華々の乱舞

こうしき

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第二章

第四十三話 屑との邂逅

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 たんっ──たんっ──と、住民に悟られぬ速さで屋根伝いに移動をする黒い影。


(……ガイル町2丁目6-1 ……ガイウス・メンデルズ議員)


 標的の邸宅を捉えたアンナは、二階の窓ガラスを 神力ミースで溶かして鍵を開け、室内へと侵入する。まだ人々が眠る時間ではなく、階下からは談笑する声が聴こえる。


(……下か)


 目にも留まらぬ速さで移動をしているというのに、音の一つも立たぬのは流石といったところか。開け放たれたリビングの扉から中を少しだけ覗くと、ソファに腰掛ける、恰幅の良い壮年の男性──メンデルズ議員の姿があった。


 ──スッ…………ヒュンッ!


 刹那、噴水の如く溢れ出す血液。頭部が床にごろんと転がり落ち、議員の手からは大きなワイングラスが落下した。グラスの割れる音に気がついた婦人が叫び声を上げた頃には既に、アンナは次の標的の住居への侵入を果たしていた。その間、約三分。


(次……ガイデン町2丁目5-2……ベルクロ・スーファ議員)


 屋根の上を駆け、到着した目的地。片手で屋根にしがみついてぶら下がり、明かりのついた二階の窓を覗くと、書斎に籠もる標的の姿。


 ──コンコン


「……ん?」

 空いた右手で抜刀し、刀の柄で外からガラスを叩く。それに気が付いた議員は不審に思い、自ら窓を開け放った。

「……!!」

 声を発する前に、喉を貫く。議員の体が後ろに倒れていく中、アンナは刀についた血を払い、窓を閉めてまたしても屋根に登る。

 ペース的には順調であった。この約三時間後に、エリックに通信をするまでは。

「はぁ!? 六人!?」
「いやー。こういうやり方は初めてで戸惑ってる」
「適応しろよ! 虐殺王子だろ!?」

 二十二時を少し過ぎた頃。依頼の半数──五十五人の暗殺を終えたアンナは、状況確認の為エリックに通信をしていた。背の高い時計塔のてっぺんの影に身を隠し、声を潜めながらも怒りを露わにしている。

「父上は二日で出ろと言っていたがな! 日が昇れば目撃される可能性が高まるだろうが! 今夜中に! 日が昇るまでに済ませなければならないってことが何故わからない!?」
「んなこと言われてもな! パーティやら会合やらで自宅不在の議員が多いんだよ! 探し回ってたら進みやしない!」
「そんなのこちらも同じだ! そういったスケジュールも資料にあっただろ?」
「……あ~」
「ったく! これだから新参者は!」

 呆れて舌を打つことしかできぬ。長い溜め息をつくと、アンナはエリックに指示を出す。

「元々在宅予定の奴は殺せるだろ?」
「まあな」
「……ならばそれ以外はあたしがやる。殺した奴の名前を上げろ」

 エリックの上げた議員の名前。本当にたったの六人で、アンナはまたしても深い溜め息をついた。

「在宅予定の…………十五人か。それくらい、あと六時間もあれば余裕だろ?」
「あぁ」
「残り三十四人か……」
「お前なら余裕だろ?」

 いつものエリックであれば、誂うような挑発的な口調であったのだろうが、流石にこの有り様では罪悪感があるのか、恐る恐る静かに言葉を選んでいるようだった。

「まあな。とはいえ、流石にもう騒ぎになり始めたし、街中衛兵だらけだぞ。見つからぬよう素早く動けば疲労も重なり動きも鈍る」
「だな」
「だからといって長引かせれば見つかってしまう可能性が高い。とりあえず……お前、終わり次第連絡を入れてくれ。あたしが通信に出なければ、まだ終わってないと思ってくれ。中心街の時計塔のてっぺんで待て」
「……わかった」
「じゃあ切るぞ」
「……悪い」

 自分の詰めの甘さに、自然と口から謝罪の言葉が零れたが、直後に通信を切られてしまったので、アンナがそれを聞いていてくれたかどうかはわからず終いであった。




「さて……」

 時計塔から身を乗り出し、アンナはぐるりと街を見下ろす。至る所で石畳を打つ衛兵たちの足音が響き渡っている。

「ちょっと本気で走るしかないな」

 ヒュ──と時計塔から飛び下りたアンナは、方角を確認しながら屋根の上に降り立った。すぐさま駆け出し、深緑色の屋根の、パーティー会場と化した会館へと向かう。


(あそこには八人、ターゲットがいるはずだ……が、時間的にどうだろう。もう帰っている奴もいるかもしれない)


 その時は自宅にまで出向くしかないと腹を括り、正面玄関の屋根上へと着地しようとした矢先。


(あれは……ジャコフ・スティーニィ議員)


 帰る所なのか、赤ら顔の議員は黒塗りの馬車へと足を進めていた。座席のドアが開いた──刹那。


 ──フッ…………ヒュンッ! ズバンッ! ザシュッ! 


 屋根から飛び降り、まずは議員の首へ横に一太刀。隣を歩く秘書と思しき男性の首を二人分跳ね、御者の頭を串刺しに。すぐさま駆け、建物の影に隠れる。


(誰も……いないな。気配もない──よし、次だ)


 大きく息を吸って一気に吐き出す。ルビー色のサングラスを掛け直すと一度その場で一度跳ね、直後体勢を低くし──会館の正面から最速で突入を果たす。


 ──ダンッ!


