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しおりを挟む僕は朝日が登る頃に目を覚ました。まだレオおじさん達も来ていないし、スー兄達は朝ご飯の準備中だった。じぃちゃんたちを起こしてくるようにお願いされたので、クーと一緒に客室へ向かう。
コンコンコン
「ヘンリーおじちゃん、ネルじぃちゃん!朝だよー!」
部屋の外から声をかけると、しばしの間をおいてネルじぃちゃんがドアから顔を出す。少し眠そうな様子で、気だるげな感じが色っぽい…。これが大人の色気!
「…ククリか。おはよう。」
「おはよう!ネルじぃちゃん」
「ふふっ朝から元気だね。」
「うん、ヘンリーおじちゃんは?」
「んー、もうすぐ起きると思うから大丈夫。」
「分かった。じゃあ先に行ってるね。」
「ああ、起こしに来てくれてありがとう。」
「うん!」
僕が戻ると既に準備は済んでいて、あとはじぃちゃん達が揃えば食べはじめられる感じだった。
「ククリ、やっぱり一緒に行く?」
「ううん、僕ちゃんとお留守番出来るよ。」
「…寂しくない?」
「んー、寂しいけど、じぃちゃん達がいるし、クーもいるから大丈夫!」
「じゃあ俺が寂しいから一緒に来て?」
「だめー。スー兄にはパパとママがついてるでしょー。」
「いや、ククリがいないと辛くて死にそうだよ。」
「ふふっスー兄ったら大袈裟だね。」
「大袈裟なんかじゃない!ククリー…一緒に連れていきたい…。」
スー兄は僕から離れるのが嫌みたいだけど、今回ばかりはなんとしてでもパーティーに連れて行かれるだろうな。そんな話をしている内に、じぃちゃん達が起きてきた。僕達が話しているのも聞こえていたらしい。
「ははは!スイはククリが好きだなぁ!」
「あ、おはようヘンリーおじちゃん!」
「おう、はよう!ククリ、スイ」
「おはよう、スイ」
「おはよう…ククリの事よろしくね。ヘンリーおじさん、ネルじぃちゃん」
「おう、任せとけ。」「うん、任された。」
「はぁ…やっぱり俺が…」
「グダグダ言わないの。取り敢えず、ご飯にしよう。」
「おう、冷める前に食おう。それじゃ…」
「「「「「いただきます」」」」」
あっという間に食べ終えて、僕を後ろから抱き締めているスー兄をスルーして、僕は僕のペースでゆっくりと食べ進める。うん、美味しい。ママのご飯が食べれないのはちょっとつらい。
食べ終えて、食休みをしていると、レオおじさんやロコさんといった面々が到着し、スー兄達は慌ただしく旅立って行った。
「皆、行ってらっしゃい!」
「おう、行ってくる、ククリお土産楽しみにしてろよ。」
「うん、美味しいものがいいな。」
「おう、分かった。」
「出来るだけ早めに帰ってくるからね。」
「パーティーが終わったら即座に帰る。」
「ふふっスー兄、ちゃんと格好いいお兄ちゃんでいてね?」
「うん」
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