15 / 119
第2の異世界ーお金持ちと結婚したい女
第15話 好きな男にフラれた女性
しおりを挟む
周囲には塔のように高い建物がたくさんある。ビルという建物だったか。シミュレーター内で見たからそれほど驚きは無い。
「まわりにたくさん自動車が走ってる……。これ、現実なんだよな?」
多くの自動車が走る道は、シミュレーターで経験した。
しかし現実にこんな世界があるとは。以前の自分ならば目の前の光景に驚いて失神していたかもしれないと俺は思う。
「現実じゃ。ぶつければ事故になる。まあ他の車と正面衝突してもデュロリアンは傷ひとつつかんから安心せい。相手の車と乗ってる人間が死傷するだけじゃ」
「そ、そうか。安心したよ」
とはいえ、シミュレーターのように事故を起こすわけにはいかないだろう。
「あー……で、これからどこへ行けばいいんだ?」
「待て。今この世界全体をスキャンして情報を集めている」
小さな手でぽんぽんとパソコンを操作し、最後にタンと強くキーボードを指で叩く。
「よし」
「終わったか?」
「うむ。ほれ、この世界の免許証じゃ」
パソコンから出てきた四角い紙切れを俺は受け取る。
「おお、これが免許証か」
シミュレーター内で教わった。
顔写真が貼ってあり、あとは年齢とかもろもろを知らない文字で書いてある。
「あとはこれを食え」
「えっ? んぐっ!?」
豆のようなものを口に放り込まれて飲み込む。
「な、なにを飲ませたんだ?」
「飲めばこの世界の言葉、文字を理解できるようになる薬じゃ」
「あ、そっか」
ひとつの世界でも多くの言語があるのだ。
別の世界ならば言葉がわからなくて当然だろう。
「ツクナもこの薬を飲んでいるから異世界の俺と会話できるのか」
「いや、ツクナは異世界の言語を単に覚えるだけじゃ。5分もかからん」
「ご、5分で? 全部か?」
「当然じゃ。天才に半端は無い。と、あとはナンバーを作り変えて……」
ぶつぶつとしゃべりながらツクナはキーボードを指で叩く。
「このまま進んでいいのか?」
「ナビをセットした。それに従って行けばよい」
「ナビ?」
「カーナビじゃ。シミュレーターで習ったろう」
「おお、そうだった」
音声で道案内してくれるというあれだ。
『次の信号を右に曲がってください』
「お、次の信号を右だな」
指示に従って俺はデュロリアンを運転した。
……
やがて大きな建物の前にやって来て、そこでナビは到着を告げる。
「ここが目的地か?」
小さなビルの前にデュロリアンを止める。
「うむ。ここに目的に人間がいる」
「ここに住んでるのか?」
「いや、ここはただの雑居ビルじゃ。どうやらそこの1階にある喫茶店にいるらしいの」
「キッサテンって?」
「茶を提供する店じゃ」
「ふーん」
茶会を催す店か。
すぐ側の駐車場にデュロリアンを停め、俺とツクナはその喫茶店に向かう。
「まあ……」
「わあ……」
「ん?」
すれ違う女性がみんな振り返って俺を見ているような……。
「なあツクナ。俺の顔になにかついてるか? 髭は綺麗に剃れてると思うけど」
「なにもついとらんから安心せい」
「そう?」
じゃあなんで見られるんだろう? 女性ばかりに?
「やっぱり仮面は必要かもしれんな」
「そうなの?」
俺の顔って隠さなければいけないほどひどいのだろうか?
ちょっと落ち込む。
それはともかく俺たちは目的の店へと入る。
人の姿はあまり無く、店内は静かな様子だ。
「どれが目的の人間だ?」
「あれじゃ」
ツクナの視線を追った先には若い男と女がテーブルを挟んで座っていた。
男のほうは20代半ばくらいの年齢か。髪は黒く短く、顔は優男風だ。
女のほうは男より少し年下くらいで髪は長く茶色く、顔はまあまあ美人だと思う。
俺とツクナはその2人からやや離れた席へと座る。
「どっちだ?」
「女のほうじゃ」
それを聞いた俺は女のほうに注目する。
「名は沢木福来。年齢は23歳。貧乏な家の生まれで金銭への執着心は人一倍強い。それゆえ、金持ちの男との結婚を求めるがうまくいかず、ひとり寂しく貧乏な人生の結末を迎える」
「それは悲しいな」
俺もひとり寂しく辺境の領地で死ぬ予定だったそうなので、その結末が悲しいというのはわかった。
「それで、どうやってあの女の不幸をどう修正してやればいいんだ?」
「金持ちの男と結婚させてやればいいじゃろ」
「なるほど」
と、今度は男のほうに注目する。
「あの男は?」
「沢木福来が働いている会社の先輩じゃ」
「カイシャってなんだ?」
「商人がたくさん働いている場所じゃ」
「ほう。ならばあの女は商人なのか。女商人とは珍しいな」
「この世界ならそんなに珍しくはない」
「そうなのか」
今さらそんなことで驚くこともないが、いろんな世界があるものだ。
「沢木福来はあの男と結婚をしたいそうじゃ」
「あの男と? じゃあ金持ちなのか?」
「らしいの」
「同じ組織で働いている人間なのにか?」
「あの工島挙流という男は生家が金持ちなんじゃ」
「そういうことか」
恐らく大商人の息子とかなんだろう。
「金持ちでもなければ、あんな細っこいガリガリ男なんかと結婚したいと思わんだろ」
「お前はそうだろうけど」
あのポスターみたいな筋骨隆々な男などそうそういないだろう。
「じゃあサワキフクがあの男と結婚をすれば不幸が修正されるんだな?」
「そううまくいくならばツクナたちがここへ来る必要は無いじゃろ」
「ふむ……」
耳をそばだて、2人の会話が聞く。
しばらく雑談をしていたようだが、やがてサワキフクの表情が真剣となる。
「……あの、先輩っ、私と結婚を前提に付き合っていただけませんかっ?」
どうやら結婚を申し込んでいるようだが、
「ごめん。君とは付き合えないよ」
断られてしまったようだ。
「そ、そんな……どうしてですか?」
「沢木さんのことは好きだよ。けど、僕は結婚に興味が無いんだ。ごめんね」
「う、うう……」
席から立ち上がったサワキフクは、その場に男を残して駆け去ってしまう。
「追うぞ」
「ああ」
俺とツクナも席を立ってサワキフクのあとを追う。
金を払って店の外へ出る。と、
「ん?」
走り去って行くサワキフクをひとりの男が寂しそうな目で見つめている。
知り合いか?
なんとなくそう思った。
……
追って行くと、やがて谷間のような場所にある川へやってくる。
「川か」
「河川敷じゃ」
サワキフクは川へ向かって草原の坂を下り、途中で腰を下ろして足を抱えた。
それを近くの橋から見下ろす。
「なにしてるんだ?」
「失恋して泣いているんじゃろ」
抱えた足に顔を埋めてサワキフクはシクシクと泣いていた。
とりあえずその側まで行き、
「沢木福来」
「えっ?」
ツクナが声をかけると、抱えている足から顔を上げて振り返る。
「だ、誰?」
「名はツクナ。年齢は8歳じゃ。こっちの男はハバン・ニー・ローマンド。年齢は25歳じゃ」
「あ、そう。こんにちは。い、いやそうじゃなくて、どうして私の名前を知ってるの?」
「ツクナは天才科学者だからじゃ」
「あ、そっか。って、いやそんなので納得できるわけないでしょっ!」
「しかし事実じゃしのう」
と、俺を見上げてツクナは言う。
