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おまけ
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約半月の海外任務を終えたエリックは、足早に王の間へと向かう。一秒でも早くアンナに会いたいが、まずは国王エドヴァルドに帰国の報告をせねばならない。ノックの後、すぐさま開かれた扉を潜り頭を下げると、玉座に座るエドヴァルドに声を上げて笑われてしまった──非常に珍しいことであった。
「…… 義父上、何事ですか?」
「ククッ……いや……お前、アンナには会ったのか?」
「いえ、これからです」
「そうか。一つだけ忠告するが、お前……アンナに会っても、誰も殺すなよ?」
「……?」
エドヴァルドの言葉の意味が全く理解できず、眉間に皺を寄せたまま、エリックは仕事の報告を進める。仕事の話をしているというのに、頭の隅の方では先程エドヴァルドが言った言葉を何度も思い出しては考えを巡らせていた。
「詳しくはまた、報告書を上げます」
「ああ。急がなくていいからな」
「はい。それでは、失礼致します」
来た時よりも早足で、途中からは廊下を駆け出し、アンナと自分の使う私室へと向かう。自分が帰国したというのに、臣下たちのどちらの出迎えもないことが不安でならなかったのだ。シナブルとルヴィス両名が仕事で国外に出ているのであれば、王城の門番の者がその旨を伝えてくれるのが常であるにも関わらす、報告の一つもなかった。
(何かあったのか……? 陛下の口振りからしても、アンナは城内にいるようであったし……「誰も」ということは、誰かと共にいるのだろうか)
私室棟の階段を上り、三階へと辿り着く。廊下から扉を一つ開ければ私室前の執務室。臣下のどちらも居らず、エリックの眉間の皺が深くなる。
(何だ……この、声は………………アンナ?)
部屋は静まり返っているというのに、耳を澄ませば何やら甘い──淫靡な声が聴こえてくる。
(……まさか)
アンナの私室に続く扉を開ける。一階には誰の姿もない──が、半二階の寝室──そのベッドの上。
「あ……あッあ……あぁッ……!」
「アンナ……」
ここから見えるのは誰の背か、組み敷かれ揺れるのは誰の足か。
「……っ!?」
寝室へと続く螺旋階段を駆け上がる。上から血相を変えて下りてきたのはルヴィスであった。
「エリック様! これは……!」
「黙れっ!!」
エリックの拳がルヴィスの頬を捉え、後方へ吹き飛ばす。ガシャンッ! と大窓に叩きつけられた彼の背は窓ガラスを割り外へと飛び出した。
「あ……エリック……」
交わったままのアンナとシナブルの顔からサッと血の気が引いた。アンナの身体を見つめたエリックは、彼女の身体に点在する赤い跡を見つけると、一旦目を伏せ眉間に更に深い皺を刻んだ。
「フーッ……」
瞼を持ち上げ、血走らせた目をシナブルに向けたエリックは、ゆらりゆらりとベッドへ迫る。アンナの身体から身を引いたシナブルは、歯を食いしばり息を止めた。それに気が付いたアンナは、シナブルを庇うように起き上がるが、彼に肩を強く押され、ベッドに押し戻されてしまう。
「待って! お願い! 話を聞いてっ!」
刹那、ヒュン──とエリックの姿が消え、一瞬の間にシナブルの頬を殴り飛ばす。鏡台に衝突し、鏡がヒビ割れ破片が落ちる。ずるずると落下するシナブルの首を引っ掴み、エリックはもう一撃、二撃、と拳を振り下ろす。
「やめてぇっ! エリック! お願い!」
体を震わせ起き上がったアンナは、背後からエリックの腕を必死になって抑え込む。目を合わせてくれぬ彼は、眼前で血に塗れるシナブルしか目に入らぬようであった。
「何様だ貴様ぁッ!!」
「ぅ゙……申し訳……ありません……」
エリックが腰の刀を抜刀する。目を見開いたアンナは二人の間に割って入り、シナブルを庇うように体を抱き寄せ、その頭を胸に押し付け抱え込んだ。
「嫌っ! だめぇっ!!」
「……退いてくれ」
「ごめんなさいっ! ごめんなさいっ! 殺すならあたしを殺してっ! シナブルは何も悪くない!」
アンナの目尻から、はらはらと涙が零れ落ちる。自分でも驚くほど大きな声が、部屋中に響き渡る。
「……君はルヴィスを見張りに立ててまで……シナブルと交わりたかったのか」
「ちがっ……どうして、そんな……」
構えたエリックの刀の先端が、アンナの背へと向けられる。ガタガタと震えるアンナの白い背中に、その切っ先が押し当てられた。
