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翌日の朝
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キッチンからか物音がして、俺は起きた。
「んっ、んあ~」
俺は体を伸ばした。
音がしている方を見てみると、何か準備をしている真矢の姿があった。
「何してるんだ」
「えっ、昨日言ったじゃないですか」
「ん~、あぁ確かにあったな。朝ご飯を作るとかそんな感じだったよな」
「そうですよ。どうしたら忘れるんですか」
呆れ顔で言うわれる。まぁ、確かに自分でコンビニまで買いに行ったのに忘れてるって結構やばくないか。
俺が衝撃を受けていると、真矢がため息を吐いた。
「これからの人生がお先真っ暗ですね」
「おい、俺にはまだ……まだ救いようはあるぞ」
「いや、冗談で言うったのに、そんなに間に受けなくてもいいんですよ」
「冗談でもそういう事言うなよ。信じそうになっただろう」
「いやいや、信じてましたよね。後、おはようのチュウとか忘れてますよ」
そういうって真矢はほっぺを向けてくる。
ここで反応してしまうのは、真矢の思う壺なので、ちょっと近づけばあっちが何か反応してくれるだろうと思い真矢の元に向かう。
徐々に近づいてっても反応がないまま目の前に来てしまった。
「どうしたんですか。するんですよね。目を閉じていた方がいいですか」
ニヤッとして煽られていることはよく分かった。
「クッ」
「あれれ、出来ないんですか」
「むっ」
「度胸がないですね」
「そうだよ、俺は度胸がないよ」
「もう、少し度胸つけないと女子にモテませんよ」
「いいよ。モテなくても一人で生きていくからね」
「寂しい生き方ですね」
「そうだな。ところで料理の方は大丈夫なのか」
「へっ、やばいヤバい早く取らないと焦げちゃうよ」
「おい、大丈夫か」
「大丈夫大丈夫、心配しないであっちに座ってていいですよ」
「大丈夫そうなら、先に座って待ってるからな」
「オーケー大丈夫だよ。もう少しで出来るから待っててね。そういえば、顔洗ってないでしょ。先に顔洗ってきたらどうですか」
「そういえばそうだね。先に洗ってくるよ」
洗面所に向かい顔を洗う。昨日から特に変わって無さそうでよかった。ただなんか母さんみたいな感じだな。
顔を洗って戻り座る。
「どう、目覚めた?」
「覚めたよ」
「それはよかったです」
「よっと」そんな掛け声と共に皿に綺麗に乗っけていた。
自信過剰なだけではなかったんだな。うまく出来てるじゃないか。料理が出来ない俺が言ってもなぁ、っとなんで自分でツッコミしてるんだ。
「隼人さんがリクエストしたベーコンエッグですよ」
真矢がそう言い皿を持って来て並べて行く。
では、どうぞお食べ下さい。
「じゃあ、いただきます」
見た感じすごく美味しそうだ。食品サンプルみたいに整った形をしている。
醤油をかけ、目玉焼きの黄身の周りを切っていく。
「なっ何をしているんですか」
えっ、何その顔もしかして俺引かれてる。
「いやぁ、最初黄身を食べて、その次に白身を食べたりしない」
「何ですか。その食べ方は、普通はそんな食べ方はしないと思いますが」
「へぇ~、そうなんだ」
もくもくと自分のやり方で切り分け、黄身を口に運んだ瞬間。
「我の料理力をとくと味わうが良い」
食べた瞬間にそういうもんだから少しむせてしまった。
「かはっ、急に、どうした、ゴホッ」
「大丈夫ですか。急にどうしたはこっちのセリフなんですけど、そんなにむせてどうしたんですか」
他人事のように言うっているがお前が元凶なんだよ。と思いつつ水を飲んだ。
「お前さぁ、急にらしくないさ厨二病発言やめろよ」
「すみません。なんか急に言いたくなったんですよ。あるじゃないですか、ね」
「いや、ねぇよ。まったくやめてくれよったく」
「ところで、味はどうですか」
「普通に美味しいけど」
「それはよかったです」
箸を進めて食べ始めると
「お兄ちゃんの口にあってよかった」
「ゴホッ」
水がない。水を汲みに行き、飲んだ。
また、やられた。今度は萌え声というような声で言うわれてしまった。これでは誰でもこうなってしまうだろう。
俺は席に戻って口を開いた。
「お前なぁ」
「いや、厨二病が駄目ならこれはいいかなって」
「いいわけないだろう」
そんな会話をしながら真矢は笑っていた。昨日より表情が柔らかくなったんじゃないかと思う。このまま諦めてくれると嬉しいんだが。何気に俺も楽しくなっていた。久しぶりに誰かと食べたからかもしれない。
そんな時間は楽しいほど早く過ぎて行くもので、すっかり家を出て行く時間になってしまった。
「そういえば、今日学校ですよね」
「そうだけど」
「そのままの格好で大丈夫ですか」
「いや、着替えるけど」
そう言って、時間を確認する。
「うわ、もう出ないと」
「えっ、そんな時間何ですか。大丈夫ですか」
「大丈夫大丈夫」
「そうですか」
「俺が帰って来るまで適当に過ごしていいから」
「分かりました」
そんな事を言いつつ着替えをした。
「じゃあ、行ってくるわ」
急いで靴を履いてドアに手を掛け開けて出た。
「ぃっ……」
ドアが閉まる時、何か行っていた気がする。
帰って来たら聞いてみるか。
「んっ、んあ~」
俺は体を伸ばした。
音がしている方を見てみると、何か準備をしている真矢の姿があった。
「何してるんだ」
「えっ、昨日言ったじゃないですか」
「ん~、あぁ確かにあったな。朝ご飯を作るとかそんな感じだったよな」
「そうですよ。どうしたら忘れるんですか」
呆れ顔で言うわれる。まぁ、確かに自分でコンビニまで買いに行ったのに忘れてるって結構やばくないか。
俺が衝撃を受けていると、真矢がため息を吐いた。
「これからの人生がお先真っ暗ですね」
「おい、俺にはまだ……まだ救いようはあるぞ」
「いや、冗談で言うったのに、そんなに間に受けなくてもいいんですよ」
「冗談でもそういう事言うなよ。信じそうになっただろう」
「いやいや、信じてましたよね。後、おはようのチュウとか忘れてますよ」
そういうって真矢はほっぺを向けてくる。
ここで反応してしまうのは、真矢の思う壺なので、ちょっと近づけばあっちが何か反応してくれるだろうと思い真矢の元に向かう。
徐々に近づいてっても反応がないまま目の前に来てしまった。
「どうしたんですか。するんですよね。目を閉じていた方がいいですか」
ニヤッとして煽られていることはよく分かった。
「クッ」
「あれれ、出来ないんですか」
「むっ」
「度胸がないですね」
「そうだよ、俺は度胸がないよ」
「もう、少し度胸つけないと女子にモテませんよ」
「いいよ。モテなくても一人で生きていくからね」
「寂しい生き方ですね」
「そうだな。ところで料理の方は大丈夫なのか」
「へっ、やばいヤバい早く取らないと焦げちゃうよ」
「おい、大丈夫か」
「大丈夫大丈夫、心配しないであっちに座ってていいですよ」
「大丈夫そうなら、先に座って待ってるからな」
「オーケー大丈夫だよ。もう少しで出来るから待っててね。そういえば、顔洗ってないでしょ。先に顔洗ってきたらどうですか」
「そういえばそうだね。先に洗ってくるよ」
洗面所に向かい顔を洗う。昨日から特に変わって無さそうでよかった。ただなんか母さんみたいな感じだな。
顔を洗って戻り座る。
「どう、目覚めた?」
「覚めたよ」
「それはよかったです」
「よっと」そんな掛け声と共に皿に綺麗に乗っけていた。
自信過剰なだけではなかったんだな。うまく出来てるじゃないか。料理が出来ない俺が言ってもなぁ、っとなんで自分でツッコミしてるんだ。
「隼人さんがリクエストしたベーコンエッグですよ」
真矢がそう言い皿を持って来て並べて行く。
では、どうぞお食べ下さい。
「じゃあ、いただきます」
見た感じすごく美味しそうだ。食品サンプルみたいに整った形をしている。
醤油をかけ、目玉焼きの黄身の周りを切っていく。
「なっ何をしているんですか」
えっ、何その顔もしかして俺引かれてる。
「いやぁ、最初黄身を食べて、その次に白身を食べたりしない」
「何ですか。その食べ方は、普通はそんな食べ方はしないと思いますが」
「へぇ~、そうなんだ」
もくもくと自分のやり方で切り分け、黄身を口に運んだ瞬間。
「我の料理力をとくと味わうが良い」
食べた瞬間にそういうもんだから少しむせてしまった。
「かはっ、急に、どうした、ゴホッ」
「大丈夫ですか。急にどうしたはこっちのセリフなんですけど、そんなにむせてどうしたんですか」
他人事のように言うっているがお前が元凶なんだよ。と思いつつ水を飲んだ。
「お前さぁ、急にらしくないさ厨二病発言やめろよ」
「すみません。なんか急に言いたくなったんですよ。あるじゃないですか、ね」
「いや、ねぇよ。まったくやめてくれよったく」
「ところで、味はどうですか」
「普通に美味しいけど」
「それはよかったです」
箸を進めて食べ始めると
「お兄ちゃんの口にあってよかった」
「ゴホッ」
水がない。水を汲みに行き、飲んだ。
また、やられた。今度は萌え声というような声で言うわれてしまった。これでは誰でもこうなってしまうだろう。
俺は席に戻って口を開いた。
「お前なぁ」
「いや、厨二病が駄目ならこれはいいかなって」
「いいわけないだろう」
そんな会話をしながら真矢は笑っていた。昨日より表情が柔らかくなったんじゃないかと思う。このまま諦めてくれると嬉しいんだが。何気に俺も楽しくなっていた。久しぶりに誰かと食べたからかもしれない。
そんな時間は楽しいほど早く過ぎて行くもので、すっかり家を出て行く時間になってしまった。
「そういえば、今日学校ですよね」
「そうだけど」
「そのままの格好で大丈夫ですか」
「いや、着替えるけど」
そう言って、時間を確認する。
「うわ、もう出ないと」
「えっ、そんな時間何ですか。大丈夫ですか」
「大丈夫大丈夫」
「そうですか」
「俺が帰って来るまで適当に過ごしていいから」
「分かりました」
そんな事を言いつつ着替えをした。
「じゃあ、行ってくるわ」
急いで靴を履いてドアに手を掛け開けて出た。
「ぃっ……」
ドアが閉まる時、何か行っていた気がする。
帰って来たら聞いてみるか。
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