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80.お互い忙しいです。

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俺はそれからツアーのための打ち合わせや、撮影、録音等々でばたばたと忙しくしていた。その上リンさんの方もバイトやら勉強やらで忙しそう…。

疲れているように見えるし、休ませてあげたい。

そう思えば思うほどリンさんに触れられなくなった。はぁ…リンさんが足りない。癒やされたい。ああぁ!!今日も帰り遅くなるしなぁ…。

「藍ちゃんどしたの?」

「アレだろ、どうせリンさんだろ」

「あー、ん?でも一緒に住んでるよね?」

「最近一緒に入れる時間全然ないもん…つらい…」

「まぁツアー練習あるからねー」

「撮影も多いしな。」

「そう!それにリンさんもリンさんで忙しそうで!!頑張ってるの邪魔したくないし、疲れているように見えるし…休ませてあげたくて…」

「ふーん…藍ちゃんも大変だねぇ」

「だな、頑張れよ藍月」

「うん…はぁ…」

溜息が漏れるけど…しばらくはどうにもならないよね。キッツいけど頑張ろ…。リンさん喜ばせたいし!まだ全く取り組めていない楽曲もあるから頑張らなきゃ。あれもこれも…やること多いけど、楽しいんだよね。

「最近投稿してねぇし、写真撮らせろ」

「オッケー、理人写真撮ってもいいよ。」

「そんなぐでんぐでんな所写せるわけねぇだろ。起きろ!」

「んー…」

「僕も撮る!藍ちゃん起きて!」

そういったもえぎに服を引っ張られる。服伸びるし力強いよ…もえぎ。壁に預けていた体を仕方なく起こす。

「わかった…わかったからそんなに引っ張らないで!」

「そうだぞ、もえぎ、そんなにくっつくな。」

「えへへ、りっちゃん嫉妬?」

「うるせぇ」

「もーかわいいなぁりっちゃん!好きだよ!」

「そこ!イチャつくなー!!俺は全然足りないのに!!見せつけないで!!」

「ふっ…悪かったな」

馬鹿にしたように鼻で笑ったあと、テキトーに謝る理人。絶対馬鹿にしてる…。クッソムカつく!!!

「ごめんね、藍ちゃん」

「藍月起きたし、写真撮るぞ」

「どーぞ」

はじめは理人が三人とも写るようにスマホを構える。何枚かパシャパシャと写真を撮るともういいらしく、スマホをおいた。そうするともえぎがスマホを取り出す。もえぎはもえぎでポーズなどを取らせることが多い。今回もそうだったようで、三人でハートを作る。キレイに撮れてたみたいで、すぐに終わった。

俺も撮ろうかな…?いや動画にしよっと!

「理人ーファンサちょーだい?」

そういえばカメラに近づいてきて、画面いっぱいに理人が写る。壁ドンのように見えるようにしてる。いいね!

「ん、お前らこういうのがいいんだろ?」

「うんうん!イケメンだね!」

「もえぎーファンサちょーだい?」

もえぎにカメラを向ければ、投げキッスしたあとにっこり笑って応援を求めた。もえぎはこういうの得意だよね!

「ちゅっ!僕達も頑張ってるから応援してね!」

「最後に俺も!…みんな大好き!!応援いつもありがと!」

自撮りしながらウインクして、動画を止める。

「二人ともありがと!投稿して大丈夫?」

「おう」

「いいよー!」





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