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「しと、さ……」
「ん?」
紫藤の視線は、その先を言葉にしろと促しているようだった。
「このシャツ、ほしい……」
「これを? あぁ、ネスティングの兆候か」
予想していなかった答えに、紫藤は一瞬驚いた表情を浮かべた。しかし、律の言動の意味を理解すると薄らと口元に笑みを作り、そっと律の頭を撫でる。
「キミが良い子にできたら、あとでご褒美にあげるよ」
ワイシャツをキュッと掴んでいる律の手をそっと外す。紫藤はまるで恋人にでもするように、汗で張り付いた髪を優しく除けて額へ軽くキスを落とした。
「んぅ、んん……っ」
そのまま少し乱暴に唇が重なり、無遠慮に舌が捩じ込まれて口腔を犯される。紫藤の舌がねっとりと絡みつく度に肩が震え 、舌を吸われると背筋にゾクゾクと電流が走った。
「はっ、甘い……食べてしまいたくなるね」
唇から離れる際に、名残惜しそうに銀色の糸が二人の間に伝う。その光景を焦点の定まらない目で見つめている間に、下着ごとズボンを脱がされてしまう。
「あっ」
「こっちはどうしてほしい?」
急に外気に晒された下肢の中心で主張をする性器は、透明な先走りを垂らしながらふるふると震えている。反射的に脚を閉じて隠そうとするが、紫藤はそんな些細な抵抗など物ともせずに割り開く。
「やぁ、見ない、で」
両脚を開かれたことで秘部が紫藤に晒されてしまい、律は堪らず身を捩らせて逃げようとする。
「このままで良いのかな? 俺はそれでも構わないよ」
律の興奮を煽るように、紫藤は厭らしい手付きでゆっくりと滑らかな太腿に手を滑らせた。その動きに合わせて後孔が紫藤を誘うようにひくひくと蠢く。
「こっちも物欲しそうにひくついてるけど、どうされたいか言ってごらん?」
「ひっう、んん!」
わざとらしく指で掠めるように律の後孔へ触れる。指はそのまま律の会陰を撫で上げ、愛液を垂らしている陰茎の裏筋を軽く擦る。それだけで達してしまいそうになってしまい、腰が浮いてしまう。それに気付いた紫藤に根元をぎゅっと押さえつけられ、吐き出すことが出来なかった熱が下肢に集中してどうにかなってしまいそうだった。
「勝手にイったらダメだよ」
「あんっ……いやっ……あ、やだぁっ」
「嫌なら、ちゃんと言ってごらん? じゃないと、このままで後ろを犯してもいいんだよ?」
無慈悲な言葉だが、紫藤なら本当にやりかねない。
「出した、い……おねがっ、あっ、もっ……イきた、い」
「いいよ、イかせてあげる。ただ、すぐにイくよりもっと気持ちよくなってからにしようか」
「はぁんっ! っ……ぁ、あ、やぁぁっ!」
次の瞬間、蕩けてしまいそうな熱と快楽が襲う。紫藤の口に包まれた陰茎は、熱が篭った舌で舐め上げられる。まるで別の生き物のように這う舌は、裏筋を舌先で舐め先端から止めどなく溢れ出る蜜を掬い取る。
今にも弾けそうな熱は、未だ紫藤の指によって抑えられているために吐精できずにいた。求めていたはずの刺激は過剰に与えられ、過ぎた快楽は律を苦しめる。
「ア! ふぁあっ、んんっ、あぁ!」
首を反らせながら快楽に喘いでいる律の後孔は、紫藤から与えられる刺激を待ち望んでいるように収縮しながら誘っていた。
「ん?」
紫藤の視線は、その先を言葉にしろと促しているようだった。
「このシャツ、ほしい……」
「これを? あぁ、ネスティングの兆候か」
予想していなかった答えに、紫藤は一瞬驚いた表情を浮かべた。しかし、律の言動の意味を理解すると薄らと口元に笑みを作り、そっと律の頭を撫でる。
「キミが良い子にできたら、あとでご褒美にあげるよ」
ワイシャツをキュッと掴んでいる律の手をそっと外す。紫藤はまるで恋人にでもするように、汗で張り付いた髪を優しく除けて額へ軽くキスを落とした。
「んぅ、んん……っ」
そのまま少し乱暴に唇が重なり、無遠慮に舌が捩じ込まれて口腔を犯される。紫藤の舌がねっとりと絡みつく度に肩が震え 、舌を吸われると背筋にゾクゾクと電流が走った。
「はっ、甘い……食べてしまいたくなるね」
唇から離れる際に、名残惜しそうに銀色の糸が二人の間に伝う。その光景を焦点の定まらない目で見つめている間に、下着ごとズボンを脱がされてしまう。
「あっ」
「こっちはどうしてほしい?」
急に外気に晒された下肢の中心で主張をする性器は、透明な先走りを垂らしながらふるふると震えている。反射的に脚を閉じて隠そうとするが、紫藤はそんな些細な抵抗など物ともせずに割り開く。
「やぁ、見ない、で」
両脚を開かれたことで秘部が紫藤に晒されてしまい、律は堪らず身を捩らせて逃げようとする。
「このままで良いのかな? 俺はそれでも構わないよ」
律の興奮を煽るように、紫藤は厭らしい手付きでゆっくりと滑らかな太腿に手を滑らせた。その動きに合わせて後孔が紫藤を誘うようにひくひくと蠢く。
「こっちも物欲しそうにひくついてるけど、どうされたいか言ってごらん?」
「ひっう、んん!」
わざとらしく指で掠めるように律の後孔へ触れる。指はそのまま律の会陰を撫で上げ、愛液を垂らしている陰茎の裏筋を軽く擦る。それだけで達してしまいそうになってしまい、腰が浮いてしまう。それに気付いた紫藤に根元をぎゅっと押さえつけられ、吐き出すことが出来なかった熱が下肢に集中してどうにかなってしまいそうだった。
「勝手にイったらダメだよ」
「あんっ……いやっ……あ、やだぁっ」
「嫌なら、ちゃんと言ってごらん? じゃないと、このままで後ろを犯してもいいんだよ?」
無慈悲な言葉だが、紫藤なら本当にやりかねない。
「出した、い……おねがっ、あっ、もっ……イきた、い」
「いいよ、イかせてあげる。ただ、すぐにイくよりもっと気持ちよくなってからにしようか」
「はぁんっ! っ……ぁ、あ、やぁぁっ!」
次の瞬間、蕩けてしまいそうな熱と快楽が襲う。紫藤の口に包まれた陰茎は、熱が篭った舌で舐め上げられる。まるで別の生き物のように這う舌は、裏筋を舌先で舐め先端から止めどなく溢れ出る蜜を掬い取る。
今にも弾けそうな熱は、未だ紫藤の指によって抑えられているために吐精できずにいた。求めていたはずの刺激は過剰に与えられ、過ぎた快楽は律を苦しめる。
「ア! ふぁあっ、んんっ、あぁ!」
首を反らせながら快楽に喘いでいる律の後孔は、紫藤から与えられる刺激を待ち望んでいるように収縮しながら誘っていた。
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