「事実だけど、もっと具体的に説明してやったほうが納得できるんじゃないか?」
「全異世界を調べて、神の意向で不幸な結末を迎える者の情報を集めたから名前を知ってるんじゃ」
「そ、そうだったのか」
それは知らなかった。
「……なにを言ってるのかよくわからないんだけど、なにかのごっこ遊び?」
「ごっこ遊びではない。ツクナはお前の不幸な人生を修正してやるために異世界からやってきたのじゃ」
「あの、私いま遊んであげるような気分じゃないから」
「遊びではない。お前、金持ちの男と結婚をしたいんじゃろ?」
「な、なんでそんなことまで……」
「望みを叶えてやるのじゃ」
「叶えてくれる? あ。もしかして」
サワキフクの視線が、ツクナから俺へ移った。
「まわりにたくさん自動車が走ってる……。これ、現実なんだよな?」
多くの自動車が走る道は、シミュレーターで経験した。
しかし現実にこんな世界があるとは。以前の自分ならば目の前の光景に驚いて失神していたかもしれないと俺は思う。
「現実じゃ。ぶつければ事故になる。まあ他の車と正面衝突してもデュロリアンは傷ひとつつかんから安心せい。相手の車と乗ってる人間が死傷するだけじゃ」
「そ、そうか。安心したよ」
とはいえ、シミュレーターのように事故を起こすわけにはいかないだろう。
「あー……で、これからどこへ行けばいいんだ?」
「待て。今この世界全体をスキャンして情報を集めている」
小さな手でぽんぽんとパソコンを操作し、最後にタンと強くキーボードを指で叩く。
「よし」
「終わったか?」
「うむ。ほれ、この世界の免許証じゃ」
パソコンから出てきた四角い紙切れを俺は受け取る。
「おお、これが免許証か」
シミュレーター内で教わった。
顔写真が貼ってあり、あとは年齢とかもろもろを知らない文字で書いてある。
「あとはこれを食え」
「えっ? んぐっ!?」
豆のようなものを口に放り込まれて飲み込む。
「な、なにを飲ませたんだ?」
「飲めばこの世界の言葉、文字を理解できるようになる薬じゃ」
「あ、そっか」
ひとつの世界でも多くの言語があるのだ。
別の世界ならば言葉がわからなくて当然だろう。
「ツクナもこの薬を飲んでいるから異世界の俺と会話できるのか」
「いや、ツクナは異世界の言語を単に覚えるだけじゃ。5分もかからん」
「ご、5分で? 全部か?」
「当然じゃ。天才に半端は無い。と、あとはナンバーを作り変えて……」
ぶつぶつとしゃべりながらツクナはキーボードを指で叩く。
「このまま進んでいいのか?」
「ナビをセットした。それに従って行けばよい」
「ナビ?」
「カーナビじゃ。シミュレーターで習ったろう」
「おお、そうだった」
音声で道案内してくれるというあれだ。
『次の信号を右に曲がってください』
「お、次の信号を右だな」
指示に従って俺はデュロリアンを運転した。
……
やがて大きな建物の前にやって来て、そこでナビは到着を告げる。
「ここが目的地か?」
小さなビルの前にデュロリアンを止める。
「うむ。ここに目的に人間がいる」
「ここに住んでるのか?」
「いや、ここはただの雑居ビルじゃ。どうやらそこの1階にある喫茶店にいるらしいの」
「キッサテンって?」
「茶を提供する店じゃ」
「ふーん」
茶会を催す店か。
すぐ側の駐車場にデュロリアンを停め、俺とツクナはその喫茶店に向かう。
「まあ……」
「わあ……」
「ん?」
すれ違う女性がみんな振り返って俺を見ているような……。
「なあツクナ。俺の顔になにかついてるか? 髭は綺麗に剃れてると思うけど」
「なにもついとらんから安心せい」
「そう?」
じゃあなんで見られるんだろう? 女性ばかりに?
「やっぱり仮面は必要かもしれんな」
「そうなの?」
俺の顔って隠さなければいけないほどひどいのだろうか?
