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2章 囚われの姫
7話 朝
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瞼を開けるとそこには広大な天井が広がっていた。
今まで何度も見てきた薄暗い空ではない。天井に取り付けられた人工的な光が徐々に意識を覚醒させる。
背中に伝わる感触は包み込むように柔らかく、ごつごつとした感触が懐かしいと思えるほど。
部屋には芳香剤の匂いなのか、脳をとろけさせるような匂いが充満している。当然、土の匂いがするなんてことはなかった。
そうだ。俺は魔王城にいるんだ。
野宿をすることも、魔獣や魔人を警戒することも。
勇者として最前線で戦い続けることも、俺はしなくていいんだ。
「ふぁぁ……よく寝たな」
閉めていたカーテンを開けると、眩い日差しが目をしみさせる。
こんなに寝たのはいつぶりだろうか。睡眠をとること自体、四日ぶりだった。
これほどまで睡眠が素晴らしいものだったとは。
部屋はアルが用意してくれた。
テーブルとベッド、それにソファと、基本的な家具は置いてもらっている。
これから荷物も増え、徐々にこの部屋は俺の部屋へとなっていく。
そう思うとどこか嬉しくて、感慨深くて。
初めて自室をもらった俺は興奮してしまっていた。
「おはようございます。エル様」
一人の女性が着替えの服を手に、俺の部屋へ入ってくる。
黒と白を基調とした可愛らしいエプロンドレスに、白色のカチューシャ。
そう、あの伝説のメイドさまである。
アルには申し訳ないが、魔王と対峙した時より、メイドの存在を知った時の方が驚いたかもしれない。
噂では聞いていたが、まさか本当に実在するとは。
「おはよう。ラナ」
彼女の名前はラナ。
昔から魔王城に勤めているメイドらしい。
俺はまだ分からないことも多いだろうと、アルが彼女を俺の専属としてつけてくれた。
身長は百五十センチほど、予想通りメイド服から溢れんばかりの豊胸、見た目からは二十代前半ぐらいに見える。
もちろん、女性に年齢を聞けるはずもなく、誰かに聞こうとも思えず。
「お着替え、お手伝いしますよ」
「あ、うん」
俺は彼女の言われるがままに行動する。
彼女は両手を広げた状態の俺から、衣服を脱がし、新しい服を着させた。
なんか、うん。どこか新鮮な気持ちと子供扱いされている気分で複雑な気持ちになるな。
ラナはこれが当たり前だというが、本当にそうなのだろうか。
「はい、終わりました。ではこちらが朝食です」
ラナは俺の部屋にあるテーブルに朝食を並べ始めた。
至れり尽くせり、その言葉はこのことを言うのだろう。
今までの朝食なんて、クソ不味い魔獣の肉を食って。腹を壊して。
思い出すだけで悲しくなる。なんてものを俺たちは食ってたんだろうな。
「今日の朝食はクロワッサンです。蜂蜜はお好みでお使いください」
「……ゴクリ」
俺は目の前に出された朝食に唾液を飲みこんだ。
クロワッサンという食べ物らしいが、既に美味しそうな匂いが鼻孔を通り抜ける。
「ラナ、本当にこんな美味しそうなもの食べてもいいのか?」
「こんな美味しそうなもの? 普通では?」
「いや、今までは魔獣とか食べてたから、本当に幸せすぎて泣きそう……」
俺は勇者の仕事を全うするために三大欲求を抑制する訓練を幼い頃からしていた。
だから数日寝なくても、まともなものを食べなくても生きてきた。渇望することなく繰り返される日々を送ってきた。
しかし今、その枷がぶっ壊されたようだ。唾液が分泌されまくり、気を抜けばよだれが垂れてしまいそうになる。
「魔獣の肉? やはり人間は滅ぼすべきですね。エル様になんてものを食べさせてるのでしょうか……!」
「え? なんて?」
今、とても危ない発言が聞こえたしたのだけど、俺の聞き間違いかな?
「いえ、おかわりはいっぱいありますから……どんどん食べてください!」
ラナは目に涙を浮かべながら笑みを漏らした。
待って、そんな泣きそうな表情をされたら俺も反応に困るから。
「果汁水にしますか? それともお水にしますか?」
「水にしようかな」
もしかしたら俺は天国に来てしまったのかもしれない。
ふかふかなベッドで寝れて。美味しいものを食べれて。好きなことが出来て。
「他に何かご要望はありますか?」
「絶対にあるわけがない」
これ以上に何を望むというのだろうか。
ここまで至れり尽くせりだと背徳感がとんでもない。
「今日は魔王城を自由に散策なさってください。私は大書庫をおすすめします。国家機密など、色々な情報がありますから」
「そんなもの俺が見ていいのか? 国家機密ってあの国家機密だろ?」
語彙力が低下しているのは許してほしい。
全てはこれほど甘すぎるクロワッサンがいけないんだから。
俺の頬っぺたが落ちたらどう責任をとるつもりだ。
「魔王城に出入りできるものには閲覧許可がおります。残念ながら魔王様とエリーナ様は準備で手が離せないそうなので、お一人にはなりますが」
準備。それは先日話していた俺をどちらが養うかのというアレだ。
二人とも色々、準備をするため明日行うらしい。
それまでは俺は魔王城から出ることは禁止されている。国民が混乱するのを避けるためだ。
そんな俺を暇にさせないように自由散策を許可したのだろう。
「ラナは一緒に行けないのか?」
それは特に何も考えこまずに放ったごく普通の質問だ。
だって人が多い方が楽しいし、知り合いがいた方が心強い。
それなのに、ラナは唖然とするように驚いた。
「……は? この私と?」
え? 俺、何かまずいこと言ったかな?
「だ、ダメだった?」
「私はメイドですよ?」
その瞬間、彼女の仮面が剥がれたような気がした。
いつも微笑んでいて、人当たりがよくて。
そんな彼女が作り上げた理想のメイドという仮面が。
「あ、忙しかった?」
「い、いえ、そういうわけではなくて……エル様がメイドの私などと行動してもいいのかなと」
彼女の言いたいことは何となくわかった。
メイドの分際で俺とプライベートの時間を行動してもいいのか、そう言いたいのだろう。
その考えはあまりにも自分を卑下しすぎていて、あまりにも卑屈な考え方で。
そもそも根底から間違っていた。
「俺は一度でも『メイドのラナ』って言ったか?」
「……っ!」
「俺はラナがいてくれた方が安心できるし、心強いんだよ。そこにメイドなんて関係しない」
それは俺の率直な意見だ。
昨日から俺はアルとエリーナ、ラナ以外の魔族とは出会っていない。
怖くないか、そう言われたら嘘になる。その点においてラナがいてくれたらとても安心できる。
大書庫もラナなら入れるだろうし。色々教えてもらえるかもしれない。
「さっき要望はないか、そう言ったよな? なら俺はラナと一緒に行動したい、これが俺の要望だ」
俺は震える彼女の瞳孔を見据えて告げる。
ラナは困惑して、躊躇して、葛藤して、思い煩って。
そしてつけていたはずの仮面を外して。
「ふふっ、あのお二人が惚れた理由も分かった気がします」
ラナはほんの少し頬を赤く染めながらせながら微笑む。
その笑みは今までで一番しくっりきた。やはり彼は本心から笑っている姿の方が似合う。
「二人?」
「いえ、なんでもありません。それより早く行きましょう!」
「あぁ。そうだな」
俺は彼女に先導されるように魔王城を散策し始めた。
今まで何度も見てきた薄暗い空ではない。天井に取り付けられた人工的な光が徐々に意識を覚醒させる。
背中に伝わる感触は包み込むように柔らかく、ごつごつとした感触が懐かしいと思えるほど。
部屋には芳香剤の匂いなのか、脳をとろけさせるような匂いが充満している。当然、土の匂いがするなんてことはなかった。
そうだ。俺は魔王城にいるんだ。
野宿をすることも、魔獣や魔人を警戒することも。
勇者として最前線で戦い続けることも、俺はしなくていいんだ。
「ふぁぁ……よく寝たな」
閉めていたカーテンを開けると、眩い日差しが目をしみさせる。
こんなに寝たのはいつぶりだろうか。睡眠をとること自体、四日ぶりだった。
これほどまで睡眠が素晴らしいものだったとは。
部屋はアルが用意してくれた。
テーブルとベッド、それにソファと、基本的な家具は置いてもらっている。
これから荷物も増え、徐々にこの部屋は俺の部屋へとなっていく。
そう思うとどこか嬉しくて、感慨深くて。
初めて自室をもらった俺は興奮してしまっていた。
「おはようございます。エル様」
一人の女性が着替えの服を手に、俺の部屋へ入ってくる。
黒と白を基調とした可愛らしいエプロンドレスに、白色のカチューシャ。
そう、あの伝説のメイドさまである。
アルには申し訳ないが、魔王と対峙した時より、メイドの存在を知った時の方が驚いたかもしれない。
噂では聞いていたが、まさか本当に実在するとは。
「おはよう。ラナ」
彼女の名前はラナ。
昔から魔王城に勤めているメイドらしい。
俺はまだ分からないことも多いだろうと、アルが彼女を俺の専属としてつけてくれた。
身長は百五十センチほど、予想通りメイド服から溢れんばかりの豊胸、見た目からは二十代前半ぐらいに見える。
もちろん、女性に年齢を聞けるはずもなく、誰かに聞こうとも思えず。
「お着替え、お手伝いしますよ」
「あ、うん」
俺は彼女の言われるがままに行動する。
彼女は両手を広げた状態の俺から、衣服を脱がし、新しい服を着させた。
なんか、うん。どこか新鮮な気持ちと子供扱いされている気分で複雑な気持ちになるな。
ラナはこれが当たり前だというが、本当にそうなのだろうか。
「はい、終わりました。ではこちらが朝食です」
ラナは俺の部屋にあるテーブルに朝食を並べ始めた。
至れり尽くせり、その言葉はこのことを言うのだろう。
今までの朝食なんて、クソ不味い魔獣の肉を食って。腹を壊して。
思い出すだけで悲しくなる。なんてものを俺たちは食ってたんだろうな。
「今日の朝食はクロワッサンです。蜂蜜はお好みでお使いください」
「……ゴクリ」
俺は目の前に出された朝食に唾液を飲みこんだ。
クロワッサンという食べ物らしいが、既に美味しそうな匂いが鼻孔を通り抜ける。
「ラナ、本当にこんな美味しそうなもの食べてもいいのか?」
「こんな美味しそうなもの? 普通では?」
「いや、今までは魔獣とか食べてたから、本当に幸せすぎて泣きそう……」
俺は勇者の仕事を全うするために三大欲求を抑制する訓練を幼い頃からしていた。
だから数日寝なくても、まともなものを食べなくても生きてきた。渇望することなく繰り返される日々を送ってきた。
しかし今、その枷がぶっ壊されたようだ。唾液が分泌されまくり、気を抜けばよだれが垂れてしまいそうになる。
「魔獣の肉? やはり人間は滅ぼすべきですね。エル様になんてものを食べさせてるのでしょうか……!」
「え? なんて?」
今、とても危ない発言が聞こえたしたのだけど、俺の聞き間違いかな?
「いえ、おかわりはいっぱいありますから……どんどん食べてください!」
ラナは目に涙を浮かべながら笑みを漏らした。
待って、そんな泣きそうな表情をされたら俺も反応に困るから。
「果汁水にしますか? それともお水にしますか?」
「水にしようかな」
もしかしたら俺は天国に来てしまったのかもしれない。
ふかふかなベッドで寝れて。美味しいものを食べれて。好きなことが出来て。
「他に何かご要望はありますか?」
「絶対にあるわけがない」
これ以上に何を望むというのだろうか。
ここまで至れり尽くせりだと背徳感がとんでもない。
「今日は魔王城を自由に散策なさってください。私は大書庫をおすすめします。国家機密など、色々な情報がありますから」
「そんなもの俺が見ていいのか? 国家機密ってあの国家機密だろ?」
語彙力が低下しているのは許してほしい。
全てはこれほど甘すぎるクロワッサンがいけないんだから。
俺の頬っぺたが落ちたらどう責任をとるつもりだ。
「魔王城に出入りできるものには閲覧許可がおります。残念ながら魔王様とエリーナ様は準備で手が離せないそうなので、お一人にはなりますが」
準備。それは先日話していた俺をどちらが養うかのというアレだ。
二人とも色々、準備をするため明日行うらしい。
それまでは俺は魔王城から出ることは禁止されている。国民が混乱するのを避けるためだ。
そんな俺を暇にさせないように自由散策を許可したのだろう。
「ラナは一緒に行けないのか?」
それは特に何も考えこまずに放ったごく普通の質問だ。
だって人が多い方が楽しいし、知り合いがいた方が心強い。
それなのに、ラナは唖然とするように驚いた。
「……は? この私と?」
え? 俺、何かまずいこと言ったかな?
「だ、ダメだった?」
「私はメイドですよ?」
その瞬間、彼女の仮面が剥がれたような気がした。
いつも微笑んでいて、人当たりがよくて。
そんな彼女が作り上げた理想のメイドという仮面が。
「あ、忙しかった?」
「い、いえ、そういうわけではなくて……エル様がメイドの私などと行動してもいいのかなと」
彼女の言いたいことは何となくわかった。
メイドの分際で俺とプライベートの時間を行動してもいいのか、そう言いたいのだろう。
その考えはあまりにも自分を卑下しすぎていて、あまりにも卑屈な考え方で。
そもそも根底から間違っていた。
「俺は一度でも『メイドのラナ』って言ったか?」
「……っ!」
「俺はラナがいてくれた方が安心できるし、心強いんだよ。そこにメイドなんて関係しない」
それは俺の率直な意見だ。
昨日から俺はアルとエリーナ、ラナ以外の魔族とは出会っていない。
怖くないか、そう言われたら嘘になる。その点においてラナがいてくれたらとても安心できる。
大書庫もラナなら入れるだろうし。色々教えてもらえるかもしれない。
「さっき要望はないか、そう言ったよな? なら俺はラナと一緒に行動したい、これが俺の要望だ」
俺は震える彼女の瞳孔を見据えて告げる。
ラナは困惑して、躊躇して、葛藤して、思い煩って。
そしてつけていたはずの仮面を外して。
「ふふっ、あのお二人が惚れた理由も分かった気がします」
ラナはほんの少し頬を赤く染めながらせながら微笑む。
その笑みは今までで一番しくっりきた。やはり彼は本心から笑っている姿の方が似合う。
「二人?」
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