聖女がいらないなら、その聖女をボクの弟のお嫁さんにもらいます。そして王国は潰れ、ボクたちは幸せになりました、とさ。
リュシアは今回、弟であるヨシュアの為に、このアストリア王国である王族主催の夜会に参加していた。
弟であるヨシュアには憧れの存在が居たからなのである。
アストリア王国の『聖女』エステリア・シャーロット。
彼女はこの国を守るために『聖女』として選ばれ、毎日のように祈りを欠かさず、人を癒し、天使のような存在だと噂されている美しい少女だ。
しかし、リュシアにとっては、彼女はある意味『天敵』と言っていい存在だった。しかし今回、ヨシュアがどうしてもエステリアに会いたい、一目見たいと言う事で護衛のリューと一緒に、何とか招待状を手に入れ、この中に入る事が出来た。
弟であるヨシュアは影でエステリアを見つめているのみ。恋愛なのか親愛なのかわからないヨシュアの姿を見ながら、とりあえずアストリア王国の王族たち、そして貴族たちの『悪意』に触れながら、リュシアはリューと一緒に何とかやり過ごそうとしていた時だった。
王太子であるオスカー・アストリアが隣に胸を強調したドレスを着た少女と一緒に現れ、エステリアに婚約破棄を命じてきた。
それを見たリュシアは笑いながら、リューに告げる。
「――元の姿に、戻ってくれる?」
▽ ▽ ▽
短いお話で短編小説になります。
前編、中編、後編に分かれて投稿させていただきます。
温かく見守っていただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
弟であるヨシュアには憧れの存在が居たからなのである。
アストリア王国の『聖女』エステリア・シャーロット。
彼女はこの国を守るために『聖女』として選ばれ、毎日のように祈りを欠かさず、人を癒し、天使のような存在だと噂されている美しい少女だ。
しかし、リュシアにとっては、彼女はある意味『天敵』と言っていい存在だった。しかし今回、ヨシュアがどうしてもエステリアに会いたい、一目見たいと言う事で護衛のリューと一緒に、何とか招待状を手に入れ、この中に入る事が出来た。
弟であるヨシュアは影でエステリアを見つめているのみ。恋愛なのか親愛なのかわからないヨシュアの姿を見ながら、とりあえずアストリア王国の王族たち、そして貴族たちの『悪意』に触れながら、リュシアはリューと一緒に何とかやり過ごそうとしていた時だった。
王太子であるオスカー・アストリアが隣に胸を強調したドレスを着た少女と一緒に現れ、エステリアに婚約破棄を命じてきた。
それを見たリュシアは笑いながら、リューに告げる。
「――元の姿に、戻ってくれる?」
▽ ▽ ▽
短いお話で短編小説になります。
前編、中編、後編に分かれて投稿させていただきます。
温かく見守っていただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
あなたにおすすめの小説
〖完結〗その子は私の子ではありません。どうぞ、平民の愛人とお幸せに。
藍川みいな
恋愛
愛する人と結婚した…はずだった……
結婚式を終えて帰る途中、見知らぬ男達に襲われた。
ジュラン様を庇い、顔に傷痕が残ってしまった私を、彼は醜いと言い放った。それだけではなく、彼の子を身篭った愛人を連れて来て、彼女が産む子を私達の子として育てると言い出した。
愛していた彼の本性を知った私は、復讐する決意をする。決してあなたの思い通りになんてさせない。
*設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
*全16話で完結になります。
*番外編、追加しました。
【完結済】私の夫は闇の精霊王
curosu
恋愛
もう何回転生を繰り返したかしら?