ちょっと落ち込む。
それはともかく俺たちは目的の店へと入る。
人の姿はあまり無く、店内は静かな様子だ。
「どれが目的の人間だ?」
「あれじゃ」
ツクナの視線を追った先には若い男と女がテーブルを挟んで座っていた。
男のほうは20代半ばくらいの年齢か。髪は黒く短く、顔は優男風だ。
女のほうは男より少し年下くらいで髪は長く茶色く、顔はまあまあ美人だと思う。
俺とツクナはその2人からやや離れた席へと座る。
「どっちだ?」
「女のほうじゃ」
それを聞いた俺は女のほうに注目する。
「名は沢木福来。年齢は23歳。貧乏な家の生まれで金銭への執着心は人一倍強い。それゆえ、金持ちの男との結婚を求めるがうまくいかず、ひとり寂しく貧乏な人生の結末を迎える」
「それは悲しいな」
俺もひとり寂しく辺境の領地で死ぬ予定だったそうなので、その結末が悲しいというのはわかった。
「それで、どうやってあの女の不幸をどう修正してやればいいんだ?」
「金持ちの男と結婚させてやればいいじゃろ」
「なるほど」
と、今度は男のほうに注目する。
「あの男は?」
「沢木福来が働いている会社の先輩じゃ」
「カイシャってなんだ?」
「商人がたくさん働いている場所じゃ」
「ほう。ならばあの女は商人なのか。女商人とは珍しいな」
「この世界ならそんなに珍しくはない」
「そうなのか」
今さらそんなことで驚くこともないが、いろんな世界があるものだ。
「沢木福来はあの男と結婚をしたいそうじゃ」
「あの男と? じゃあ金持ちなのか?」
「らしいの」
「同じ組織で働いている人間なのにか?」
「あの工島挙流という男は生家が金持ちなんじゃ」
「そういうことか」
恐らく大商人の息子とかなんだろう。
「金持ちでもなければ、あんな細っこいガリガリ男なんかと結婚したいと思わんだろ」
「お前はそうだろうけど」
あのポスターみたいな筋骨隆々な男などそうそういないだろう。
「じゃあサワキフクがあの男と結婚をすれば不幸が修正されるんだな?」
「そううまくいくならばツクナたちがここへ来る必要は無いじゃろ」
「ふむ……」
耳をそばだて、2人の会話が聞く。
しばらく雑談をしていたようだが、やがてサワキフクの表情が真剣となる。
「……あの、先輩っ、私と結婚を前提に付き合っていただけませんかっ?」
どうやら結婚を申し込んでいるようだが、
「ごめん。君とは付き合えないよ」
断られてしまったようだ。
「そ、そんな……どうしてですか?」
「沢木さんのことは好きだよ。けど、僕は結婚に興味が無いんだ。ごめんね」
「う、うう……」
席から立ち上がったサワキフクは、その場に男を残して駆け去ってしまう。
「追うぞ」
「ああ」
俺とツクナも席を立ってサワキフクのあとを追う。
金を払って店の外へ出る。と、
「ん?」
走り去って行くサワキフクをひとりの男が寂しそうな目で見つめている。
知り合いか?
なんとなくそう思った。
……
追って行くと、やがて谷間のような場所にある川へやってくる。
「川か」
「河川敷じゃ」
サワキフクは川へ向かって草原の坂を下り、途中で腰を下ろして足を抱えた。
それを近くの橋から見下ろす。
「なにしてるんだ?」
「失恋して泣いているんじゃろ」
抱えた足に顔を埋めてサワキフクはシクシクと泣いていた。
とりあえずその側まで行き、
「沢木福来」
「えっ?」
ツクナが声をかけると、抱えている足から顔を上げて振り返る。
「だ、誰?」
「名はツクナ。年齢は8歳じゃ。こっちの男はハバン・ニー・ローマンド。年齢は25歳じゃ」
「あ、そう。こんにちは。い、いやそうじゃなくて、どうして私の名前を知ってるの?」
「ツクナは天才科学者だからじゃ」
「あ、そっか。って、いやそんなので納得できるわけないでしょっ!」
「しかし事実じゃしのう」
と、俺を見上げてツクナは言う。
「事実だけど、もっと具体的に説明してやったほうが納得できるんじゃないか?」
「全異世界を調べて、神の意向で不幸な結末を迎える者の情報を集めたから名前を知ってるんじゃ」
「そ、そうだったのか」
それは知らなかった。
「……なにを言ってるのかよくわからないんだけど、なにかのごっこ遊び?」
「ごっこ遊びではない。ツクナはお前の不幸な人生を修正してやるために異世界からやってきたのじゃ」
「あの、私いま遊んであげるような気分じゃないから」
「遊びではない。お前、金持ちの男と結婚をしたいんじゃろ?」
「な、なんでそんなことまで……」
「望みを叶えてやるのじゃ」
「叶えてくれる? あ。もしかして」
サワキフクの視線が、ツクナから俺へ移った。
0
お気に入りに追加
42
あなたにおすすめの小説
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
異世界召喚されたと思ったら何故か神界にいて神になりました
璃音
ファンタジー
主人公の音無 優はごく普通の高校生だった。ある日を境に優の人生が大きく変わることになる。なんと、優たちのクラスが異世界召喚されたのだ。だが、何故か優だけか違う場所にいた。その場所はなんと神界だった。優は神界で少しの間修行をすることに決めその後にクラスのみんなと合流することにした。
果たして優は地球ではない世界でどのように生きていくのか!?
