10 / 239
9.幼児期6
しおりを挟むみんなも起き出してきた頃、俺は食べ終わってたけど、テスラさんは食べ始めた頃だった。準順に来たけど、最初は父と母がやってきた。
「おはようナルア、テスラさん」
「おはよ兄貴、ナルア」
「み!」「ああ、おはよう。キッチンに朝ごはんがあるから」
「ありがと兄貴」「ありがとうございます」
次にリオネルを抱えたトータさんとトールさんが来た。リオネル重くないのか?まぁあんだけの筋肉があれば、大丈夫か。
「みー(おはよリオネル)」
「み!」
「おはようテスラ兄さん、テーネ兄さん、トワ義兄さん、ナルアくん」「おはよー!みんな!」
「「「おはよう」」」「み!」
母があとからやって来たみんなの分の朝食も食卓に運んで、みんなで食べ始めた。そして食べ終わると、父がワクワクしたように切り出した。
「それじゃあ、リオネルとナルアへのプレゼントを渡すよ!!」
「みー!」「み!」
「じゃあまずママとパパからは、これだよ!」
そう言って差し出されたのは、ネックレスのようだった。トップには、美しい装飾の施された、薄水色の石が取り付けられている。リオネルとおそろいだ。綺麗だし嬉しいけど何に使うんだ?
「まぁ、今は使わないけど大事にしてくれ!」
「みー!」「み!」
俺は母の方に寄っていってつけてもらった。近くで見ても綺麗だな。どうやら紐は自在に長さが変化するらしい。俺のサイズにあったものになっている。それにしても今は使わないけどって…なんなんだろう?
まぁ、そのうち分かるか。
「よし!じゃあ次は俺だな。俺からはコレだ!まぁ俺でも兄貴でも、テーネさんでも教えてやれるからな!」
「みー!」「み! 」
トータさんがくれたのは子供用の短剣だった。装飾よりも実用性に特化しているようで、切れ味は抜群だろう。物はリオネルと同じだが、間違えないように、飾り紐の色を変えてくれたようだ。俺のは黒で、リオネルのは白だ。
剣ってカッコイイよな!!
「私だって教えてやれる…」
テスラさんが拗ねたように言うので足元にスリスリしておいた。多分俺達が喜んでいたから、寂しかったんだろう。テスラさんってそういうとこ可愛いよな。
「みー!!」
「ふふっナルア、かわいいな」
「兄貴はナルアに骨抜きだな」
「…そうだな」
「じゃあ次は僕が!僕のプレゼントは、杖にしました!!」
杖と言っていたけど差し出されたのは、腕輪のようなリング上のものだった。なんかイメージしたのと違うけど。と言うか、杖ってもしかして魔法とかあるのか?この世界!もしそうなら楽しみすぎる!
手を差し出すと、そこにリングを通された。そして腕に合わせてピッタリとはまった。すげぇ!そのついでに、なでなでされた。
「では、最後に私だな。私からはこれを。ナルアおいで、つけてあげよう。」
「み!」
テスラさんに寄っていくと抱っこされて、耳に何やらつけられた。リオネルも父につけてもらっている。よくわからないけど耳につける装飾品だったようだ。
「兄貴…これって…」
「ああ、これは私が魔法を込めたイヤーカフだ。守ることに重点をおいている。」
「まじか…兄貴が魔法込めたって…ガチで守る気じゃん」
「私は冗談なんて言わないが?」
「だよな…」
「やりすぎだろ…」
「死人は出ないように調整してある。おそらく大丈夫だろう。まぁ、それ相応の苦しみを受けるようにはしているがな。」
「…ひぃ…怖すぎる…」
ふむ、どうやらとても豪華なイヤーカフのようだな…。危険な目には合わなくて済むということなんだろう。ありがとう!テスラさん!
79
お気に入りに追加
3,273
あなたにおすすめの小説
総受けルート確定のBLゲーの主人公に転生してしまったんだけど、ここからソロエンドを迎えるにはどうすればいい?
