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77.小学校編40

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泣いていたのをリオネルになだめてもらっていた…そしてそのまま寝てしまったところまでは覚えている。目が覚めるとどうやらベッドの上にいるらしい。テスラさん、ウェンさん、リオネルの声が聞こえて、取り敢えず寝たフリをする。

二人が出ていったところで少し気が抜ける…というかみんなに泣いてたのバレてるんだが…?恥ずかし過ぎるー!!もう!

「ナルア、起きているんだろう?」

「…うん」

テスラさんに声をかけられたんだけど…恥ずかしいなって思っちゃってテスラさんに背を向けたままでいた。

「…先ほど目元は治したが、体調は問題ないか?」

「うん…ありがとうテスラさん」

「ああ…ナルア抱き締めても?」

「うん」

普段の可愛がる感じとはちがって、真剣な面持ちで抱きしめられる。テスラさんの香りがする。…なんだかとても安らいだ気持ちになる。

「もうすぐ行っちゃうんですね…」

「ああ…出発は明後日だ。…だから…明日は二人で出かけないか?」

「うん」

「ありがとう。楽しみにしていてくれ。私のとっておきの場所に連れて行くからな。」

「うん…出発までずっと一緒にいたい…」

「ああ、もちろんだ。私もナルアといられたら嬉しい。」

テスラさんも一緒にいたいって思ってくれてるんだ。とても嬉しい。寂しいけど…受け入れる。もう暗い顔は見せない。にっこりと笑ってみせる!限られた時間を出来るだけ楽しい時間にしよう。

「…えへへ!テスラさん、お腹空きませんか?」

「そうだな、確かにもうご飯の時間だな」

「じゃあ一緒にご飯作って食べましょ!」

「ああ、行こうか」

俺達がともにキッチンに向かえば、他のみんなが集まっていて…何故かとても暗い雰囲気を漂わせていた…。なにごと!?

「…みんな、なにかあったの?」

「ナルア!な、何でもないぜ!なぁ、トワ」

「う、うん!そうだね!テーネ」

「…ホントに?なんか暗い雰囲気だったけど…」

「いやぁ、じつはテーネ兄さんが料理に失敗したんだよ!ねぇ、トータくん」

「お、おう!そうなんだよ…あれは…思い出したくないな…」

「ナルアみたいに美味く作るには練習がいるんだね。母がんばって」

「お、おう。がんばるぜ…」

ナルアくんが急に来て、暗い理由を聞かれたが、まさか正直にナルアくんが泣いていたからだ、なんて言えなくて、咄嗟に誤魔化しとして目の前にあったテーネ兄さんが作ったご飯を使ったけど…ちょっと申し訳なかった…ちらりと視線でごめんって言っておく。

ちょっと睨まれたけど、すぐに視線は外れたので許されたらしい。内心安堵のため息をつく。危なかった…。兄さんが怒ると怖いんだよね。



母さんはこの間、レシピを見せたらちゃんと作れてたけどなぁ…ちょっとおかしいなぁと思ったけど、まぁいっか。深刻な話でもないようだから、放っておこう。

「ならいいけど…俺テスラさんと明日出かけてくるから。」

「おう、行ってこい」「うん、いいよ」

「いいな!お出かけ」

「楽しんで来いよ」

ご飯も一緒に作ったし、お風呂も一緒に入ったし、そのまま一緒に眠りについた。流石に裸を見るのは…すっごくドキドキしたけど…子供の身体なのが功を奏したのか、性的な反応はしないで済んだので良かったけれど…。




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