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第1章 異なる現実
4.それでも光を見出すために ①/神685-4(Pri)-3
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降神の場。
神が降臨すると言って降神と言い、
それが行われる場所だから降神の場と呼ぶらしい。
この世界では神が実在し、それは現実世界にも影響を及ぼしている。
どの町にも教会が存在して、その教会の降神の場で神に教えを請うと言う。
その願いに応えるかはまた神次第ではある。
だが降神の場で祈りを捧げること自体は、そう珍しいことではないらしい。
神により定められた《神官》と呼ぶ神職を持つ人も、ここで神託を受けるのだと。
ただ神が直接、特定の人物を招くということはないそうだ。
そう、神が特定の人物を名指しで呼ぶことはない。
正確には前例がないだけと思うけど、それだけに私が呼ばれたのは異常と言える。
お陰様で疑心暗鬼は深まるばかりだ。
今の私は、何を信じれば良いのか、どこまで信じれば良いのかを測りかねていた。
「――ここになります」
降神についての説明を終わらせてから暫くして、
レミアさんは真っ黒い階段の前で歩みを止めた。
他のところは白一色に染められてるのに、この階段周りから黒に変わっていた。
白黒のグラデーションで、片方が片方を侵食してるようにも見えた。
「この先が例の降神の場ですか?」
「はい、ここからはお一人で進むこととなります。
降神の場には基本、降神を行う本人のみが入ることを許されていますので」
レミアさんの話を聞いて階段の先を確認してみる。
中には僅かな光すらなく、闇だけが支配していた。
足先の感覚だけを頼りに登ることになりそうだ。
暗いところは嫌いだ。
元々が根暗だからだろう、考えが深まりすぎて余計なことばかり考えてしまう。
特にこういう気分の時は尚更だ。
――喉が渇いてきて、水を飲みたい気分になった。
「それで、私はこの先で何をすれば良いのですか」
「中には祭壇が一つありますので、そこで神を呼んでください。
祈りを捧げるといいますか、いつでも神はある種の願いに引き寄せられます。
特に今回は御自らの指名となります、すぐに答えを出してくださるでしょう」
「……わかりました」
つまり神に祈れば答えてくれる、ということだ。
こういうところは現実の教会とあんまり変わってない。
現実では祈ったところで誰も答えてくれないが、ここでは相手が存在するだけ。
もちろんこの差はとてつもなく大きい。
階段に一歩踏み出して、一度だけ止まる。
この階段を登る前に、何か彼女に言ったほうが良いのか。
――――いや、言わない。
上辺だけの言葉も、言わずに噛み殺してる言葉も、全てはこの先から戻ってから。
結局、何も言わず後ろも振り向かず、真っ暗な闇を上っていく。
やがて闇の中で、自分の足音だけが響き渡る。
登り始めたばかりだけど、もう自分の足元も見えない。
目の前すらまともに見えず、隣の壁が手で触れられるのがせめての救いだ。
ずっと片手を壁に付けたまま、感覚だけで上っている。
というか、こうも何もない暗いところにいると余計なことばかり考えちゃう。
なのでこれを登りきった後のことを考えてみよう。
確か、上には祭壇があってそこで神を呼べということだった。
祈りを捧げろとも言われたが――祈り?
この状況で何を神に祈れというのか。
そもそもこの全ての黒幕かもしれない相手に?
祈りというかクレームを入れるべきだろうに。
もしあの神が私をこの世界に呼んだんだとしたら、なんで最初からあんなところに入れた?
エルフの村に招くため?
それだったら別にそのまま呼べばいいだろうに。
教会は中立地域で、神の発言が優先される節があるのは
先程のレミアさんの反応でよくわかった。
この村を管理するエルフ……村長だったか。
とにかくその人だってこの教会をどうこうする権利はないと見た。
ならばそこに私が落とされたのは理由があるはず。
いや、そもそもこの世界に私が何の理由もなく呼ばれたとは思えない。
笑い飛ばせられる仮想の中ではない、現実の話だ。
たかが私という人間一人、それでも一人。
命の値段は同価ではないが、どんな命でも決して軽くはない。
それを何の理由もなく自分の都合だけで呼んだ?
冗談じゃない。
これは遊びではないんだ。
私にだって、俺にだって生活があり、人生がある。
別に好きでもなかった人生だったが、こんな形で終わらせたくはなかった。
有終の美なんてあったもんじゃない。
「――と、いけないいけない」
やばい、またスイッチ入ってた。
だからこんな暗い気分で場所まで暗いのに、思考なんて回したくなかったんだ。
ここはとりあえず黙って登ることに専念することにする。
それからなるべく何も考えないようにしながら階段を登っていくと、
やがて階段の先に薄っすらだけど光が見え始めた。
少し登る速度を上げて光まで辿り着く。
光を放つ水晶のようなものが、階段から例の祭壇までの道を照らしていた。
周りを見渡してもそれ以外のものは見えない、というか見れない。
光が完全に遮断された闇の世界で、祭壇までの道だけが光に包まれている。
既にこの世界が異世界ではあるが、これはもう別世界だ。
「とりあえず、祭壇まで行ってみるか」
つい口に出した言葉が遮断された空間で木霊して、無性に大きく聞こえる。
自分の声に少しびっくりしながら、祭壇まで行ってみた。
正直、祭壇と言っても特別な何かがあるわけではなかった。
例の水晶が両端で輝いてはいるが、それを除けばただの四角いテーブルだ。
でもテーブルにしては下が完全にふさがっている。
四角い石と表現したほうが良いかもしれない、どちらかというと。
――さて、ともかく祭壇まで着いた。
ここで何を言うか考えたら途中でスイッチ入って愚痴り始めたんだっけ。
まあ、でも結論は出てたよな。
神に祈れと? 今の私が、黒幕候補一位に?
そもそも指名したというのは、用があるのはそっちなんだろう?
にもかかわらず、私をここに招けと言ったのはあれだよね?
用事はあるけど面倒くさいからお前が来いということだよね?
そんなの相手に振る舞う配慮心なんて今の私に、俺にない。
ここならスイッチ入れても良いと思うんだ。
というかここでやらずにいつやるんだ。
「すぅ――――はぁ」
一度深呼吸をして、
「おい、クソ神! 神か紙なのかは知らんが人を呼んでおいてだんまりかボケが!
お前が来させといて自分から顔も出さないとかどこの礼儀知らずだ!
そもそも会いたかったら自分でこっちまで降りてきやがれ!
こっちはストレス溜まってんだ! 五秒以内に降りてこなければこのまま帰る!
早く降りてきて説明しやがれ、そもそも頭が高いんだよ!
俺にお前を見上げさせるな!」
ついにやってしまった。
流石にもう我慢の限界だった。
二日前にこの世界に来てから今まで状況は全然好転しない。
周りは敵だらけで頼れそうな人達は神の息がかかっている可能性あり。
なのにこれをぶちまけられる相手すらいない。
もう最悪、これであいつが出なかったとしてもここで全部発散して帰る。
でも、それは余計な心配だったようだ。
言葉が終わると次の言葉を継ぐ前にまばゆい光が目の前で弾けたのだから。
「っ――――」
いきなり弾けた光に驚きながら目をつむる。
暫くして目を開けてみると、そこはまたしても別世界。
晴天の青空と、でかい木の葉の上に、私は立っていたのだ。
神が降臨すると言って降神と言い、
それが行われる場所だから降神の場と呼ぶらしい。
この世界では神が実在し、それは現実世界にも影響を及ぼしている。
どの町にも教会が存在して、その教会の降神の場で神に教えを請うと言う。
その願いに応えるかはまた神次第ではある。
だが降神の場で祈りを捧げること自体は、そう珍しいことではないらしい。
神により定められた《神官》と呼ぶ神職を持つ人も、ここで神託を受けるのだと。
ただ神が直接、特定の人物を招くということはないそうだ。
そう、神が特定の人物を名指しで呼ぶことはない。
正確には前例がないだけと思うけど、それだけに私が呼ばれたのは異常と言える。
お陰様で疑心暗鬼は深まるばかりだ。
今の私は、何を信じれば良いのか、どこまで信じれば良いのかを測りかねていた。
「――ここになります」
降神についての説明を終わらせてから暫くして、
レミアさんは真っ黒い階段の前で歩みを止めた。
他のところは白一色に染められてるのに、この階段周りから黒に変わっていた。
白黒のグラデーションで、片方が片方を侵食してるようにも見えた。
「この先が例の降神の場ですか?」
「はい、ここからはお一人で進むこととなります。
降神の場には基本、降神を行う本人のみが入ることを許されていますので」
レミアさんの話を聞いて階段の先を確認してみる。
中には僅かな光すらなく、闇だけが支配していた。
足先の感覚だけを頼りに登ることになりそうだ。
暗いところは嫌いだ。
元々が根暗だからだろう、考えが深まりすぎて余計なことばかり考えてしまう。
特にこういう気分の時は尚更だ。
――喉が渇いてきて、水を飲みたい気分になった。
「それで、私はこの先で何をすれば良いのですか」
「中には祭壇が一つありますので、そこで神を呼んでください。
祈りを捧げるといいますか、いつでも神はある種の願いに引き寄せられます。
特に今回は御自らの指名となります、すぐに答えを出してくださるでしょう」
「……わかりました」
つまり神に祈れば答えてくれる、ということだ。
こういうところは現実の教会とあんまり変わってない。
現実では祈ったところで誰も答えてくれないが、ここでは相手が存在するだけ。
もちろんこの差はとてつもなく大きい。
階段に一歩踏み出して、一度だけ止まる。
この階段を登る前に、何か彼女に言ったほうが良いのか。
――――いや、言わない。
上辺だけの言葉も、言わずに噛み殺してる言葉も、全てはこの先から戻ってから。
結局、何も言わず後ろも振り向かず、真っ暗な闇を上っていく。
やがて闇の中で、自分の足音だけが響き渡る。
登り始めたばかりだけど、もう自分の足元も見えない。
目の前すらまともに見えず、隣の壁が手で触れられるのがせめての救いだ。
ずっと片手を壁に付けたまま、感覚だけで上っている。
というか、こうも何もない暗いところにいると余計なことばかり考えちゃう。
なのでこれを登りきった後のことを考えてみよう。
確か、上には祭壇があってそこで神を呼べということだった。
祈りを捧げろとも言われたが――祈り?
