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24 閑話デート1

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バルトさんに訓練してもらってから、私はせっせと柔軟をするようになった。

前は、島の人たちのお手伝いをしたり、本を借りて読んだり。ノートに思い出した前世の記憶を書き留めたりしていたんだけど。その時間を少し短くして、沢山柔軟をするようにしているのだ。

もともと体が柔らかいみたいで、すぐに開脚で180度開くようになって、今では185度位まで開く。

ちなみに、柔軟を手伝ってくれていたキアナが私の開脚を見て、小声で
「きもちわるっ」
と言ったのを私はちゃんと聞いて、根に持っている。

そんなわけで今日も私は自室でせっせと柔軟をしている。ブリッジして歩き回っていたら、

トントン、とノックの音がした。

「どうぞー、あいてるよー」

ドアの方に向かって言うと、ドアが開いてサクが入ってきた。

「わぁ、すごいね。歩けるんだ」

ブリッジのまま歩き回ってる私をみて、クスクスと笑う。

「えへへ、すごいでしょ」

ブリッジをやめて立ち上がる。
サクの前に立つとサクが頭を撫でてくれた。

「ねえ、レイ。今日は何か用事ある?」

サクが私の頭をなでなでしながら聞いてくる。

「ん?今日は、訓練お休みだし。特に用事はないよ?どうして?」

私の返事にサクは満面の笑みになった。

「じゃあ、僕と一緒に街に行かない?ギリーが連れてってくれるんだ」


「街…って…え?この島から出れるの?」


「うん。魔法でね、瞬間移動して出るんだよ。ギリーが薬を買いに行くらしくて僕らもついてきていいよって」


「楽しそう!行く!!!」


そう答えるとサクはさらにニコニコした。

「うん。じゃあ、変装しなきゃだね」

「変装?」

「うん、これに着替えて。これつけて?外で待ってるから」

サクが私に袋を渡して、ニコニコしながら部屋を出ていく。

渡された袋を開くと、白のワンピースと、フードのついたマント。白い眼帯に茶色のウィッグが入っていた。



着替えてから、ウィッグをつける。
鏡を見て確認すると、どこにでもいそうな長い髪の女の子がいた。

「おぉ…全然違う人みたいだ…」 

サクに謝るため髪を短く切ってから、しばらく経つけど。再び髪を伸ばすつもりはないので、定期的に切ってもらっている。
なので、久しぶりに髪の長い自分を見た。

「あー…こんな感じだったかぁ…」

貴族だったころを思い出しながらちょっと苦笑してしまった。

仕上げに眼帯をつける。
顔の傷はフードを被って誤魔化そう。
準備ができた私は外で待っているサクの所へと向かった。













もう1話あげるかもしれない。
2020年もどうぞよろしくお願いします
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