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139.小学校最高学年後編14
しおりを挟む学校でみんなが揃っている昼食時に思い出作りについて話題に上げた。するとみんなも賛同してくれて、あれをしたい、これをしたいと話が盛り上がった。結局、リリスが出してくれた案で行くことになった。
リリスの案は、卒業旅行として皆で温泉地に泊りがけで出掛けようというものだった。元日本人の俺はもちろん温泉が大好きだし、俺の影響で幼い頃からお風呂に入っていたリオネルもお風呂は好きなようだ。というわけで俺達がゴリ押したのもあり、温泉になった。
ただし…テスラさんに許可もらえるかなー…って感じだね。他の男達と泊まりなんて許されない気がする。いっそのこと付いてきてもらうか…?んー…それだとみんなが気を使っちゃいそうだし…
「リオネル、コイルさんに許可もらえるかな…?」
「……無理じゃない?」
「だよねー…」
「コイルさんも呼べば?」
「それも考えたけど…それだとみんなが気を使っちゃいそうじゃない?」
「別にそれはいいでしょ。それに居てくれたらナルアは安心出来るでしょ?」
「うん、まぁ、それはそうだね」
「とりあえず話してみなよ。あの人がナルアにとって悪いことするとは思えないし。なんとかしてくれるよ。」
「それもそっか。」
なんだか大丈夫な気がしてきた。テスラさんは俺が嫌がることしたりしないもんね。ヨルクも来るっていうのは嫌がりそうだけど。あのあと話を詰めて、ヨルクとエルが宿の手配をしてくれることになった。そして、俺とリオネルとロウ君で宿の場所までの移動手段を確保する。リリスとウルとメルが、宿周辺のリサーチをして、ご飯や観光なんかで行く場所を調べる。
リオネルと家に帰ると、テスラさんに出迎えられた。
「ただいまー!」
「おかえりナルア、リオネル」
「ただいま」
「ナルアも元気になったようで良かったな。」
「えへへテスラさんのおかげ!皆と卒業旅行行くことになった!」
「そうか、どこへ行くんだ?」
「温泉地だよ。」
「温泉か。楽しんでおいで」
「うん」
「リオネル、あとで話せるか?」
「はい大丈夫です」
あっさりと受け入れてくれたな。特に嫌そうでもなかったし。テスラさんはリオネルと話すようなので、俺はウェンさんと訓練するかな。
「ウェンさーん!」
「うわっ!…ナルアくん、い、いらっしゃい。」
「ティナさん!今日もかわいいね!今ウェンさん居ない?」
「う、うん、出かけてるよ。すぐ戻ると思うから、お茶入れるからあがって」
「うん、ありがと」
ティナさんと一緒にゆったりとお茶を楽しんで、ウェンさんが帰るのを待った。ウェンさんは、30分もしないうちに帰ってきて、訓練に付き合ってくれた。久しぶりに手合わせしたりしたけどやっぱりとても強くて、俺もまだまだだなぁと思う。
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