これは、主人公の優が人間を辞め召喚された世界で出会う人達と問題を解決しつつ自由気ままに生活して行くお話。
見捨てられた万能者は、やがてどん底から成り上がる
グリゴリ
ファンタジー
『旧タイトル』万能者、Sランクパーティーを追放されて、職業が進化したので、新たな仲間と共に無双する。
『見捨てられた万能者は、やがてどん底から成り上がる』【書籍化決定!!】書籍版とWEB版では設定が少し異なっていますがどちらも楽しめる作品となっています。どうぞ書籍版とWEB版どちらもよろしくお願いします。
2023年7月18日『見捨てられた万能者は、やがてどん底から成り上がる2』発売しました。
主人公のクロードは、勇者パーティー候補のSランクパーティー『銀狼の牙』を器用貧乏な職業の万能者で弱く役に立たないという理由で、追放されてしまう。しかしその後、クロードの職業である万能者が進化して、強くなった。そして、新たな仲間や従魔と無双の旅を始める。クロードと仲間達は、様々な問題や苦難を乗り越えて、英雄へと成り上がって行く。※2021年12月25日HOTランキング1位、2021年12月26日ハイファンタジーランキング1位頂きました。お読み頂き有難う御座います。
チートスキル【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得&スローライフ!?
桜井正宗
ファンタジー
「アウルム・キルクルスお前は勇者ではない、追放だ!!」
その後、第二勇者・セクンドスが召喚され、彼が魔王を倒した。俺はその日に聖女フルクと出会い、レベル0ながらも【レベル投げ】を習得した。レベル0だから投げても魔力(MP)が減らないし、無限なのだ。
影響するステータスは『運』。
聖女フルクさえいれば運が向上され、俺は幸運に恵まれ、スキルの威力も倍増した。
第二勇者が魔王を倒すとエンディングと共に『EXダンジョン』が出現する。その隙を狙い、フルクと共にダンジョンの所有権をゲット、独占する。ダンジョンのレアアイテムを入手しまくり売却、やがて莫大な富を手に入れ、最強にもなる。
すると、第二勇者がEXダンジョンを返せとやって来る。しかし、先に侵入した者が所有権を持つため譲渡は不可能。第二勇者を拒絶する。
より強くなった俺は元ギルドメンバーや世界の国中から戻ってこいとせがまれるが、もう遅い!!
真の仲間と共にダンジョン攻略スローライフを送る。
【簡単な流れ】
勇者がボコボコにされます→元勇者として活動→聖女と出会います→レベル投げを習得→EXダンジョンゲット→レア装備ゲットしまくり→元パーティざまぁ
【原題】
『お前は勇者ではないとギルドを追放され、第二勇者が魔王を倒しエンディングの最中レベル0の俺は出現したEXダンジョンを独占~【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得~戻って来いと言われても、もう遅いんだが』
俺だけに効くエリクサー。飲んで戦って気が付けば異世界最強に⁉
まるせい
ファンタジー
異世界に召喚された熱海 湊(あたみ みなと)が得たのは(自分だけにしか効果のない)エリクサーを作り出す能力だった。『外れ異世界人』認定された湊は神殿から追放されてしまう。
貰った手切れ金を元手に装備を整え、湊はこの世界で生きることを決意する。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる