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13章 緑山VS碧海
179話 開始直前
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オルタナは敵の選手と相対する。
相手の女性は筋骨隆々とした肉体を持ち、巨大な大楯を持っている。
彼女の名はレオーネ。第三部隊を率いる女性最強守護者だ。
その大楯はどんな攻撃でも防ぎ、隊員たちに傷一つつけさせないと聞く。
「よろしくな! ひょろがり君!」
レオーネは無邪気な笑みを浮かべ、オルタナに握手を求める。
彼女も別に悪気があるわけではないはずだ。ただ思ったことを口にしてしまうのだろう。
オルタナは仕返しにと微笑みながら彼女の手を握る。
「えぇ。よろしゅう頼んます。筋肉だるま」
すると、すぐに審判が二人のもとへやってくる。
武器の確認と魔道具を所持していないかの確認だ。
「これが私の武器だ!」
「これが僕の武器や」
レオーネとオルタナは審判に自分の武器を手渡す。
審判は既に二人の使う武器を確認していた。だが、この場は国王の御前。念のためである。
鑑定士によって【鑑定】を終え、武器登録されていることが確認されると、二人のもとに武器は返ってきた。
レオーネはまじまじとオルタナの武器を興味深そうに観察する。
「見たこともない武器だね? 何の武器何だい?」
「これは双翼の鍛冶のギルド長、ニック作。魔式拳銃や。安心してええ。魔法が杖から出るか銃口から出るかや。殺傷力はない」
「銃!? それは面白そうだな! ぜひとも食らってみたいものだ!」
「あ、そうかい……」
オルタナはレオーナの反応に目を丸くしてしまうが、首を左右に振って平常心を取り戻す。
彼も最初は人に銃口を向けるのに抵抗があったのだが、相手にそんな反応されると、そんな不安は一切消え去ってしまう。
「ではルールを説明します。この三本勝負の対抗戦は……」
審判は拡声魔法を行使し、全観客に聞こえるようにルールを説明し始める。
この試合は三度行われ、二本とった方の勝ちである。
勝敗はどちらかが意識を失うか、白旗をあげるかで決まる。一番メジャーな勝利方法は場外に押し出すことだ。
このステージは円状にになっており、ステージから落とせばその時点で勝利の判定になる。
もちろん、ステージ外での魔法行使は禁止だ。行使した時点で反則負けとなる。
「……以上です。お二人とも準備はよろしいでしょうか」
審判はルールを読み上げると二人に尋ねる。
「あぁ! 準備万端だよ!」
「ほな、いっちょやりますか」
二人はお互いに距離を数十メートル離れて所定位置につく。
準備が出来ていることを確認すると、審判はステージ外に出た。
流石の審判も上級冒険者同士の戦いに巻き込まれれば無傷では済まない。
「では、碧海の白波と緑山の頂の対抗戦を始めます!」
レオーネとオルタナは互いに好戦的な笑みを浮かべた。
傍から見ればB級同士の戦いではあるが、守護者と魔術師の戦いとなると守護者が有利に見える。
守護者の鉄壁は魔術師一人で崩せるものではない。それがレオーネであるとなおさらだ。
だが、その固定観念はこの日、全国民から消えることになる。
「レディ……ファイト!」
審判の声とともに対抗戦の初戦の幕が開いたのだった。
相手の女性は筋骨隆々とした肉体を持ち、巨大な大楯を持っている。
彼女の名はレオーネ。第三部隊を率いる女性最強守護者だ。
その大楯はどんな攻撃でも防ぎ、隊員たちに傷一つつけさせないと聞く。
「よろしくな! ひょろがり君!」
レオーネは無邪気な笑みを浮かべ、オルタナに握手を求める。
彼女も別に悪気があるわけではないはずだ。ただ思ったことを口にしてしまうのだろう。
オルタナは仕返しにと微笑みながら彼女の手を握る。
「えぇ。よろしゅう頼んます。筋肉だるま」
すると、すぐに審判が二人のもとへやってくる。
武器の確認と魔道具を所持していないかの確認だ。
「これが私の武器だ!」
「これが僕の武器や」
レオーネとオルタナは審判に自分の武器を手渡す。
審判は既に二人の使う武器を確認していた。だが、この場は国王の御前。念のためである。
鑑定士によって【鑑定】を終え、武器登録されていることが確認されると、二人のもとに武器は返ってきた。
レオーネはまじまじとオルタナの武器を興味深そうに観察する。
「見たこともない武器だね? 何の武器何だい?」
「これは双翼の鍛冶のギルド長、ニック作。魔式拳銃や。安心してええ。魔法が杖から出るか銃口から出るかや。殺傷力はない」
「銃!? それは面白そうだな! ぜひとも食らってみたいものだ!」
「あ、そうかい……」
オルタナはレオーナの反応に目を丸くしてしまうが、首を左右に振って平常心を取り戻す。
彼も最初は人に銃口を向けるのに抵抗があったのだが、相手にそんな反応されると、そんな不安は一切消え去ってしまう。
「ではルールを説明します。この三本勝負の対抗戦は……」
審判は拡声魔法を行使し、全観客に聞こえるようにルールを説明し始める。
この試合は三度行われ、二本とった方の勝ちである。
勝敗はどちらかが意識を失うか、白旗をあげるかで決まる。一番メジャーな勝利方法は場外に押し出すことだ。
このステージは円状にになっており、ステージから落とせばその時点で勝利の判定になる。
もちろん、ステージ外での魔法行使は禁止だ。行使した時点で反則負けとなる。
「……以上です。お二人とも準備はよろしいでしょうか」
審判はルールを読み上げると二人に尋ねる。
「あぁ! 準備万端だよ!」
「ほな、いっちょやりますか」
二人はお互いに距離を数十メートル離れて所定位置につく。
準備が出来ていることを確認すると、審判はステージ外に出た。
流石の審判も上級冒険者同士の戦いに巻き込まれれば無傷では済まない。
「では、碧海の白波と緑山の頂の対抗戦を始めます!」
レオーネとオルタナは互いに好戦的な笑みを浮かべた。
傍から見ればB級同士の戦いではあるが、守護者と魔術師の戦いとなると守護者が有利に見える。
守護者の鉄壁は魔術師一人で崩せるものではない。それがレオーネであるとなおさらだ。
だが、その固定観念はこの日、全国民から消えることになる。
「レディ……ファイト!」
審判の声とともに対抗戦の初戦の幕が開いたのだった。
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