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第ニ部 loves
第七十二話 【想定外の事態】
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あれから一体どのくらいお酒を飲んだだろうか。始めに頼んだワインボトルはあっという間に二人で飲み干し、追加で頼んだボトルも封を切って、それから──ええと。
「黒部さんは、下のお名前は何というのですか?」
甘口の赤ワインに口をつけながら、真戸乃様が身を乗り出す。少し酔っていらっしゃるのか頬がほんのりと赤く、長時間みつめていると触れたくなってしまう。
「……です」
「ん?」
「アリスです」
「……アリス?」
普段は聞かれても口を濁して相手に伝えない私の名前。お酒が入り饒舌になってしまったその口からは、簡単に言葉が零れ落ちる。
「可愛いっ! アリスさん? すっごい可愛い! 漢字は?」
「いえ……片仮名で『アリス』です」
「すごぉい! 可愛いっ!」
興奮したご様子の真戸乃様は、スモークチーズを食べながら「暑い」と言ってブラウスのボタン上三つを外す。そうしてまた「可愛い」と言いながらワイングラスを呷った。
「ありがとうございます。しかしほたるさんという名も可愛らしいではありませんか」
私のこの名前自体は可愛らしいと周りに言われて育ったが、高身長で仏頂面な私には不似合いだとよくからかわれたものだ。可憐な外観と名前を持ち合わせた真戸乃様は、きっと私のこの経験を聞いたら驚かれるだろう。
「……嫌いだったんですよ、この名前」
「……! 何故ですか?」
「虫の名前じゃないですか。それでよくからかわれました。でも……柊悟さんは素敵な名前だと褒めてくれました。初めてのことでした」
そう言って飲み干した彼女のグラスに、私はすかさずワインを注ぐ。礼を言う彼女が私の手からするりとワインボトルを奪うので、ボトルが傾く前にグラスの中身を一気に飲み干す。
「良い飲みっぷりですね~」
「お酒は結構強いんですけど、飲みすぎましたかね」
注がれたワインを、またしても飲み干す。ボトルに残った物を全て真戸乃様が注ぐので、私は新しいボトルの封を切った。
「黒部さんは、いつからこの仕事を?」
「仕事としては高校を卒業後からですね」
私の母は高校卒業後、家政婦のような形で立石の家に就職した。そして当ホテルの、当時料理人だった父と出会い結ばれ、私が生まれた。その後父は総料理長となり、私も母の手伝いをする形でこの職に就いたのだ。
「子供の頃はよく遊び相手をさせて頂きました」
「柊悟さんたち三兄弟の、ですか?」
「ええ」
父と母は住み込みで働いていたのだが、家庭を持ってからもそれは継続された。私もお三方と同年代ということもあり、中学に上がる頃までは揃って駆けずり回ったものだった。
「子供の頃の柊悟さんって、どんな子でした?」
「そうですね……今もそうですが、非常に思いやりのある、優しいお子様でした」
「何か面白いエピソードとかあります?」
あれやこれやと私が話すと、真戸乃様が細い肩を揺らして笑う。彼女自身の幼少期の話や高校時代の柊悟様との出会いの話などは、非常に興味深かった。
(……楽しい)
同年代の女性とこんな風にお酒を飲み交わしながらお喋りをするなんて、初めてのことだった。楽しさのせいか、ついグラスを持つ手が頻繁に動き、程好く酔いの回った身体はしっとりと汗ばみ始めた。真戸乃様に至っては余程暑かったのか、私が御手洗いに席を外した隙に衣服を全て脱ぎ去りベッドで寝息を立てていた。
「ゆっくりお休みになって下さい」
真戸乃様の身体が冷えてしまわぬよう、冷房の温度を少し上げる。下着姿の彼女の均衡の取れた美しい身体にしばし見入り、羨ましさのあまり溜め息を吐いて布団を掛ける。女の私から見ても魅力的なプロポーションだ。
「……ん」
寝返りを打ち苦しげな声を上げた彼女は、半目を開くとブラジャーのホックを外す。零れ落ちた胸の形の美しさに、感嘆の溜め息が漏れた。