「お願い……あたしの大事な人を、これ以上奪わないで……」
涙混じりの声で必死に訴えるも、エリックの刃が退くことはない。彼女が思い出すのは、兄に殺された家族の姿。重なる過去の記憶に、腕の震えが止まらない。
「ゔ……姫……退いてください」
「馬鹿言わないで! 絶対に嫌っ!」
「……アンナ、退いてくれ」
「嫌よっ! シナブルは絶対に殺させない! 気が済まないのなら……そのままあたしを刺し殺せばいいっ!」
「そんな事を言うな! 退いてくれ!」
「……エリック様っ!!」
頭から血を流すルヴィスが、大声で叫んだ。額から垂れた大量の血は頬を濡らし、スーツの襟元にまで達していた。
「陛下直々のご命令なのです……! 陛下は半月前、右目を失明されました。 血眼病による症状で……お命が危ういと考えられ……アンナ様に跡継ぎを早く、と」
「半月前……? 半月前から、毎日これを?」
「…………はい。一日に三度、です」
「そこまで聞いていない!」
「申し訳ありません!」
現状を飲み込むことができず、エリックはよろよろと後退する。乱れたベッドに散らばった二人分の衣服。部屋に充満する二人の香りに、激しい目眩に襲われた。
「ルヴィスは……何故、同席している」
「陛下が……アンナ様とシナブルが命令を聞くか、見張れと言われております」
「命令……」
「きちんと交わり『中に出しているか』、確認を……」
「それ以上、言わなくていい」
「失礼をしました」
膝から崩れ落ちたルヴィスは、その場に倒れ込む。アンナは未だシナブルを抱きしめ、ガタガタと体の震えが止まらないようであった。
「……皆、悪かった…………シナブル」
「……はい」
「一つだけ命令する。お前はもう、アンナに求められない限り……彼女に触れるな。わかったな」
「…………承知致しました」
「なんだその間は」
「もうやめて! エリック!」
「……悪い」
明らかに不服そうな声色でシナブルを睨むエリックの、鞘を握る手に力が籠もる。カタカタと震える手を、反対側の手で押さえ込むのに必死であった。
「……許してくれ」
刀を鞘に収める。血に塗れた拳を震わせ、顔を伏せるとエリックは部屋を飛び出した。
(フォードを失って、傷が癒えていないというのに……。生まれたときから一緒だった シナブルを殺そうとした俺を、アンナは許してくれるだろうか)
必死に駆け、辿り着いたのは王の間。扉を蹴り飛ばして中に入ると、再びエドヴァルドに笑われてしまった。
「 義父上っ!」
「また来たのか」
「どういうおつもりで……! どういうおつもりであんな事を!!」
「ルヴィスに聞かなかったのか?」
「聞きましたし理解もしています! しかし納得ができませんっ!!」
「だからといって俺に八つ当たりをするな。さっさとシナブルと代わってこい」
「……とてもそんな気分には」
「ふん……いいのか、お前」
「何がですか」
「アンナの産む子が、シナブルと同じ髪色だったらどうするつもりだ?」
「……それは……俺の一存で決めていいことなのですか」
エドヴァルドは黙ったまま口角を引き上げる。続きを話せという意味なのであろう。
「身を引きます」
「随分と潔いな」
「アンナのことを思うのでしたら……それが最善かと」
「まあ俺は……どちらでも良い。髪が血色で強い子であれば、アンナの夫が誰であろうとな」
「……はい」
「しかしお前……この国に連れてこられた時と同じ顔をしているな」
「なっ……」
「忘れてはいないだろう? あんな状態だったというのに……今やその時の仇をここまで愛してくれて、想定外だったが感謝している」
忘れるはずもない。この国に連れてこられた十年前の事をなど、忘れようと思っても忘れられる筈などないのだ。大切だった女を目の前で殺され、無理矢理連れてこられたこの国で、まさかこんなことになろうとは──自分でも想定外であったが。
「……大声を出してしまい、申し訳ありませんでした。失礼します」
「アンナの前で、お前たちがこれ以上喧嘩をするなよ」
血塗れのエリックの拳を見つめ、エドヴァルドは憐れむ心を悟られぬよう目を伏せる。面白半分、申し訳なさ半分、どのような顔をすればいいのか、彼自身もわからなくなっていた。
「義父上、仕事を……入れてください。しばらく、二人に合わせる顔がありません、また国外に出ます」
「……いいだろう」
