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七話 強制契約
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「ちょっとラッタの角を借りるね」
「……何して…………るんですか」
もうゴブくんが本当に辛そうなので俺は急いでラッタの角を拾い、その先端で俺の指の先端に傷をいれる。
この世に契約魔法は大きく分けて二つある。
一つ目は互いの合意によって行われる無媒体の任意契約。
二つ目は片方が強制的に結ぶ媒体を必要とする強制契約。
ゴブくんの時は任意契約だった。
それはゴブくんの時は状況でそうなったものの本当なら魔物や魔族が人間なんかと契約したいと思うはずがない。
ちなみに強制契約にはその術者の体液がいる。
また、先ほど分かったことだが対象者以上の魔力も必要である。
俺は才能がないため、その代わりに知識ばかり蓄えていため知っていた魔法だ。
一生使えないと思っていた魔法。
だが、この夢の世界の俺なら何とかなるだろう。
俺は指から出ている血を腕を払うようにして龍人族|《ドラグニート》めがけて飛ばす。
「……よし!」
ゴブくんのおかげでその場に静止していたため無事当てることが出来た。
これで第一段階は達成だ。
「我、血を媒体として汝と結ぶ。その目に見えぬ繋がりを持って盟約とする…………」
俺の心臓の近くから膨大な魔力が溢れ出る。
それに気づいたのか龍人族は慌てるように、
「貴様! な、何をしている!」
「…………うッ!」
ゴブくんを薙ぎ払うようにして吹き飛ばした龍人族はこちらに向かって走り始めた。
「ここにその制約を契約として示せ…………」
これで詠唱は終了する。
あとは魔法の名を口にすればいいだけだ。
「やめろぉ!」
まるで子供のように叫びながらこちらに向かって鍵爪を下ろそうとする。
だが、
「強制契約!」
俺が魔法を行使する方が早かった。
俺の目の前、寸前で鍵爪が止まる。
「君は竜っぽいから…………ドラ! よろしくねドラ!」
俺がそう言うと、
「…………ッ!」
俺は後ろに跳躍しドラから距離を取る。
そして、そのドラは前回のゴブくん同様に眩く全身が光始めた。
「大丈夫ですか! 主!」
飛ばされていたゴブくんが走って俺のを庇うように前に立つ。
光が収まると以前は竜のような容姿だったのだが今は身長が縮み、人間に角と尾が生えただけのような容姿になった。
一見弱くなったように見えるが、オーラが違う。
まるで神々しいようなオーラだ。
すると、ゴブくんは恐る恐る言った。
「まさか……竜神族なのか…………主! 下がってください! 魔法を抵抗された可能性があります!」
「ゴブくんも下がって!」
一瞬で分かる。
桁違いの強者になったことを。
もし、俺より魔力量が増えていれば契約魔法が外れた可能性がある。
俺たちが距離をおくように離れるとドラは目をゆっくりと開ける。
そして、
「…………本当にすまなかった」
俺たちの考えは杞憂だったようだ。
ドラは急に腰を折り、頭を下げながら言ったのだった。
「……何して…………るんですか」
もうゴブくんが本当に辛そうなので俺は急いでラッタの角を拾い、その先端で俺の指の先端に傷をいれる。
この世に契約魔法は大きく分けて二つある。
一つ目は互いの合意によって行われる無媒体の任意契約。
二つ目は片方が強制的に結ぶ媒体を必要とする強制契約。
ゴブくんの時は任意契約だった。
それはゴブくんの時は状況でそうなったものの本当なら魔物や魔族が人間なんかと契約したいと思うはずがない。
ちなみに強制契約にはその術者の体液がいる。
また、先ほど分かったことだが対象者以上の魔力も必要である。
俺は才能がないため、その代わりに知識ばかり蓄えていため知っていた魔法だ。
一生使えないと思っていた魔法。
だが、この夢の世界の俺なら何とかなるだろう。
俺は指から出ている血を腕を払うようにして龍人族|《ドラグニート》めがけて飛ばす。
「……よし!」
ゴブくんのおかげでその場に静止していたため無事当てることが出来た。
これで第一段階は達成だ。
「我、血を媒体として汝と結ぶ。その目に見えぬ繋がりを持って盟約とする…………」
俺の心臓の近くから膨大な魔力が溢れ出る。
それに気づいたのか龍人族は慌てるように、
「貴様! な、何をしている!」
「…………うッ!」
ゴブくんを薙ぎ払うようにして吹き飛ばした龍人族はこちらに向かって走り始めた。
「ここにその制約を契約として示せ…………」
これで詠唱は終了する。
あとは魔法の名を口にすればいいだけだ。
「やめろぉ!」
まるで子供のように叫びながらこちらに向かって鍵爪を下ろそうとする。
だが、
「強制契約!」
俺が魔法を行使する方が早かった。
俺の目の前、寸前で鍵爪が止まる。
「君は竜っぽいから…………ドラ! よろしくねドラ!」
俺がそう言うと、
「…………ッ!」
俺は後ろに跳躍しドラから距離を取る。
そして、そのドラは前回のゴブくん同様に眩く全身が光始めた。
「大丈夫ですか! 主!」
飛ばされていたゴブくんが走って俺のを庇うように前に立つ。
光が収まると以前は竜のような容姿だったのだが今は身長が縮み、人間に角と尾が生えただけのような容姿になった。
一見弱くなったように見えるが、オーラが違う。
まるで神々しいようなオーラだ。
すると、ゴブくんは恐る恐る言った。
「まさか……竜神族なのか…………主! 下がってください! 魔法を抵抗された可能性があります!」
「ゴブくんも下がって!」
一瞬で分かる。
桁違いの強者になったことを。
もし、俺より魔力量が増えていれば契約魔法が外れた可能性がある。
俺たちが距離をおくように離れるとドラは目をゆっくりと開ける。
そして、
「…………本当にすまなかった」
俺たちの考えは杞憂だったようだ。
ドラは急に腰を折り、頭を下げながら言ったのだった。
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