詩集「支離滅裂」

相良武有

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第一章 二十歳の詩集

⑭誕生日~ある少女に~

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 誕生日には僕なら

 横たわりたい、と思う

 一つ大人になることだから

 でも、君は未だ疲れてはいない

 期待と可能性に膨らんでいる

 だから・・・!

 白い壁の明るい部屋

 大きなケースに可愛い人形

 ミシン、卓袱台・・・

 けれど、君の部屋着が少し色褪せたね

 一つ大人になったんだね


 寝そべって居たって

 嵐が君を揺り起こすのだから

 魂を吹き抜けて古いものを殆ど浚って行くのだから

 だから・・・!

 君は未だ疲れてはいない

 一つ大人になったんだね


 何かの魂に触れた時

 そう~磨かれた真実に

 君の瞳は輝く

 君は美しくなる

 一つ大人になったんだね

 それが厳しい美しさなんだ



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