寺一(テライチ)
BL
──妹よ。にいちゃんは、これから五人の男に抱かれるかもしれません。
ユズイはシスコン気味なことを除けばごくふつうの男子高校生。
ある日、熱をだした妹にかわって彼女が予約したゲームを店まで取りにいくことに。
その帰り道、ユズイは階段から足を踏みはずして命を落としてしまう。
そこに現れた女神さまは「あなたはこんなにはやく死ぬはずではなかった、お詫びに好きな条件で転生させてあげます」と言う。
それに「チート転生がしてみたい」と答えるユズイ。
女神さまは喜んで願いを叶えてくれた……ただしBLゲーの世界で。
BLゲーでのチート。それはとにかく攻略対象の好感度がバグレベルで上がっていくということ。
このままではなにもしなくても総受けルートが確定してしまう!
男にモテても仕方ないとユズイはソロエンドを目指すが、チートを望んだ代償は大きくて……!?
溺愛&執着されまくりの学園ラブコメです。
願いの守護獣 チートなもふもふに転生したからには全力でペットになりたい
戌葉
ファンタジー
気付くと、もふもふに生まれ変わって、誰もいない森の雪の上に寝ていた。
人恋しさに森を出て、途中で魔物に間違われたりもしたけど、馬に助けられ騎士に保護してもらえた。正体はオレ自身でも分からないし、チートな魔法もまだ上手く使いこなせないけど、全力で可愛く頑張るのでペットとして飼ってください!
チートな魔法のせいで狙われたり、自分でも分かっていなかった正体のおかげでとんでもないことに巻き込まれちゃったりするけど、オレが目指すのはぐーたらペット生活だ!!
※「1-7」で正体が判明します。「精霊の愛し子編」や番外編、「美食の守護獣」ではすでに正体が分かっていますので、お気を付けください。
番外編「美食の守護獣 ~チートなもふもふに転生したからには全力で食い倒れたい」
「冒険者編」と「精霊の愛し子編」の間の食い倒れツアーのお話です。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/2227451/394680824
転生したけど赤ちゃんの頃から運命に囲われてて鬱陶しい
翡翠飾
BL
普通に高校生として学校に通っていたはずだが、気が付いたら雨の中道端で動けなくなっていた。寒くて死にかけていたら、通りかかった馬車から降りてきた12歳くらいの美少年に拾われ、何やら大きい屋敷に連れていかれる。
それから温かいご飯食べさせてもらったり、お風呂に入れてもらったり、柔らかいベッドで寝かせてもらったり、撫でてもらったり、ボールとかもらったり、それを投げてもらったり───ん?
「え、俺何か、犬になってない?」
豹獣人の番大好き大公子(12)×ポメラニアン獣人転生者(1)の話。
※どんどん年齢は上がっていきます。
※設定が多く感じたのでオメガバースを無くしました。
【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします
*
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!?
しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが吃驚して憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です!
めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので!
本編完結しました!
時々おまけを更新しています。
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!
【完結】第三王子は、自由に踊りたい。〜豹の獣人と、第一王子に言い寄られてますが、僕は一体どうすればいいでしょうか?〜
N2O
BL
気弱で不憫属性の第三王子が、二人の男から寵愛を受けるはなし。
表紙絵
⇨元素 様 X(@10loveeeyy)
※独自設定、ご都合主義です。
※ハーレム要素を予定しています。
【完結】もふもふ獣人転生
*
BL
白い耳としっぽのもふもふ獣人に生まれ、強制労働で死にそうなところを助けてくれたのは、最愛の推しでした。
ちっちゃなもふもふ獣人と、攻略対象の凛々しい少年の、両片思い? な、いちゃらぶもふもふなお話です。
本編完結しました!
おまけをちょこちょこ更新しています。
第12回BL大賞、奨励賞をいただきました、読んでくださった方、応援してくださった方、投票してくださった方のおかげです、ほんとうにありがとうございました!
竜王陛下、番う相手、間違えてますよ
てんつぶ
BL
大陸の支配者は竜人であるこの世界。
『我が国に暮らすサネリという夫婦から生まれしその長子は、竜王陛下の番いである』―――これが俺たちサネリ
姉弟が生まれたる数日前に、竜王を神と抱く神殿から発表されたお触れだ。
俺の双子の姉、ナージュは生まれる瞬間から竜王妃決定。すなわち勝ち組人生決定。 弟の俺はいつかかわいい奥さんをもらう日を夢みて、平凡な毎日を過ごしていた。 姉の嫁入りである18歳の誕生日、何故か俺のもとに竜王陛下がやってきた!? 王道ストーリー。竜王×凡人。
20230805 完結しましたので全て公開していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる