王宮侍女は穴に落ちる

斑猫

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アニエス、義父から話しを聞く1

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グレン様と婚約した。
ザルツコードのお屋敷の居間で魔法証書に
私がサインしただけで完了。
婚約ってこんなに簡単に出来てしまうもの
なのでしょうか。

二度目の婚約になるけれど、
よく分からない。
たぶん出征前にどうしても婚約したいと、
グレン様が望んで下さったから、
多少の無理が通ったのだと思う。

うれしいけれど戦に行くグレン様を思うと
涙が止まらない。
顔は笑顔になっているはず。
でも、涙腺が駄目。
本当に私の涙腺は脆い。

「アニエス、俺は王宮に戻る。お前は
もう少し、ここでオーウェンと話せ」

一度、オーウェン様を見て頷くグレン様。
もう、一度私をしっかり抱きしめると
口付ける。…………………………………ふ、……………………うう、……………
……………………………………く、苦しい。
…………………………………長い、長いよ。
私は酸素を求め口をずらそうとするが
グレン様がそれを塞ぐ。

後ろでゴホン、ゴホンとオーウェン様の
大きな咳払いがする。

酸欠の中、我に返る。
人前で何するんですかこのエロ魔王!
これ、どうやって息すればいいの~!
グレン様をタッピングしてみる。
……………………………し、死んじゃう。

と思ったタイミングでやっと離してくれる。
思い切り息をする。
酸素が美味しい。肩で息をしていると
グレン様がニヤリと笑う。

「馬鹿だな。何で鼻で息をしない?
キスで溺れて死ぬとか笑えるからやめろ。
ふん?涙が止まったな。よし」

意地悪そうな顔で私の頭を撫でるグレン様。
人前で、しかも義両親の前でこんな長い
キスをするなんて鬼畜過ぎる。

でも、お義母様はきゃあ、きゃあ喜んで
ますね。……すごい喜びよう。

「はははは、グレン様、迎えの馬車が
来ています。全く、婚約したからと私の
目の前で長い事。
一体、何をしているのでしょう。
──さっさと仕事に行け……このエロ小僧」

笑いながら怒るオーウェン様をグレン様は
チラリと見ると、私の唇を親指でなぞり、
踵を返す。


「そうだな、では行く」

あ、一瞬で切り替わった。空気が違う。
鋭い刃のような雰囲気。
はっとして、オーウェン様は一歩下がると
深々とお辞儀をする。
グレン様は頷くと帯剣し、外套を羽織り
一度、私に視線を向ける。

蕩けるような笑顔。

私に頷き、そのまま無言で
王宮へと戻られた。




「さて、何から話そうか」

お義母様は退席され、人払いされた部屋。
オーウェン様と向かい合って座っている。

グレン様は私の魔力の高さから、グレン様
のお相手として身分を作るため養女に迎えた
と言っていたけれど、それも本当かどうか
分からない。
色々聞きたい事がある。
何よりも私の家族はどうなったのだろう。

「そうだな、最初から話すか。
私が君を初めて知ったのは、七年前。
君と以前の婚約者であるロベルト君が
出会った。あの辺境の黒い森での魔物の氾濫スタンピード
の時なんだ。
私もあの時、あの場にいたんだよ」

オーウェン様が話し始める。
ドルツ侯爵家の内偵で単身、辺境に。
森まで尾行していて魔物の氾濫スタンピード
に巻き込まれた。

「王都では防衛結界で魔物は侵入出来ない。
なのにどうして北と南の辺境地域では、魔物が跋扈し、十年から数十年の期間で定期的に魔物の氾濫スタンピードが起こり、時にダンジョンさえ発生するのだろうね」

いや、それが大自然の営みといいますか
昔からそうだから。
辺境だけでなく王都以外の都市でも魔物の
侵入は数は多くはないがあるのだ。

だから対魔物交戦部隊である第二騎士団が
存在するのでは?

「あれはひどい。大災害と言える規模の魔物の氾濫スタンピードだった。あのまま抑え込みに失敗していたら、他の都市にも大量の魔物が雪崩れ込み未曽有の大災害となっていただろう。
あの災害を抑え込めたのは、君の実家である
アシェンティ家の力が大きかった。

その中でも、アニエス。
僅か十二歳だった君の力が突出していた。
ドルツ侯爵達を乗せた馬車を君達兄弟が
助けた後の事を君は覚えている?」

「いいえ。私はロベルト様達を助けるために
力を使い果たし、魔力枯渇で意識がなかった
ので。気が付いたら家で寝かされていて
全てが終わった後でした」


そう、あの後からなんとなく家族の様子が
変わったんだよね。
父も兄も優しいのは変わらないけれど、
何だか腫れ物を扱うような感じでどこか変。

だから、パリス伯爵家に養女に出された時
ああ、私は皆にに嫌われてしまったんだと
悩んだ。
だってあれだけ養子に行くのは嫌だと訴え
たのに結局、薬を盛られて王都へ送られた。

あの時に何かあった?