 無策に探し回っては時間の無駄というもの。飛び上がって入口付近の高い天井と壁の境に着地し、ターゲットを探す。


(……いるな。皆、帰る所なのか)


 残りは七人。ある者は固まりながら、ある者は散り散りになって広い回廊を抜けてゆく。周りには各々の夫人や秘書総勢十九名の人の群れ。


(これだけ固まっているのなら、全員殺したほうが手っ取り早そうだな)


 ──ズバッ! ズバンッ! ドシュッ!


 物音一つ立てず、天井から飛び降りたアンナは、最後尾の秘書の背後から斬りかかり、首を跳ねる。周りの者たちが反応する前に順々に首を跳ね、頸部を貫く。次第に背後が静かになってゆく状況に気が付いた夫人に、最後の一太刀を。


 ──ズバンッ!!


 最後の一人は己が愉しむ為だけに、ターゲット夫人の腹部を横薙ぎに斬り裂いた。上半身は宙に舞い、下半身はドスンとその場に倒れ込む。少し遅れて上半身がぼとりと落下した。

「──フーッ……」

 血の海に佇んだのは一瞬だけだ。両足が疲労でびりびりと痺れ、背中はずっしりと重い。気を紛らわす為に頭を左右に振ると、愛刀黒椿の血を払い鞘に収める。


(……行くか)


 少し、休んだほうが良さそうであった。無理をしては失敗に繋がる恐れもある。暗殺は慎重にいかねばならないと姉のマリーによく言われたものだ。会館を出たアンナは人目につかぬ屋根の陰で体を休めた。この間にエリックが仕事を進めてくれていることを願いながら。





 一方のエリックはといえば、アンナに振り分けられた十五人をなんとか殺し終え、指定された時計塔へと到着した所であった。すぐさまアンナに通信をし、状況を伝える。

「終わったぞ」
『こちらもだ……もう間もなく時計塔へ着く』
「わかった」
『着いたぞ』
「 はえぇな!!」

 たんっ──という音にエリックが顔を上げると、後方にアンナが佇んでいた。返り血は浴びていないようであったが、少し疲れ様子であった。

「お前……大丈夫か?」
「……問題ない。ほら、さっさと行くぞ」

 時計塔の上から人気の無い通りへ向かって飛び降りたアンナの後ろに、エリックは続く。流石に殺した人数が人数なだけに、町中衛兵だらけであった。

「こっちは無理だな……屋根伝いに行くか」
「ああ」
「あっ……ぶね……!」

 エリックの飛び上がろうとした建物の手前に、複数の衛兵の姿。慌てて後方へ下がった彼は、背後のアンナに衝突した。


 ──ごとん


「……は? ちょ……おい、アンナ!」
「……っ。悪い……」
「いや避けろよ! 何やってんだお前」
「……悪い、フラついた」
「いや、ぶつかった俺が悪いんだが……」

 エリックが後退し、衝突されたはずみでアンナは路地に頭から倒れ込んだ。受け身は取ったが、頭を少しばかり打ったようで、彼女はゆらりと起き上がる。

「あ……お前……それ……」
「最悪だな」

 アンナの額からは僅かに出血し、擦過傷が出来ていた。傷を負ってしまえば入国した場所から出国することは出来ない。正門から堂々と出国する外ないのだと、重々承知して仕事にあたっていたというのに。おまけに倒れたはずみで通信機も破損してしまった。耳朶に僅かな切り傷も出来ていた。

「……お前、先に出国しろ」
「はぁ!? お前を置いて行けるかよ!」
「二人で、正体を見破られず正門から出れるとでも? お前、正門の周りを見たか?」
「見たが……しかし……」

 正門の周りには、足場になるような建物が一切なかった。屋根から屋根へと飛び移り正門を飛び越えることは不可能であるといえる。かといって 飛行盤フービスを使えば、暗殺の犯人が ルースの 神力ミースの使い手だと自ら正体を明かしてしまうようなもの。数百という兵相手に正体を見破られず正門をくぐり抜けるのは困難であろうと、容易に想像できた。

「飛行盤なしであの門は越えられない。正門の兵を全員殺すなら、あたし一人のほうがまだ成功率が高い。邪魔なんだよ」
「邪魔って、お前!」

 小声で話してはいるものの、徐々に大きくなる二人の声。衛兵達の声と足音が、少しずつ近づいてくる。

「あたしは大丈夫だ。怪我は大した事ない」
「だからって、一人で……俺の撒いた種だぞ?」
「関係ない……いいからさっさと行ってくれ。上手いことやる。約束した場所で待て」
「お前……!」
「早く行け!」
「クソッ……!」

 アンナの怒声に背中を押されたエリックは、あからさまに不満げな舌打ちをすると、俯きながらも駆け出した。その背中を見送ったアンナは、ずるずると路地に座り込んでしまう。

「ハァッ……くそ、足が……」

 酷使し過ぎたアンナの足は、思うように動かない。限界を越えて無理矢理可動させた足の筋肉は、がたがたと震えるばかりで立ち上がらせてはくれないようだ。短剣で一刺しすれば刺激で動くようになるだろう、と柄を握り締めた──瞬間。

「な……! えっ!」
「……アンナリリアン・ Fファイアランス・グランヴィ?」

 アンナの体がふわりと宙に浮いた。急に誰かに横抱きにされ、その主は駆けていた。

「誰だお前!」
「本物!? やったー! ラッキー!」
「だから! 誰だお前っ!!」

 暗がりでもわかる、エメラルドグリーンの瞳。それに、ぴんと上に伸びた 耳輪じりんはエルフの証。見上げたアンナは、見知らぬ男の顔を射抜く勢いで睨みつけた。

「俺? 俺はミカエル・フラウン。君の大ファンで、凄腕の情報屋で、凄腕の闇医者だよ!」


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