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196.魔術学園2年生10
しおりを挟むリオネルと少しだけお買い物をして、家に帰ると、ティナさんとお狐さんに出迎えられる。ウェンさんもテスラさんもいないらしい。嬉しそうに俺の元に走ってくるお狐さんが可愛過ぎるんだけど…?
「ただいまー!」「お邪魔します」
「おかえりナルアくん、リオネルくん」
「きゅー!!」
「お狐さん!可愛いねぇ!ただいま」
「きゅ!」
「ふふっナルアは相変わらず人たらしなんだね。」
「ん?そんなことないよ?リオネルも撫でる?もふもふしてて気持ちいいよ?」
「じゃあ少しだけ」
リオネルが優しい手付きでそっと撫でてあげている。嫌がるかと思ったけど、お狐さんはそのまま受け入れている。やっぱり撫でるの上手いからかな?
「ティナさん、テスラさんは?」
「竜人族の訓練に行っているよ。もうすぐ帰ってくると思うけど」
「そっか、ありがと」
お狐さんと触れ合っていると、ロウくんは部屋で荷物整理をしているとティナさんが教えてくれた。久しぶりの再会だし楽しみだ。
「ねぇ、リオネル」
「ん?なに?ナルア」
「あのさ、その…ロウくんとは上手く行ってるんだよね?」
「うん、関係は良好だよ」
「そっか。良かった!それじゃあ後でちょっと聞きたいことあるから、時間ちょーだい」
「ん、わかった。」
「ありがと」
ロウくんとの関係が良好だと聞けて一安心だ。ロウくんはいい子だし、リオネルもロウくんのこと大好きだったもん。二人には幸せでいて欲しいからね。ロウくんのいる部屋に向かうと、丁度ロウくんが出てきた。
「ロウくん!久しぶり!」
「ナルアくん!久しぶりだね、リオネルおかえり」
「ただいま」
「んふふ!」
久しぶりのロウくんは髪が伸びていて、大人びていた。リオネルよりも少しだけ背が低くて、細マッチョって感じの可愛らしいイケメンだ。お互いを見る目が優しいし本当に愛し合ってるんだなぁと思えた。
「どうしたのナルア?」
「ん?リオネルとロウくんが相変わらず仲良しで嬉しいなぁと思って」
「昔よりずっと仲良しだよ。揃いのネックレスもあつらえたんだ。」
そう言って見せてくれたネックレスは互いの色を混ぜ混んだ石が嵌め込まれたシンプルながらも美しいものだった。
「へぇ!いいね!俺もテスラさんと番になったよ。」
「おめでとうナルアくん!」「おめでとう」
「ふふっありがと。あ、そうだ!ネックレスに何か付与しようか?」
「いいの?じゃあお願いする。ロウに何かあったら嫌だから何か対策したかったんだ。」
「僕もリオネルのこと心配だったから、お願い!やっぱり魔物を相手にするし危険だから…」
「まかせて!休みの日に預けてくれたらテスラさんとやっておくからね!」
「うん、ありがとう」「ありがと」
俺のことを助けてくれる二人にはお返ししたいと思ってたから丁度良かったな。どんな付与を施すのかはテスラさんも交えて4人で話すとしよう。暫く…というかダンジョン探索が終わるまでは居てくれるらしいので、2年くらいは一緒に暮らせるみたいだ。とても嬉しい。
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