魔物の氾濫スタンピード特有の状態異常の魔物の群れに囲まれ、無力な者達を庇いなが戦う。君は全力で戦い、限界を越えて倒れた。
君の兄達も自分の身を守るのに精一杯。
さらに倒れた君を助けようとして無理をした。このままだと全滅する。

あの時、私はどうしようかと考えた。
助けるべきか否かを。
侯爵がこのままの垂れ死ぬのはまあ、いい。
帝国との繋がりの糸は途切れるが、また別の
糸を見つければいい。

だが、君達の事は……死なすのには惜しい。
けれどこの状況で君達を助ける余裕はない。
命を賭ければ別だけど。
そこまでの義理も思い入れもない。
さっくり、自分の命と君達の命を秤にかけて
私は君達を見捨てる事にした。

せめて最期を見守ろうと少し離れた所で
魔物と戦いながらずっと、君達を見ていた。

君の兄達は君を守ろうとして必死だったよ。
一番年長の兄が、火焔熊の一撃に倒れ、
空にはハーピィやワイバーンが。
さらに地上には群れを率いた
キングゴブリンが君に迫っていた。
君の兄弟達は選択を迫られていた」

──ゴブリン。一個体は差ほど強くはない
が状態異常の群れを率いたキング。
ゴブリンに連れ去られた女性の末路は悲惨。
成る程、兄は私を殺そうとした訳だ。

「二番目の兄が君に剣を向けた。三番目の兄
は止めようとしていたね。そんな時、
君がゆらりと立ち上がった。
君の髪は黒に色が変わっていた。
そして……いきなりブレスを吐いたんだ。
ファイアブレス、一気にゴブリン達を焼き
払った。そして、火焔熊を爪で仕留めると
空を見上げた。」

は?私がブレスを吐いた?
何で?それに髪が黒ってなぜ?
ブレスってあれだよね。ワイバーンや竜が
吐くやつだよね。
え?え?え?
──しかも火焔熊を爪で仕留めるって?
思わず自分の爪をみる。

「空を見上げた君は唄った」

「はい?」

なぜそんな緊迫した場面で唄うの私。
覚えていない自分に突っ込みを入れる。

「唄?なのかどうかは分からない。私には
唄に聞こえた。
するとワイバーンがハーピィを襲い始めた。
ハーピィを喰らい終わると、今度は地上に
いる魔物のを襲う。
君は唄い始めると髪が金色に変化した。
君は唄い続ける。
ワイバーンは君に操られるようにブレスを
吐き魔物を駆逐する。
異様な光景だったよ。君の兄弟達も呆然と
していた」


何それ……私って人?なのだろうか。
両手で肩を抱く。
黒竜の血のせい?何も覚えていない。
本当にあった出来事なの?

「襲ってくるワイバーンに恐れをなした
魔物達の状態異常が解ける。

それと同時に一斉に逃げ出した。
私を襲っていた奴等も逃げ出した。
私も呆然と君に魅入っていた。

辺りが静かになると君は唄をやめた。
糸が切れたように、そのまま再び倒れる。
三番目の兄が君を抱き止めた。
君の髪は元のキャラメル色に戻っていたよ。
これがあの時に私の見ただね」

真実と言われても俄には信じ難い。
何せ全く覚えのない話だ。

「状態異常が解けたのは周辺の魔物だけでは
なかった。
全ての魔物が元に戻った。
その後の魔物の討伐はかなり楽になった。
魔物の氾濫スタンピードはそのまま終息した。
これはその後の話なんだけれどね。
ロベルト君は途中で気を失い、
君のあの姿を見ていない。
だから、健気に自分を庇い必死に戦う君しか
知らず、君に恋した。
でも、侯爵はしっかり見届けたんだ。
その上で君をロベルト君の婚約者に迎えた」

「それこそ人外の魔物のような私をなぜ?」

私はなぜオーウェン様の養女になったのか
私の家族はどうなったのかを知りたいだけ。
なのに何かとんでもない話になってきた。

「帝国がそれこそ喉から手が出るほど欲しい
存在だからだろうね。
君が黒竜の血の契約者なのは辺境では知る
人も多い。
どこからか漏れたんだろう。
帝国は竜の契約者を作る事に長い間、
力を入れていたから。
何人その犠牲になったか分からない。
その竜の血の契約者、しかも不思議な能力
を持つ高魔力持ちの女の子。
それはそれは高く売れるだろう」

