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216.2回目の学園祭4

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俺達の演技は、1年のときには出来なかった魔法を取り入れよう、ということになって、俺は魔法陣開発に力を入れていたから、それを披露することにした。チノさんは、土魔法を更に高めて、更に硬い岩石を素早く展開できるようになっていたし、カルネさんは、上位魔法を使用できるようになった。

ククルは魔法を剣に込める技術が高くなった。ウェネルは…俺には教えてくれないけど強くなってる。実技テストのときに見せてくれたんだけど、闇魔法使ってたし。闇魔法は適正によるものだから、使える人も限られてるから、指導できる人もいない。

つまり、独学で学ばなきゃいけないし難しいんだよね。ウェネルは努力家で凄いと思う。俺はずっと教えてくれる人が居る中で頑張ってきただけだから、一人で頑張る大変さはわからないけど、素直に尊敬する。

どんな感じに組み合わせていくかは要相談だけど、なんとかなると思う。

だからそれはいいんだ…けど、学園祭が近づいて俺の周りをかぎ回る人たちが結構な数いるみたいなんだよね。堂々とくる人達もいるけど、そっちはまぁ分かりやすいしククルが追い払ってくれるから大丈夫なことが多い。

けれど、おそらく暗部的な人たち、こちらは厄介だ。かなりの距離を取ってるし、だからといって多分色々情報持ってかれてると思う。読唇術とかできるみたいだからね。

はぁ…俺はそういうのは習ってないし、気配消しながら遠いところから見られてるとか流石に気付けない。ウェネルが頑張ってくれてるけど、どうやら同郷の人みたいで中々大変そうだ。

「はぁ…ごめんね…二人とも迷惑かけて…」

「いや、これはテスラさんとの契約だからな。俺達も恩恵を受けてきた分返さねばな。」

「俺もそう…依頼だから。面倒だけど…仕事はちゃんとする」

「じゃあテスラさんにもお礼言わなきゃね。なんか疲れるなぁ…」

「まぁ、仕方が無いだろうな。卒業後の所属を明らかにしていない以上まだ付け入る隙があると思われているんだろう。学園祭で優秀な生徒をスカウトするのはどの国にとっても大切だからな。」

「そっかぁ…適当にどっかの国に所属表明しちゃおうかな…」

スカウト…激しすぎない?そんなに優秀なところ見せた覚えないんだよね。けれど首席だということは伝わっているからな。そのうえ、卒業後の所属をきっちり示している人の方が多いからな。

強くてフリーな人は貴重って訳だ。俺も所属を発表しさえすれば落ち着くのかなあ。とはいっても…難しいんだよね…色々見てみたいとも思ってるから1か所に決めたくない。

「はははっ!なんならウチの国に来てもいいぞ?ナルアたちなら大歓迎だ。俺達は強い奴が好きだからな。」

「竜人の国かぁ、1回くらい行ってみたい!」

「まぁとりあえず後ろ盾として、そう言って断っておくのも有りだとは思うぞ。ウチの国なら、一度立ち寄るだけでもいい。他国との繋がりも薄いからな。楽だぞ?」

「うわぁ…凄くいい案に聞こえる…プロデュースが上手すぎない?流石に王子様だもんね。交渉事は強いか。」

「まぁ学んではいる。ウェネルもいつでも来い」

「暑苦しそう。」

「ははっ否定は出来ん。」

テスラさんにも確認取ってみたけど、竜人の国に所属する予定だと公表するのはいい手だと言ってくれた。その為、とりあえず直接来る人たちにそう伝えて、広めてもらうことに決めた。

これで落ち着くといいけど…



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