でも、相変わらず私の隣にいるのは嫉妬深い私の愛する人。
※ゆっくり更新にしています。
公開までお待ち下さい。
※R-15は念のため
王太子から愛することはないと言われた侯爵令嬢は、そんなことないわと強気で答える
綾森れん
恋愛
「オリヴィア、君を愛することはない」
結婚初夜、聖女の力を持つオリヴィア・デュレー侯爵令嬢は、カミーユ王太子からそう告げられた。
だがオリヴィアは、
「そんなことないわ」
と強気で答え、カミーユが愛さないと言った原因を調べることにした。
その結果、オリヴィアは思いもかけない事実と、カミーユの深い愛を知るのだった。
華と偽りの愛
ゆる
恋愛
アヴェントは、婚約破棄を機に自らの力で未来を切り開くことを決意した女性。商会での活躍を通じて信頼の大切さを学び、困難を乗り越えながら成長していく彼女の物語は、挑戦と希望に満ちている。信頼を築きながら進む彼女の旅路が、やがて新たな未来を紡ぎ出していく――。
聖女はただ微笑む ~聖女が嫌がらせをしていると言われたが、本物の聖女には絶対にそれができなかった~
アキナヌカ
恋愛
私はシュタルクという大神官で聖女ユエ様にお仕えしていた、だがある日聖女ユエ様は婚約者である第一王子から、本物の聖女に嫌がらせをする偽物だと言われて国外追放されることになった。私は聖女ユエ様が嫌がらせなどするお方でないと知っていた、彼女が潔白であり真の聖女であることを誰よりもよく分かっていた。
『壁の花』の地味令嬢、『耳が良すぎる』王子殿下に求婚されています〜《本業》に差し支えるのでご遠慮願えますか?〜
水都 ミナト
恋愛
マリリン・モントワール伯爵令嬢。
実家が運営するモントワール商会は王国随一の大商会で、優秀な兄が二人に、姉が一人いる末っ子令嬢。
地味な外観でパーティには来るものの、いつも壁側で1人静かに佇んでいる。そのため他の令嬢たちからは『地味な壁の花』と小馬鹿にされているのだが、そんな嘲笑をものととせず彼女が壁の花に甘んじているのには理由があった。
「商売において重要なのは『信頼』と『情報』ですから」
※設定はゆるめ。そこまで腹立たしいキャラも出てきませんのでお気軽にお楽しみください。2万字程の作品です。
※カクヨム様、なろう様でも公開しています。
【完結】君の世界に僕はいない…
春野オカリナ
恋愛
アウトゥーラは、「永遠の楽園」と呼ばれる修道院で、ある薬を飲んだ。
それを飲むと心の苦しみから解き放たれると言われる秘薬──。
薬の名は……。
『忘却の滴』
一週間後、目覚めたアウトゥーラにはある変化が現れた。
それは、自分を苦しめた人物の存在を全て消し去っていたのだ。
父親、継母、異母妹そして婚約者の存在さえも……。
彼女の目には彼らが映らない。声も聞こえない。存在さえもきれいさっぱりと忘れられていた。
「お前の代わりはいくらでもいる」と聖女を剥奪され家を追放されたので、絶対に家に戻らないでおこうと思います。〜今さら戻れと言ってももう遅い〜
水垣するめ
恋愛
主人公、メアリー・フォールズ男爵令嬢だった。
メアリーは十歳のころに教皇から聖女に選ばれ、それから五年間聖女として暮らしてきた。
最初は両親は聖女という名誉ある役職についたことに喜んでくれたが、すぐに聖女の報酬のお金が莫大であることに目の色を変えた。
それから両親は「家のために使う」という口実を使い、聖女の報酬を盛大なパーティーや宝石のために使い始める。
しかしある日、それに苦言を呈していたところ、メアリーが高熱を出している間に聖女をやめさせられ、家も追放されてしまう。
そして平民の子供を養子として迎え入れ、「こいつを次の聖女に仕立て上げ、報酬の金を盛大に使う」と言い始めた。
メアリーは勝手に聖女をやめさせられたことに激怒するが、問答無用で家を追放される。
そうして両親は全てことが上手く行った、と笑ったが違った。
次の聖女に誰がなるか権力争いが起こる。
男爵家ごときにそんな権力争いを勝ち残ることができるはずもなく、平民の子供を聖女に仕立て上げることに失敗した。
そして金が欲しい両親はメアリーへ「戻ってきてほしい」と懇願するが、メアリーは全く取り合わず……。
「お前の代わりはいる」って追放したのはあなた達ですよね?