「やっぱり、そういう話になります?
ロベルト様から聞きました。育てて出荷する
予定だったと」

また、嫌な話しになってきた。嫁だの妾だの
として売られる予定だったと言っていた。
その上、侯爵は……うっ、鳥肌。

「大体の売り込み先は決まっていたのに
侯爵が欲をかいてね。より身分の高い者に
売り付けようとしたんだ。
君の値段を吊り上げた。
帝国との繋がりをさらに有利にするために
君に淑女教育を施し、育て始めた。

私はそれを知ってすぐに危険はないと
放置した。
こちらとしても、君のような貴重な存在
を手放すのは有り得ない。
私の手の者を何人か使用人として潜り込ませ
もしもの時には保護する気ではいた。
だが、帝国との繋がりを辿る糸として。
また、パリス伯爵家の悪事を暴くにも
都合がいい。
ようはいい餌として利用したんだ。

君は伯爵家で虐待されていたね。
伯爵は君の価値を知らないから大事にされ
なかった。それでも、私は静観した。
ロベルト君が事態に気付き何とかしようと
動いた所で接触し、情報を楽に手に入れる
事ができるようになると面白いように
色々分かってきたね。
結果的に五年に及ぶ長い時間、君に言い様
のない苦痛を与えた。……すまない。
君が苦しんだのは私のせいだ」

──ん?
何か謝られたぞ?
なんで?今の話の中にオーウェン様が謝る
要素があった?別にないけど。

「えーと、それで悪い奴等は捕まえる事が
出来たのでしょうか?」

「一網打尽に出来たね。
お陰で北に入り込んだ帝国の間諜も大勢、
捕らえる事が出来た」

何かオーウェン様がしょげているように
見えるのは気のせいかな。

「なら、良かったじゃないですか。別に
オーウェン様は悪くないと思いますけど。
何で謝られたのでしょう?」

う~うん分からん。それで悪い奴等が
捕まったなら、めでたし。めでたしだよね。

「……え?アニエス。ちゃんと話しを聞いて
いたかな?私は二度も君を見殺しにしている
んだよ。
一度は魔物の氾濫スタンピードの時。助けようとすれば助けられたのに、見捨てた。
二度目は五年も奴隷腕輪を嵌められ、虐待されているのを知りながら餌として放置した。
もっと早く君を助ける事が出来たのに、
ロベルト君が侯爵の動向をみて危ないと
独断で君を無理やり婚約破棄して逃がすまで
何もしなかった」

「いや、それがオーウェン様のお仕事です
よね?王家の影でしたっけ?
グレン様から聞いてます。
平和のために役にたったのなら、それで
いいんじゃないですか。私、今幸せだし」

「……アニエス。馬鹿だろう。そこで納得
してはいけないよ。悪い奴なら利用されて
しまうから」

「悪くない人からも利用されたみたい
ですけど、でも気にはしませんよ。
あれ?私を養女にしたのは贖罪ですか?」

何かやたら悪い事をしたと思われてい
るみたい。

ずいぶん人の善い王家の影だなぁ。
私のオーウェン様の初めて会った時の印象は
うん。間違ってはいないね。

この人、善い人だなと思ったの。
第一印象は大事だよね。
まあ、第一印象最悪のグレン様は今では
……大好きなんだけど。
あ、別れたばかりなのにもう、会いたい。

「オーウェン様、下手したら私は人では
ないかも知れません。養女にした事、後悔
していませんか?」

オーウェン様から聞いた魔物の氾濫スタンピードの時の様子が本当なら、私はとても人とは言えない。
あの時から私の家族は変わってしまった。
でも、オーウェン様は、最初から私の異常
さを知っている。

「何を言っているんだ。魔物だろうが
竜だろうが君は君だ。下らない事を考える
のはやめなさい。
私は何でかな?君が好きだ。可愛い。
最初は確かに贖罪だった。
ただ、君にお義父様と呼ばれた時から
自分でも、良く分からないが
君に嫌われたくない。
守りたいと思っている。
だから、尚更過去の自分の行いが許せない。
今ならあんな酷い選択はしなかった。
君という人を一人の人として認めるのが
遅すぎた。謝罪するよ」


うん。やっぱりいい人。
大好きだよ。
笑顔の私、また一滴涙が流れた。
























  
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