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愛してる
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『愛している!!』
私がそう叫んだ時、その言葉に維澄さんは大きく反応した。
しかし、想像もしていなかったが『愛している!!』と私が発した言葉に、一番反応したのは維澄さんではなく〝私″であった。
私は今までに何度もハッキリと維澄さんに自分の想いを口にしていたように記憶している。
そんな言葉の中に「愛している」という言葉も交じっていたようにも思う。
でも、ここまでに自分の”心”と”言葉”が重なって「愛している」と口にすることはなかった。
だから……
「愛している」という言葉が私の心に刺さった。
私は『維澄さんを愛している』と言葉を発した瞬間、全身に衝撃が走った。
何の衝撃だったのだろう?まるで心臓の拍出がいつもの10倍になったかと思うほどの脈動を感じた。
身体が燃えるように熱くなり、ついには視界が歪み……
気がつくと私は倒れこんで目の前にはスウィートルームのふかふかの絨毯があることが辛うじて認識できていた。
私の身体が医学的にどんな反応をしてしまったのかは分らない。
ただ私は自分の言葉による”ショック”で卒倒してしまった。それ程までに私の心と身体にインパクトを与えてしまった。
私が何年もの間憧れ続けていたIZUMIというモデル。
その人は”私と同性”で実は”碧原維澄”という少女のような可憐な人だった。
そして私が護ってあげなければならないと心に誓った人になった。
……そんな人をついに”愛している”という言葉で”自分の心の底”が認めた瞬間。
私の心はそのことでとてつもない衝撃を受けてしまったのだ。
いままで私が思っていた気持は、まだまだ本気ではなかったのか?
そんなことは決してない!
本気だった。絶対に。
でもきっと心の底に落ちるまでの”期間”が足りなかった。
そう思った。
どんなに強い想いでも……維澄さんに出会って”憧れ”ではなく”リアルに愛せる存在”になって、まだまだ数カ月の期間でしかなかった。
雲の人であったはずの人がいつのまにか現実に自分が愛せる存在になったことのギャップは大きすぎたのだ。
私はそのことに気付いていなかった。
そのギャップが埋まるまでに多くの時間が必要だった。
私の想いが成熟するにはどうしても時間が必要だった。
私が今のタイミングで”愛している”という言葉を使ったのは偶然ではなかったのかもしれない。
数ヶ月間、少しづつ成熟させていた”想い”がついに言葉を変えた。
”好き”はななくて”愛している”という言葉に。
なんで今までのように”好きだ”と言わずに”愛している”と言ってしまったのか?それは私が自分でもそう思う覚悟が出来るほどに今この瞬間に想いが成熟したのだ。
そうか……
だから維澄さんは今まで最後の最後で、私の言葉を信用できなかった。
維澄さんは無意識に私の気持ちが固まりきっていないといことを感じていたんだ。
だからこそ私に決して自分の気持ち……つまり私を好きだとは決して言わなかった。
好きにきまっているのに……
それならば……
きっと今の私の言葉が維澄さんに届いたに違いない。
だから混乱していた維澄さんは私の言葉で初めて……激しく反応したんだ。
そう、私は薄れゆく意識の中で維澄さんが”絶叫する”声を聞いた。
私は維澄さんの絶叫の意味に気付けず、ただただ”私がなんとかしなければ……”と思いつつも私はその思いを行動に移すことがついにできなかった。
私の視界から全ての景色と意識が途絶えてしまった。
私がそう叫んだ時、その言葉に維澄さんは大きく反応した。
しかし、想像もしていなかったが『愛している!!』と私が発した言葉に、一番反応したのは維澄さんではなく〝私″であった。
私は今までに何度もハッキリと維澄さんに自分の想いを口にしていたように記憶している。
そんな言葉の中に「愛している」という言葉も交じっていたようにも思う。
でも、ここまでに自分の”心”と”言葉”が重なって「愛している」と口にすることはなかった。
だから……
「愛している」という言葉が私の心に刺さった。
私は『維澄さんを愛している』と言葉を発した瞬間、全身に衝撃が走った。
何の衝撃だったのだろう?まるで心臓の拍出がいつもの10倍になったかと思うほどの脈動を感じた。
身体が燃えるように熱くなり、ついには視界が歪み……
気がつくと私は倒れこんで目の前にはスウィートルームのふかふかの絨毯があることが辛うじて認識できていた。
私の身体が医学的にどんな反応をしてしまったのかは分らない。
ただ私は自分の言葉による”ショック”で卒倒してしまった。それ程までに私の心と身体にインパクトを与えてしまった。
私が何年もの間憧れ続けていたIZUMIというモデル。
その人は”私と同性”で実は”碧原維澄”という少女のような可憐な人だった。
そして私が護ってあげなければならないと心に誓った人になった。
……そんな人をついに”愛している”という言葉で”自分の心の底”が認めた瞬間。
私の心はそのことでとてつもない衝撃を受けてしまったのだ。
いままで私が思っていた気持は、まだまだ本気ではなかったのか?
そんなことは決してない!
本気だった。絶対に。
でもきっと心の底に落ちるまでの”期間”が足りなかった。
そう思った。
どんなに強い想いでも……維澄さんに出会って”憧れ”ではなく”リアルに愛せる存在”になって、まだまだ数カ月の期間でしかなかった。
雲の人であったはずの人がいつのまにか現実に自分が愛せる存在になったことのギャップは大きすぎたのだ。
私はそのことに気付いていなかった。
そのギャップが埋まるまでに多くの時間が必要だった。
私の想いが成熟するにはどうしても時間が必要だった。
私が今のタイミングで”愛している”という言葉を使ったのは偶然ではなかったのかもしれない。
数ヶ月間、少しづつ成熟させていた”想い”がついに言葉を変えた。
”好き”はななくて”愛している”という言葉に。
なんで今までのように”好きだ”と言わずに”愛している”と言ってしまったのか?それは私が自分でもそう思う覚悟が出来るほどに今この瞬間に想いが成熟したのだ。
そうか……
だから維澄さんは今まで最後の最後で、私の言葉を信用できなかった。
維澄さんは無意識に私の気持ちが固まりきっていないといことを感じていたんだ。
だからこそ私に決して自分の気持ち……つまり私を好きだとは決して言わなかった。
好きにきまっているのに……
それならば……
きっと今の私の言葉が維澄さんに届いたに違いない。
だから混乱していた維澄さんは私の言葉で初めて……激しく反応したんだ。
そう、私は薄れゆく意識の中で維澄さんが”絶叫する”声を聞いた。
私は維澄さんの絶叫の意味に気付けず、ただただ”私がなんとかしなければ……”と思いつつも私はその思いを行動に移すことがついにできなかった。
私の視界から全ての景色と意識が途絶えてしまった。
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