悪いことをした、など口が裂けても言えるはずがなく。エドヴァルドはエリックの要望通り、大量の仕事を与えることしかできないのであった。
──────
その後のことなど、少し近況ボードに書いています
「…… 義父上、何事ですか?」
「ククッ……いや……お前、アンナには会ったのか?」
「いえ、これからです」
「そうか。一つだけ忠告するが、お前……アンナに会っても、誰も殺すなよ?」
「……?」
エドヴァルドの言葉の意味が全く理解できず、眉間に皺を寄せたまま、エリックは仕事の報告を進める。仕事の話をしているというのに、頭の隅の方では先程エドヴァルドが言った言葉を何度も思い出しては考えを巡らせていた。
「詳しくはまた、報告書を上げます」
「ああ。急がなくていいからな」
「はい。それでは、失礼致します」
来た時よりも早足で、途中からは廊下を駆け出し、アンナと自分の使う私室へと向かう。自分が帰国したというのに、臣下たちのどちらの出迎えもないことが不安でならなかったのだ。シナブルとルヴィス両名が仕事で国外に出ているのであれば、王城の門番の者がその旨を伝えてくれるのが常であるにも関わらす、報告の一つもなかった。
(何かあったのか……? 陛下の口振りからしても、アンナは城内にいるようであったし……「誰も」ということは、誰かと共にいるのだろうか)
私室棟の階段を上り、三階へと辿り着く。廊下から扉を一つ開ければ私室前の執務室。臣下のどちらも居らず、エリックの眉間の皺が深くなる。
(何だ……この、声は………………アンナ?)
部屋は静まり返っているというのに、耳を澄ませば何やら甘い──淫靡な声が聴こえてくる。
(……まさか)
アンナの私室に続く扉を開ける。一階には誰の姿もない──が、半二階の寝室──そのベッドの上。
「あ……あッあ……あぁッ……!」
「アンナ……」
ここから見えるのは誰の背か、組み敷かれ揺れるのは誰の足か。
「……っ!?」
寝室へと続く螺旋階段を駆け上がる。上から血相を変えて下りてきたのはルヴィスであった。
「エリック様! これは……!」
「黙れっ!!」
エリックの拳がルヴィスの頬を捉え、後方へ吹き飛ばす。ガシャンッ! と大窓に叩きつけられた彼の背は窓ガラスを割り外へと飛び出した。
「あ……エリック……」
交わったままのアンナとシナブルの顔からサッと血の気が引いた。アンナの身体を見つめたエリックは、彼女の身体に点在する赤い跡を見つけると、一旦目を伏せ眉間に更に深い皺を刻んだ。
「フーッ……」
瞼を持ち上げ、血走らせた目をシナブルに向けたエリックは、ゆらりゆらりとベッドへ迫る。アンナの身体から身を引いたシナブルは、歯を食いしばり息を止めた。それに気が付いたアンナは、シナブルを庇うように起き上がるが、彼に肩を強く押され、ベッドに押し戻されてしまう。
「待って! お願い! 話を聞いてっ!」
刹那、ヒュン──とエリックの姿が消え、一瞬の間にシナブルの頬を殴り飛ばす。鏡台に衝突し、鏡がヒビ割れ破片が落ちる。ずるずると落下するシナブルの首を引っ掴み、エリックはもう一撃、二撃、と拳を振り下ろす。
「やめてぇっ! エリック! お願い!」
体を震わせ起き上がったアンナは、背後からエリックの腕を必死になって抑え込む。目を合わせてくれぬ彼は、眼前で血に塗れるシナブルしか目に入らぬようであった。
「何様だ貴様ぁッ!!」
「ぅ゙……申し訳……ありません……」
エリックが腰の刀を抜刀する。目を見開いたアンナは二人の間に割って入り、シナブルを庇うように体を抱き寄せ、その頭を胸に押し付け抱え込んだ。
「嫌っ! だめぇっ!!」
「……退いてくれ」
「ごめんなさいっ! ごめんなさいっ! 殺すならあたしを殺してっ! シナブルは何も悪くない!」
アンナの目尻から、はらはらと涙が零れ落ちる。自分でも驚くほど大きな声が、部屋中に響き渡る。
「……君はルヴィスを見張りに立ててまで……シナブルと交わりたかったのか」
「ちがっ……どうして、そんな……」
構えたエリックの刀の先端が、アンナの背へと向けられる。ガタガタと震えるアンナの白い背中に、その切っ先が押し当てられた。
「お願い……あたしの大事な人を、これ以上奪わないで……」
涙混じりの声で必死に訴えるも、エリックの刃が退くことはない。彼女が思い出すのは、兄に殺された家族の姿。重なる過去の記憶に、腕の震えが止まらない。
「ゔ……姫……退いてください」
「馬鹿言わないで! 絶対に嫌っ!」
「……アンナ、退いてくれ」
