転生したら猫獣人になってました

おーか

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14.幼児期11

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あのあと、一時間ほど遅れることにはなったけど、初授業が始まった。一応机の前に形だけ座る。テスラさんの膝の上に俺が乗って、隣にはリオネルが座っている。リオネルは少し不満げだったものの、俺が尻尾を絡ませたことで落ち着いてくれたらしい。可愛いやつだなリオネル!

「じゃあ今日の授業を始めようか!ええっと今日は、初めてだし軽い内容にしようと思ってるんだ!それで…何をやるかって言うと、バース性についてだよ。まだ分からなくてもいいけど、大事なことだから。早めに教えておくからね。」

「みー!」「がう」

「よし、いい返事だね!じゃあ始めるね。」

その後の話は俺達にわかりやすいように話してくれたようだが、要約させてもらう。バース性というのは、α、β、Ωに別れている。そして、種族によってわかることもあるようだ。大型の肉食獣であれば、α。小型の草食種であればΩ。それ以外だと、α、β、Ω、全ての可能性がある。

つまり、白虎であるリオネルは確実にαなのである。俺はその他に入るので、どの性になるのかはまだ分からない。イメージ的にはαのほうが良さそうだよな…。どうなるのかは、まだわからないのなら、αであることを期待しようかな。

「それで…ここからが大事だから、ちゃんと聴いてね?

もうすぐ君たちは人化出来るようになる訳だけだけど、そうしたら無闇に人の項に噛み付いては駄目だ!もし相手がΩなら拒否反応を起こすこともあるからね。噛み付かなくとも、後ろから顔を近づけるだけでもあまりよくないんだ。

拒否反応は、意識を失ったり、激しく抵抗したり、人によって様々だけど、心に傷を残すことになる。だから気をつけるように!」

Ωなら色々大変なんだな…。後ろから顔を近づけたら駄目!!後ろから顔を近づけたら駄目!!しっかり覚えておこう!それから、α、β、Ωの特性について話してくれた。

αは、肉食獣に多いように、身体能力に長けており、頭脳も明晰な場合が多い。そして、発情期に項を噛むとΩを番にすることができる。男女ともに孕ませることが可能である。
βは、一般的な人で、発情期などもない。能力値的にも平均的な値だ。Ωを番にすることは出来ない。男性と女性の間に子が出来る。
Ωは、平均3ヶ月に一度…もとになっている動物の発情期の周期によって発情期がやってくる。そしてその発情期の間なら、ほぼ確実に妊娠する。αの番を得る事が出来る。男女ともに妊娠する。

まぁだいたいこんな感じだった。やっぱり俺はβがいいな…。Ωもαも大変そうだし。それよりも!!俺達もうすぐ人化出来るようになんのか!!何して遊ぼう?楽しみだなー!!

そんな呑気な事を考えている息子をよそに、母はほぼ確信していた。ナルアはオメガだろうなぁ、と。何故なら複数のαをたらし込んでいるのだ。これでΩでなければ、なんだというのだ。ともかく息子のための項を保護するカラーも用意しなくては。

そう思っていた矢先、兄貴から手土産だとカラーを渡された…。なんだ?独占欲か?まぁ兄貴の魔法が付けてあるんだろうから、安全面ではピカイチだけどな…。これナルアにつけさせていいものかな…?

はぁ…トワと相談しよう…。でもなぁトワもナルアを溺愛しているから冷静な判断は望めないかも。うん、トールとトータに決めてもらおう!もう俺は知らない!








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