「羨ましい……」
愛する人と毎日同じ布団で眠り、睦み合う。私には叶わぬことだ。この立場と、こんなみてくれでは積極的になどなれるはずもなかった。
「私も……眠っ……」
そういえば自分が泊まる部屋を抑えていなかったことに、ここにきて気が付く。自室──というか自宅はすぐそこなので、真戸乃様の介抱が済んだらすぐに部屋に戻れば良いと思い油断した。まさかここまで飲酒することになろうとは。だからといって、私のこの状態で今更部屋を取るわけにもいかないだろうし、一体どうしたものだろう──。
「う……」
広いベッドの隅で縮こまり眠る真戸乃様と反対側に腰かける。少し座って考えようとスーツの上着を脱ぎ、ブラウスとズボンのボタンを弛めた。
「寝たら、だめ……」
駄目だとわかっていても猛烈な睡魔が私を襲う。押し寄せ、包み込み、飲み込まれ──私はパタリと身を倒し、そのまま──。
*
ぼんやりと目を開ける。ああ、やはり私は睡魔に勝つことが出来ず、眠りに落ちてしまったのか。
「……ん?」
身体を揺すられている。控えめな力で、左肩を誰かに掴まれている。身体が動く度に、開いたブラウスの間で揺れる胸が鬱陶しいったらない。
「黒部」
「………………なっ、夏牙さまっ!?」
スーツ姿の我が主が、今日も美しくセットした髪を揺らしながら私の顔を覗き込んでいる。訳がわからず口をパクパクさせていると、静かに咳を払った夏牙様は私から目を逸らし立ち上がった。
「朝、屋敷に戻ってないと聞いて……電話をかけたんだが出なかった」
「も、申し訳ありません!」
カーテン越しに朝陽が射し込んでいる。まさかあんな状態で朝まで眠ってしまうなんて。
「構わない。こっちこそ勝手に部屋に入ってすまなかった」
「いえ……」
生まれて此の方二十九年、同じ屋敷で生活をしてきたが、夏牙様が私の部屋に──ここはホテルの一室だが──踏み行ったことなど、ただの一度もなかった。初めての出来事に胸の鼓動が早まって行く。
「それに、彼女の世話を頼んだのは俺だからな。それよりも、その、なんだ……服を」
「やっ……!」
大きく開き下着が覗くブラウスの前ボタンをしっかりと閉め顔を伏せる。なんたる醜態。夏牙様を見ると、呆れて──あれ?
(呆れていない? むしろ赤面してらっしゃる? ひょっとしてチャンス? 押せばいける?)
じいっと彼を見上げていたのも束の間、私の名を再び呼んだ主は、顔を逸らしたまま私の背後を指差した。
「お前もだが、あっちをなんとかしてくれ」
振り返った先で静かに寝息を立てているのは、半裸の真戸乃様。その傍には投げ出されたブラジャーが。横を向き、うつ伏せるような体勢で眠ってらっしゃるので、この角度からではその美しい胸を見ることは叶わなかった。
「……見たのですか?」
「み、見るわけがないだろう! 俺が来たときからこの体勢で眠っていたんだ!」
「……ふうん?」
「柊悟の婚約者の裸など見るわけがないだろうが! あいつに顔向けできなくなることを、俺がするか!」
「まあ、そうですね」
気持ち良さそうに眠る真戸乃様にそっと布団を掛けようとすり寄る。私が近寄ったまさにその瞬間に寝返りを打った彼女の上半身が、露になった。
「なんと……夏牙様……! これは……なんて美しい胸、それに乳頭。ご覧になりま──って駄目ですよ馬鹿っ! 何言ってるんですか!」
「俺、何も言ってないよな!?」
女の私でも触れたくなってしまいたくなる美しい身体に、思わず鳥肌が立った。私の大きいだけの胸のくっいた身体とは大違いだ。
「はぁ……やはりお前に介抱を任せて正解だったな。目覚めたら家まで送って差し上げろ」
「はい」
夏牙様の盛大な溜め息が室内に充満する。私が立ち上がり頭を下げると、彼は早足で部屋を後にした。
(目覚めたらと言われてもな……)
今日は平日で、真戸乃様も仕事なはず。着替える服もなく、シャワーも浴びずに眠ってしまった彼女が、このホテルから職場まで直接出勤なさることは、まずないだろう。となればそろそろ起こさなければならないのでは。
「七時前か……起こしてもいいわよね」
カーテンを開け放ち日光を取り込むと、私は真戸乃様の肩をゆっくりと揺すった。
「黒部さんは、下のお名前は何というのですか?」
甘口の赤ワインに口をつけながら、真戸乃様が身を乗り出す。少し酔っていらっしゃるのか頬がほんのりと赤く、長時間みつめていると触れたくなってしまう。
「……です」
「ん?」
「アリスです」
「……アリス?」
普段は聞かれても口を濁して相手に伝えない私の名前。お酒が入り饒舌になってしまったその口からは、簡単に言葉が零れ落ちる。
「可愛いっ! アリスさん? すっごい可愛い! 漢字は?」
「いえ……片仮名で『アリス』です」
「すごぉい! 可愛いっ!」
興奮したご様子の真戸乃様は、スモークチーズを食べながら「暑い」と言ってブラウスのボタン上三つを外す。そうしてまた「可愛い」と言いながらワイングラスを呷った。
「ありがとうございます。しかしほたるさんという名も可愛らしいではありませんか」
私のこの名前自体は可愛らしいと周りに言われて育ったが、高身長で仏頂面な私には不似合いだとよくからかわれたものだ。可憐な外観と名前を持ち合わせた真戸乃様は、きっと私のこの経験を聞いたら驚かれるだろう。
「……嫌いだったんですよ、この名前」
「……! 何故ですか?」
「虫の名前じゃないですか。それでよくからかわれました。でも……柊悟さんは素敵な名前だと褒めてくれました。初めてのことでした」
そう言って飲み干した彼女のグラスに、私はすかさずワインを注ぐ。礼を言う彼女が私の手からするりとワインボトルを奪うので、ボトルが傾く前にグラスの中身を一気に飲み干す。
「良い飲みっぷりですね~」
「お酒は結構強いんですけど、飲みすぎましたかね」
注がれたワインを、またしても飲み干す。ボトルに残った物を全て真戸乃様が注ぐので、私は新しいボトルの封を切った。
「黒部さんは、いつからこの仕事を?」
「仕事としては高校を卒業後からですね」
私の母は高校卒業後、家政婦のような形で立石の家に就職した。そして当ホテルの、当時料理人だった父と出会い結ばれ、私が生まれた。その後父は総料理長となり、私も母の手伝いをする形でこの職に就いたのだ。
「子供の頃はよく遊び相手をさせて頂きました」
「柊悟さんたち三兄弟の、ですか?」
「ええ」
父と母は住み込みで働いていたのだが、家庭を持ってからもそれは継続された。私もお三方と同年代ということもあり、中学に上がる頃までは揃って駆けずり回ったものだった。
「子供の頃の柊悟さんって、どんな子でした?」
「そうですね……今もそうですが、非常に思いやりのある、優しいお子様でした」
「何か面白いエピソードとかあります?」
あれやこれやと私が話すと、真戸乃様が細い肩を揺らして笑う。彼女自身の幼少期の話や高校時代の柊悟様との出会いの話などは、非常に興味深かった。
(……楽しい)
同年代の女性とこんな風にお酒を飲み交わしながらお喋りをするなんて、初めてのことだった。楽しさのせいか、ついグラスを持つ手が頻繁に動き、程好く酔いの回った身体はしっとりと汗ばみ始めた。真戸乃様に至っては余程暑かったのか、私が御手洗いに席を外した隙に衣服を全て脱ぎ去りベッドで寝息を立てていた。
「ゆっくりお休みになって下さい」
真戸乃様の身体が冷えてしまわぬよう、冷房の温度を少し上げる。下着姿の彼女の均衡の取れた美しい身体にしばし見入り、羨ましさのあまり溜め息を吐いて布団を掛ける。女の私から見ても魅力的なプロポーションだ。
「……ん」
寝返りを打ち苦しげな声を上げた彼女は、半目を開くとブラジャーのホックを外す。零れ落ちた胸の形の美しさに、感嘆の溜め息が漏れた。
「羨ましい……」
愛する人と毎日同じ布団で眠り、睦み合う。私には叶わぬことだ。この立場と、こんなみてくれでは積極的になどなれるはずもなかった。
「私も……眠っ……」
そういえば自分が泊まる部屋を抑えていなかったことに、ここにきて気が付く。自室──というか自宅はすぐそこなので、真戸乃様の介抱が済んだらすぐに部屋に戻れば良いと思い油断した。まさかここまで飲酒することになろうとは。だからといって、私のこの状態で今更部屋を取るわけにもいかないだろうし、一体どうしたものだろう──。
「う……」
広いベッドの隅で縮こまり眠る真戸乃様と反対側に腰かける。少し座って考えようとスーツの上着を脱ぎ、ブラウスとズボンのボタンを弛めた。
「寝たら、だめ……」
駄目だとわかっていても猛烈な睡魔が私を襲う。押し寄せ、包み込み、飲み込まれ──私はパタリと身を倒し、そのまま──。
*
ぼんやりと目を開ける。ああ、やはり私は睡魔に勝つことが出来ず、眠りに落ちてしまったのか。
「……ん?」
身体を揺すられている。控えめな力で、左肩を誰かに掴まれている。身体が動く度に、開いたブラウスの間で揺れる胸が鬱陶しいったらない。
「黒部」
「………………なっ、夏牙さまっ!?」
スーツ姿の我が主が、今日も美しくセットした髪を揺らしながら私の顔を覗き込んでいる。訳がわからず口をパクパクさせていると、静かに咳を払った夏牙様は私から目を逸らし立ち上がった。
「朝、屋敷に戻ってないと聞いて……電話をかけたんだが出なかった」
「も、申し訳ありません!」
カーテン越しに朝陽が射し込んでいる。まさかあんな状態で朝まで眠ってしまうなんて。
「構わない。こっちこそ勝手に部屋に入ってすまなかった」
「いえ……」
生まれて此の方二十九年、同じ屋敷で生活をしてきたが、夏牙様が私の部屋に──ここはホテルの一室だが──踏み行ったことなど、ただの一度もなかった。初めての出来事に胸の鼓動が早まって行く。
「それに、彼女の世話を頼んだのは俺だからな。それよりも、その、なんだ……服を」
「やっ……!」
大きく開き下着が覗くブラウスの前ボタンをしっかりと閉め顔を伏せる。なんたる醜態。夏牙様を見ると、呆れて──あれ?
(呆れていない? むしろ赤面してらっしゃる? ひょっとしてチャンス? 押せばいける?)
じいっと彼を見上げていたのも束の間、私の名を再び呼んだ主は、顔を逸らしたまま私の背後を指差した。
「お前もだが、あっちをなんとかしてくれ」
振り返った先で静かに寝息を立てているのは、半裸の真戸乃様。その傍には投げ出されたブラジャーが。横を向き、うつ伏せるような体勢で眠ってらっしゃるので、この角度からではその美しい胸を見ることは叶わなかった。
「……見たのですか?」
「み、見るわけがないだろう! 俺が来たときからこの体勢で眠っていたんだ!」
「……ふうん?」
「柊悟の婚約者の裸など見るわけがないだろうが! あいつに顔向けできなくなることを、俺がするか!」
「まあ、そうですね」
気持ち良さそうに眠る真戸乃様にそっと布団を掛けようとすり寄る。私が近寄ったまさにその瞬間に寝返りを打った彼女の上半身が、露になった。
「なんと……夏牙様……! これは……なんて美しい胸、それに乳頭。ご覧になりま──って駄目ですよ馬鹿っ! 何言ってるんですか!」
「俺、何も言ってないよな!?」
女の私でも触れたくなってしまいたくなる美しい身体に、思わず鳥肌が立った。私の大きいだけの胸のくっいた身体とは大違いだ。
「はぁ……やはりお前に介抱を任せて正解だったな。目覚めたら家まで送って差し上げろ」
「はい」
夏牙様の盛大な溜め息が室内に充満する。私が立ち上がり頭を下げると、彼は早足で部屋を後にした。
(目覚めたらと言われてもな……)
今日は平日で、真戸乃様も仕事なはず。着替える服もなく、シャワーも浴びずに眠ってしまった彼女が、このホテルから職場まで直接出勤なさることは、まずないだろう。となればそろそろ起こさなければならないのでは。
「七時前か……起こしてもいいわよね」
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