この状況で何を神に祈れというのか。
そもそもこの全ての黒幕かもしれない相手に?
祈りというかクレームを入れるべきだろうに。
もしあの神が私をこの世界に呼んだんだとしたら、なんで最初からあんなところに入れた?
エルフの村に招くため?
それだったら別にそのまま呼べばいいだろうに。
教会は中立地域で、神の発言が優先される節があるのは
先程のレミアさんの反応でよくわかった。
この村を管理するエルフ……村長だったか。
とにかくその人だってこの教会をどうこうする権利はないと見た。
ならばそこに私が落とされたのは理由があるはず。
いや、そもそもこの世界に私が何の理由もなく呼ばれたとは思えない。
笑い飛ばせられる仮想の中ではない、現実の話だ。
たかが私という人間一人、それでも一人。
命の値段は同価ではないが、どんな命でも決して軽くはない。
それを何の理由もなく自分の都合だけで呼んだ?
冗談じゃない。
これは遊びではないんだ。
私にだって、俺にだって生活があり、人生がある。
別に好きでもなかった人生だったが、こんな形で終わらせたくはなかった。
有終の美なんてあったもんじゃない。
「――と、いけないいけない」
やばい、またスイッチ入ってた。
だからこんな暗い気分で場所まで暗いのに、思考なんて回したくなかったんだ。
ここはとりあえず黙って登ることに専念することにする。
それからなるべく何も考えないようにしながら階段を登っていくと、
やがて階段の先に薄っすらだけど光が見え始めた。
少し登る速度を上げて光まで辿り着く。
光を放つ水晶のようなものが、階段から例の祭壇までの道を照らしていた。
周りを見渡してもそれ以外のものは見えない、というか見れない。
光が完全に遮断された闇の世界で、祭壇までの道だけが光に包まれている。
既にこの世界が異世界ではあるが、これはもう別世界だ。
「とりあえず、祭壇まで行ってみるか」
つい口に出した言葉が遮断された空間で木霊して、無性に大きく聞こえる。
自分の声に少しびっくりしながら、祭壇まで行ってみた。
正直、祭壇と言っても特別な何かがあるわけではなかった。
例の水晶が両端で輝いてはいるが、それを除けばただの四角いテーブルだ。
でもテーブルにしては下が完全にふさがっている。
四角い石と表現したほうが良いかもしれない、どちらかというと。
――さて、ともかく祭壇まで着いた。
ここで何を言うか考えたら途中でスイッチ入って愚痴り始めたんだっけ。
まあ、でも結論は出てたよな。
神に祈れと? 今の私が、黒幕候補一位に?
そもそも指名したというのは、用があるのはそっちなんだろう?
にもかかわらず、私をここに招けと言ったのはあれだよね?
用事はあるけど面倒くさいからお前が来いということだよね?
そんなの相手に振る舞う配慮心なんて今の私に、俺にない。
ここならスイッチ入れても良いと思うんだ。
というかここでやらずにいつやるんだ。
「すぅ――――はぁ」
一度深呼吸をして、
「おい、クソ神! 神か紙なのかは知らんが人を呼んでおいてだんまりかボケが!
お前が来させといて自分から顔も出さないとかどこの礼儀知らずだ!
そもそも会いたかったら自分でこっちまで降りてきやがれ!
こっちはストレス溜まってんだ! 五秒以内に降りてこなければこのまま帰る!
早く降りてきて説明しやがれ、そもそも頭が高いんだよ!
俺にお前を見上げさせるな!」
ついにやってしまった。
流石にもう我慢の限界だった。
二日前にこの世界に来てから今まで状況は全然好転しない。
周りは敵だらけで頼れそうな人達は神の息がかかっている可能性あり。
なのにこれをぶちまけられる相手すらいない。
もう最悪、これであいつが出なかったとしてもここで全部発散して帰る。
でも、それは余計な心配だったようだ。
言葉が終わると次の言葉を継ぐ前にまばゆい光が目の前で弾けたのだから。
「っ――――」
いきなり弾けた光に驚きながら目をつむる。
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