「嫌よっ! シナブルは絶対に殺させない! 気が済まないのなら……そのままあたしを刺し殺せばいいっ!」
「そんな事を言うな! 退いてくれ!」
「……エリック様っ!!」
頭から血を流すルヴィスが、大声で叫んだ。額から垂れた大量の血は頬を濡らし、スーツの襟元にまで達していた。
「陛下直々のご命令なのです……! 陛下は半月前、右目を失明されました。 血眼病による症状で……お命が危ういと考えられ……アンナ様に跡継ぎを早く、と」
「半月前……? 半月前から、毎日これを?」
「…………はい。一日に三度、です」
「そこまで聞いていない!」
「申し訳ありません!」
現状を飲み込むことができず、エリックはよろよろと後退する。乱れたベッドに散らばった二人分の衣服。部屋に充満する二人の香りに、激しい目眩に襲われた。
「ルヴィスは……何故、同席している」
「陛下が……アンナ様とシナブルが命令を聞くか、見張れと言われております」
「命令……」
「きちんと交わり『中に出しているか』、確認を……」
「それ以上、言わなくていい」
「失礼をしました」
膝から崩れ落ちたルヴィスは、その場に倒れ込む。アンナは未だシナブルを抱きしめ、ガタガタと体の震えが止まらないようであった。
「……皆、悪かった…………シナブル」
「……はい」
「一つだけ命令する。お前はもう、アンナに求められない限り……彼女に触れるな。わかったな」
「…………承知致しました」
「なんだその間は」
「もうやめて! エリック!」
「……悪い」
明らかに不服そうな声色でシナブルを睨むエリックの、鞘を握る手に力が籠もる。カタカタと震える手を、反対側の手で押さえ込むのに必死であった。
「……許してくれ」
刀を鞘に収める。血に塗れた拳を震わせ、顔を伏せるとエリックは部屋を飛び出した。
(フォードを失って、傷が癒えていないというのに……。生まれたときから一緒だった シナブルを殺そうとした俺を、アンナは許してくれるだろうか)
必死に駆け、辿り着いたのは王の間。扉を蹴り飛ばして中に入ると、再びエドヴァルドに笑われてしまった。
「 義父上っ!」
「また来たのか」
「どういうおつもりで……! どういうおつもりであんな事を!!」
「ルヴィスに聞かなかったのか?」
「聞きましたし理解もしています! しかし納得ができませんっ!!」
「だからといって俺に八つ当たりをするな。さっさとシナブルと代わってこい」
「……とてもそんな気分には」
「ふん……いいのか、お前」
「何がですか」
「アンナの産む子が、シナブルと同じ髪色だったらどうするつもりだ?」
「……それは……俺の一存で決めていいことなのですか」
エドヴァルドは黙ったまま口角を引き上げる。続きを話せという意味なのであろう。
「身を引きます」
「随分と潔いな」
「アンナのことを思うのでしたら……それが最善かと」
「まあ俺は……どちらでも良い。髪が血色で強い子であれば、アンナの夫が誰であろうとな」
「……はい」
「しかしお前……この国に連れてこられた時と同じ顔をしているな」
「なっ……」
「忘れてはいないだろう? あんな状態だったというのに……今やその時の仇をここまで愛してくれて、想定外だったが感謝している」
忘れるはずもない。この国に連れてこられた十年前の事をなど、忘れようと思っても忘れられる筈などないのだ。大切だった女を目の前で殺され、無理矢理連れてこられたこの国で、まさかこんなことになろうとは──自分でも想定外であったが。
「……大声を出してしまい、申し訳ありませんでした。失礼します」
「アンナの前で、お前たちがこれ以上喧嘩をするなよ」
血塗れのエリックの拳を見つめ、エドヴァルドは憐れむ心を悟られぬよう目を伏せる。面白半分、申し訳なさ半分、どのような顔をすればいいのか、彼自身もわからなくなっていた。
「義父上、仕事を……入れてください。しばらく、二人に合わせる顔がありません、また国外に出ます」
「……いいだろう」
悪いことをした、など口が裂けても言えるはずがなく。エドヴァルドはエリックの要望通り、大量の仕事を与えることしかできないのであった。
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その後のことなど、少し近況ボードに書いています
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