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「キミは、少しMっ気がありそうなのかな」
律の様子を見た紫藤は、少し強めに律の胸の突起を抓った。それだけのことで律の体は大きく跳ね、視界にはチカチカと星が飛んだ。
「声も出ないくらい、気持ちよかった?」
「っ、ひぁ!」
紫藤はわざとらしく耳元で喋りながら、指はぷくっと腫れ上がった突起を攻め続ける。
(胸だけで、こんな……頭おかしくなりそう)
指で摘まれ、爪で引っ掻かれる度に律の口から甘い声が漏れる。それに気を良くしたのか、紫藤は更に同じ方の胸ばかりを攻め立てた。
「ぁ、んっ!やぁ!」
「どんどん匂いが濃くなる……俺もラットになりそうだよ」
紫藤はきちん着込まれていた黒いワイシャツのボタンを一つ外して、少しだけ首元を緩めた。その間にも片方だけに与えられる刺激がもどかしくて、律は控えめに紫藤の腕に擦り寄る。
「どうかしたかい?」
「っ……」
言わなくてもきっと伝わっているのだと思う。しかし、紫藤は相変わらず片方の突起だけを執拗に弄る。
気持ちが良くて、物足りなくて、じれったい刺激が逆に律の身体の中で火を燻らせた。
「ほら、言わないとわからないよ?」
「そっちばっかり、ヤだ……」
「うん、それで?」
羞恥が勝る中、やっとのことで絞り出した言葉も、紫藤には受け入れられず次の言葉を求められる。
(意地悪だ……本当に! わかってるくせに!)
わかっているのに、もっと強い刺激が欲しくてたまらない。自身の身体が、目の前の男から与えられる刺激を浅ましくも望んでいる。
だからこそ、紫藤も律の口から直接言わせたいのだろう。
「反対も、触って……」
恥じらいや理性なんてさっさと手放してしまえれば楽なのに…
「触るだけで良いのかい?」
「あっ、あっ!」
口にすれば、紫藤はすぐに望んだ刺激を与えてくれたが、それは律が望んでいた刺激には届かない。
やわやわと揉まれ、焦らすように意地悪な紫藤の指が時折頂きを掠めていく。言葉通りに触っているだけだ。
「……っ、やぁ、んん!」
「嫌? じゃあ、止めようか?」
一見すると、律の言う通りにしてくれる優しい男に見える。見えるだけで、その実言わなければその先のことはしてくれない。紫藤は加虐嗜好の持ち主なのだと、改めて認識した。
「もっと、いっぱい……気持ちよく、して」
もどかしい刺激と、紫藤から強く香る脳髄まで痺れてしまいそうな甘い匂いに、先ほどまで感じていた羞恥心など消え失せていた。ただ、より強い快楽が欲しくて堪らなかった。
目尻に涙を溜めながら懇願する。その扇情的な姿は、紫藤の劣情を煽り立てる。
「いいよ、気の済むまで気持ちよくしてあげる」
「んあぁ、ア――っ、ぁあんっ……!」
意地の悪い笑みを浮かべた紫藤は、律の胸を執拗に攻め出した。突起を強く摘まれ、くりくりと弄られる。待ち望んでいた刺激に、律は反射的に背を反らせながら、口からは絶え間なく嬌声を上げた。
「ふぁ、あっ、ぅ、ぁあ!」
ふいにもう片方の突起に舌を絡められ、舌先で転がされる。同時に与えられる快楽は、律のなけなしの思考を溶かしていく。
いつの間にか腕の拘束は解かれ、律は紫藤の腕にしがみつきながら、途切れること無く与えられる快感に喘いだ。
「気持ちいいのかい?」
「んんぅ、ぁ、あぁ、い……きもち、い、ぃ」
「素直な子は好きだよ」
乳暈からぷくりと勃ち上がった突起は、吐息が触れるだけで快楽へと変わり、身体を震わせる。
そういう意味ではない筈なのに、好きという言葉だけで律の腹の奥が熱を孕んで疼きだし、更なる熱を求めだした。
律の様子を見た紫藤は、少し強めに律の胸の突起を抓った。それだけのことで律の体は大きく跳ね、視界にはチカチカと星が飛んだ。
「声も出ないくらい、気持ちよかった?」
「っ、ひぁ!」
紫藤はわざとらしく耳元で喋りながら、指はぷくっと腫れ上がった突起を攻め続ける。
(胸だけで、こんな……頭おかしくなりそう)
指で摘まれ、爪で引っ掻かれる度に律の口から甘い声が漏れる。それに気を良くしたのか、紫藤は更に同じ方の胸ばかりを攻め立てた。
「ぁ、んっ!やぁ!」
「どんどん匂いが濃くなる……俺もラットになりそうだよ」
紫藤はきちん着込まれていた黒いワイシャツのボタンを一つ外して、少しだけ首元を緩めた。その間にも片方だけに与えられる刺激がもどかしくて、律は控えめに紫藤の腕に擦り寄る。
「どうかしたかい?」
「っ……」
言わなくてもきっと伝わっているのだと思う。しかし、紫藤は相変わらず片方の突起だけを執拗に弄る。
気持ちが良くて、物足りなくて、じれったい刺激が逆に律の身体の中で火を燻らせた。
「ほら、言わないとわからないよ?」
「そっちばっかり、ヤだ……」
「うん、それで?」
羞恥が勝る中、やっとのことで絞り出した言葉も、紫藤には受け入れられず次の言葉を求められる。
(意地悪だ……本当に! わかってるくせに!)
わかっているのに、もっと強い刺激が欲しくてたまらない。自身の身体が、目の前の男から与えられる刺激を浅ましくも望んでいる。
だからこそ、紫藤も律の口から直接言わせたいのだろう。
「反対も、触って……」
恥じらいや理性なんてさっさと手放してしまえれば楽なのに…
「触るだけで良いのかい?」
「あっ、あっ!」
口にすれば、紫藤はすぐに望んだ刺激を与えてくれたが、それは律が望んでいた刺激には届かない。
やわやわと揉まれ、焦らすように意地悪な紫藤の指が時折頂きを掠めていく。言葉通りに触っているだけだ。
「……っ、やぁ、んん!」
「嫌? じゃあ、止めようか?」
一見すると、律の言う通りにしてくれる優しい男に見える。見えるだけで、その実言わなければその先のことはしてくれない。紫藤は加虐嗜好の持ち主なのだと、改めて認識した。
「もっと、いっぱい……気持ちよく、して」
もどかしい刺激と、紫藤から強く香る脳髄まで痺れてしまいそうな甘い匂いに、先ほどまで感じていた羞恥心など消え失せていた。ただ、より強い快楽が欲しくて堪らなかった。
目尻に涙を溜めながら懇願する。その扇情的な姿は、紫藤の劣情を煽り立てる。
「いいよ、気の済むまで気持ちよくしてあげる」
「んあぁ、ア――っ、ぁあんっ……!」
意地の悪い笑みを浮かべた紫藤は、律の胸を執拗に攻め出した。突起を強く摘まれ、くりくりと弄られる。待ち望んでいた刺激に、律は反射的に背を反らせながら、口からは絶え間なく嬌声を上げた。
「ふぁ、あっ、ぅ、ぁあ!」
ふいにもう片方の突起に舌を絡められ、舌先で転がされる。同時に与えられる快楽は、律のなけなしの思考を溶かしていく。
いつの間にか腕の拘束は解かれ、律は紫藤の腕にしがみつきながら、途切れること無く与えられる快感に喘いだ。
「気持ちいいのかい?」
「んんぅ、ぁ、あぁ、い……きもち、い、ぃ」
「素直な子は好きだよ」
乳暈からぷくりと勃ち上がった突起は、吐息が触れるだけで快楽へと変わり、身体を震わせる。
そういう意味ではない筈なのに、好きという言葉だけで律の腹の奥が熱を孕んで疼きだし、更なる熱を求めだした。
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