を手に入れるのであった──
ハードモードな異世界生活も、やりすぎなくらいスキルを作って一発逆転イージーモード!?
前代未聞の難易度激甘ファンタジー、開幕!

【完結】神スキル拡大解釈で底辺パーティから成り上がります!
まにゅまにゅ
ファンタジー
平均レベルの低い底辺パーティ『龍炎光牙《りゅうえんこうが》』はオーク一匹倒すのにも命懸けで注目もされていないどこにでもでもいる冒険者たちのチームだった。
そんなある日ようやく資金も貯まり、神殿でお金を払って恩恵《ギフト》を授かるとその恩恵《ギフト》スキルは『拡大解釈』というもの。
その効果は魔法やスキルの内容を拡大解釈し、別の効果を引き起こせる、という神スキルだった。その拡大解釈により色んなものを回復《ヒール》で治したり強化《ブースト》で獲得経験値を増やしたりととんでもない効果を発揮する!
底辺パーティ『龍炎光牙』の大躍進が始まる!
第16回ファンタジー大賞奨励賞受賞作です。
勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!
石のやっさん
ファンタジー
皆さまの応援のお陰でなんと【書籍化】しました。
応援本当に有難うございました。
イラストはサクミチ様で、アイシャにアリス他美少女キャラクターが絵になりましたのでそれを見るだけでも面白いかも知れません。
書籍化に伴い、旧タイトル「パーティーを追放された挙句、幼馴染も全部取られたけど「ざまぁ」なんてしない!だって俺の方が幸せ確定だからな!」
から新タイトル「勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!」にタイトルが変更になりました。
書籍化に伴いまして設定や内容が一部変わっています。
WEB版と異なった世界が楽しめるかも知れません。
この作品を愛して下さった方、長きにわたり、私を応援をし続けて下さった方...本当に感謝です。
本当にありがとうございました。
【以下あらすじ】
パーティーでお荷物扱いされていた魔法戦士のケインは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことを悟った彼は、一人さった...
ここから、彼は何をするのか? 何もしないで普通に生活するだけだ「ざまぁ」なんて必要ない、ただ生活するだけで幸せなんだ...俺にとって勇者パーティーも幼馴染も離れるだけで幸せになれるんだから...
第13回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞作品。
何と!『現在3巻まで書籍化されています』
そして書籍も堂々完結...ケインとは何者か此処で正体が解ります。
応援、本当にありがとうございました!
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

微妙なバフなどもういらないと追放された補助魔法使い、バフ3000倍で敵の肉体を内部から破壊して無双する
こげ丸
ファンタジー
「微妙なバフなどもういらないんだよ!」
そう言われて冒険者パーティーを追放されたフォーレスト。
だが、仲間だと思っていたパーティーメンバーからの仕打ちは、それだけに留まらなかった。
「もうちょっと抵抗頑張んないと……妹を酷い目にあわせちゃうわよ?」
窮地に追い込まれたフォーレスト。
だが、バフの新たな可能性に気付いたその時、復讐はなされた。
こいつら……壊しちゃえば良いだけじゃないか。
これは、絶望の淵からバフの新たな可能性を見いだし、高みを目指すに至った補助魔法使いフォーレストが最強に至るまでの物語。

病弱が転生 ~やっぱり体力は無いけれど知識だけは豊富です~
於田縫紀
ファンタジー
ここは魔法がある世界。ただし各人がそれぞれ遺伝で受け継いだ魔法や日常生活に使える魔法を持っている。商家の次男に生まれた俺が受け継いだのは鑑定魔法、商売で使うにはいいが今一つさえない魔法だ。
しかし流行風邪で寝込んだ俺は前世の記憶を思い出す。病弱で病院からほとんど出る事無く日々を送っていた頃の記憶と、動けないかわりにネットや読書で知識を詰め込んだ知識を。
そしてある日、白い花を見て鑑定した事で、俺は前世の知識を使ってお金を稼げそうな事に気付いた。ならば今のぱっとしない暮らしをもっと豊かにしよう。俺は親友のシンハ君と挑戦を開始した。
対人戦闘ほぼ無し、知識チート系学園ものです。

~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる
僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。
スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。
だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。
それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。
色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。
しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。
ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。
一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。
土曜日以外は毎日投稿してます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる