73 / 81
第四章 洛陽編
宜陽にて
しおりを挟む
鄧禹と馮異を破った赤眉本隊は関を抜け、そのまま南下に入った。
いずれ東へ転進するつもりだったのか、あるいはそのまま南下を続けて略奪を続行するつもりだったのか。
だがどちらにしろ彼らの思惑はすべて粉砕された。
鄧禹と共に逃げ散ったように見せかけた馮異は、その後、各地へ散った兵たちを再度集め、正面決戦+奇策を用いて赤眉を完全に撃破。男女八万人を降す大戦果を挙げた。
それでもなお赤眉には十余万の人間がいたが、東方へ向かう途中、宜陽に布陣する劉秀の軍隊の前に、ついに降伏する。劉盆子をはじめ赤眉の主立った重臣たちも生きて劉秀に降ったが、重臣の幾人かは後に叛し、誅殺されてしまう。
これにより劉秀はこの乱世における起爆剤となった彼らを取り込み、中原における最大勢力となり、天下統一へ向けてさらに大きく近づくこととなった。
だがそれより先に、宜陽において劉秀と面会した男がいた。
正月閏月、乙巳。劉秀は本営において、床に平伏している鄧禹を迎えた。
「よく戻った、大司徒」
言葉は短かったが、これはいかに劉秀といえど、何と声をかければいいかわからなかったためでもある。
それでもその声には深い哀情と憐憫、そしていたわりがこもっている。
「……」
その劉秀の自分への深い情は鄧禹にも痛いほど感じられ、それだけに何も言うことができなかった。どのような言葉でも自分の不首尾を詫びることができないと鄧禹は知っていたのである。
彼の姿は砂塵に汚れ、これ以上ないほどの疲労と消沈に満ちている。
二年ぶりの再会である。劉秀が帝位に就いてから会うのは初めてだった。
だが劉秀にとっても鄧禹にとってもこのような形での再会は望んでいなかっただろう。
それゆえに鄧禹は顔を上げることができず、二人は互いの表情を見ることがまだできていない。
「おぬしが生きていてくれてよかった。それは心から思っているぞ、仲華」
劉秀は、今度は官職ではなくあざなで呼ぶことで、私人としての真情を鄧禹へ告げた。
鄧禹にもそれは伝わり、だが今は劉秀のどのような言葉も苦しみに変わってしまう。
「これを…」
鄧禹は平伏したまま劉秀へ二つの印綬を差し出した。
一つは大司徒のもの、そしてもう一つは梁候のそれである。
鄧禹は地位と領地を劉秀へ返上したのだ。自分にはその資格がないと。
「……」
劉秀はしばらく黙っていた。が、これ以外に言う言葉を思いつかなかった。
「…わかった。邸を用意させておる。そこでしばし静養せよ」
劉秀は印綬を受け取った。これにより鄧禹は無位無官の庶民となり、そして謹慎を言い渡されたことになる。
だがそれは鄧禹への処分をまだ保留しているということでもあった。
無惨な失敗。そして幾たびにも及ぶ帰還命令の無視。どのような沙汰を言い渡されても鄧禹には弁明のしようがなかった。
「ありがたき…」
しかしそれは、今の鄧禹には感謝と喜びでしかない。
「……」
そのような鄧禹をもう一度見下ろすと、劉秀は何も言わず、その場を立ち去った。
鄧禹はそれでもしばらく、深く平伏したままだった。
劉秀たちが赤眉と対峙しているときも、鄧禹は貸し与えられた邸宅で謹慎の日々を送っていた。
本来なら鄧禹もその智謀で劉秀を助けるべきなのだが、今はそれを許される立場にはない。
また事はすでに劉秀や諸将だけで解決できる段階に入っていた。もしそれでもなお不慮の出来事が起これば鄧禹の力も必要になったかもしれないが、幸いにも――あるいは不幸にも――そのようなことはなかった。
謹慎ゆえ縛られたり閉じ込められたりしているわけではないが、それに等しい生活を鄧禹は自らに課していた。
一室に一日中閉じこもり、そこで正座をして時を過ごす。食事も囚人と変わらぬほど粗末なもので、ただ座っているだけの鄧禹がみるみる痩せてゆくほどだった。
これが自虐による自己憐憫でしかないことを鄧禹は知っている。こうして自らを痛めつけることで、自らを慰めていると。
だからといって酒池肉林をおこなったとて意味はない。
鄧禹は偽善を自覚しながらも、謹慎の日々を送るしかなかった。
だがそれも永遠ではない。いずれ劉秀から沙汰がある。それまでのことである。
鄧禹は謹慎の間、様々なことを考えていた。
長安からの日々。長安までの日々。それ以前の日々。
そこで過ごしたこと、為したこと、為せなかったこと。
一つ一つを思い出し、精査し、もっとよい方策はなかったかを黙考する。
しかしその基部にあるのは常に後悔と罪悪感であった。
彼は自らを許さなかった。絶対に許さなかった。
この後悔と罪悪感は一生拭うことができないであろう。死した者をよみがえらせることができない限り。劉秀の天下統一をさまたげた罪をあがなえない限り。
いや、劉秀への罪はあがなえる。彼が自死を命じてくれれば。
だがそうはならないことを鄧禹は知っていた。
それは劉秀の為人によるものだけではない。人材の確保が理由である。
劉秀の陣営は他の陣営に比べれば、まだ人材は豊富である。それでもなお足りないのだ。特に頭脳をともなう人材が。
これは戦乱による人口の急激な減少も影響している。前漢や新の朝廷に仕えた有為な人材はもちろん、在野の賢人たちも幾人が無駄に死んでいったことか。
その中で鄧禹は統治にも軍事にも造詣が深い稀有な存在だった。どちらか一方なら劉秀陣営にもまだいるが、両方となるとほぼ皆無である。
鄧禹は確かに失敗した。だがそれは鄧禹だけではない。鄧禹ほどの大敗でなくとも劉秀麾下の将軍で負けたことがない男の方がずっと少なかった。一戦場の戦術的敗北に限れば劉秀すら負けたことがある。
玉石混淆の乱世において、明らかに至上の珠とわかる鄧禹のような男を殺すなど、劉秀でなくともありえなかった。
「おお…おお、おお、おお…」
このことを考えるたびに、鄧禹はうずくまって押し殺すように涙を流した。
わかる。わかってしまう。これはうぬぼれではなかった。自分程度の人材でも今の劉秀には必要なのだ。
それを理解できてしまうことが鄧禹にはおぞましかった。
わからなければ、察せられる力がなければ、劉秀の沙汰を待つまでもなく自らの首に剣を突き立てられるのに。
そうすればこの耐えきれないほどの痛苦から解放されるのに。
だがそれだけに鄧禹は絶対に死ねなかった。自らの苦しみから逃れるためだけに死を選ぶことは許されなかった。
自分は劉秀に必ず許される。許されてしまう。そのときに何ができるか。何をするべきか。
鄧禹はそのことを必死に考え続けていた。
戦闘も近いことから鄧禹へ対して劉秀の沙汰はしばらくなかったが、明確に「自死は許さぬ」という意思表示はあった。
謹慎中の鄧禹のもとへ、使者を通じて梁候の印綬を鄧禹へ返してきたのだ。
これは返上された領地をあらためて鄧禹に授けるということで、死を授ける相手にわざわざこのような真似をするはずがない。
上述したようなことを鄧禹が考えたのは謹慎早々だが、劉秀は対面してすぐにこの処置をおこなっている。万が一にも鄧禹が死を選ばないよう恐れてのことだった。
「…感謝いたします、陛下…」
主君の思いやりを察した鄧禹は、劉秀のいる方角へ深々と平伏した。
いずれ東へ転進するつもりだったのか、あるいはそのまま南下を続けて略奪を続行するつもりだったのか。
だがどちらにしろ彼らの思惑はすべて粉砕された。
鄧禹と共に逃げ散ったように見せかけた馮異は、その後、各地へ散った兵たちを再度集め、正面決戦+奇策を用いて赤眉を完全に撃破。男女八万人を降す大戦果を挙げた。
それでもなお赤眉には十余万の人間がいたが、東方へ向かう途中、宜陽に布陣する劉秀の軍隊の前に、ついに降伏する。劉盆子をはじめ赤眉の主立った重臣たちも生きて劉秀に降ったが、重臣の幾人かは後に叛し、誅殺されてしまう。
これにより劉秀はこの乱世における起爆剤となった彼らを取り込み、中原における最大勢力となり、天下統一へ向けてさらに大きく近づくこととなった。
だがそれより先に、宜陽において劉秀と面会した男がいた。
正月閏月、乙巳。劉秀は本営において、床に平伏している鄧禹を迎えた。
「よく戻った、大司徒」
言葉は短かったが、これはいかに劉秀といえど、何と声をかければいいかわからなかったためでもある。
それでもその声には深い哀情と憐憫、そしていたわりがこもっている。
「……」
その劉秀の自分への深い情は鄧禹にも痛いほど感じられ、それだけに何も言うことができなかった。どのような言葉でも自分の不首尾を詫びることができないと鄧禹は知っていたのである。
彼の姿は砂塵に汚れ、これ以上ないほどの疲労と消沈に満ちている。
二年ぶりの再会である。劉秀が帝位に就いてから会うのは初めてだった。
だが劉秀にとっても鄧禹にとってもこのような形での再会は望んでいなかっただろう。
それゆえに鄧禹は顔を上げることができず、二人は互いの表情を見ることがまだできていない。
「おぬしが生きていてくれてよかった。それは心から思っているぞ、仲華」
劉秀は、今度は官職ではなくあざなで呼ぶことで、私人としての真情を鄧禹へ告げた。
鄧禹にもそれは伝わり、だが今は劉秀のどのような言葉も苦しみに変わってしまう。
「これを…」
鄧禹は平伏したまま劉秀へ二つの印綬を差し出した。
一つは大司徒のもの、そしてもう一つは梁候のそれである。
鄧禹は地位と領地を劉秀へ返上したのだ。自分にはその資格がないと。
「……」
劉秀はしばらく黙っていた。が、これ以外に言う言葉を思いつかなかった。
「…わかった。邸を用意させておる。そこでしばし静養せよ」
劉秀は印綬を受け取った。これにより鄧禹は無位無官の庶民となり、そして謹慎を言い渡されたことになる。
だがそれは鄧禹への処分をまだ保留しているということでもあった。
無惨な失敗。そして幾たびにも及ぶ帰還命令の無視。どのような沙汰を言い渡されても鄧禹には弁明のしようがなかった。
「ありがたき…」
しかしそれは、今の鄧禹には感謝と喜びでしかない。
「……」
そのような鄧禹をもう一度見下ろすと、劉秀は何も言わず、その場を立ち去った。
鄧禹はそれでもしばらく、深く平伏したままだった。
劉秀たちが赤眉と対峙しているときも、鄧禹は貸し与えられた邸宅で謹慎の日々を送っていた。
本来なら鄧禹もその智謀で劉秀を助けるべきなのだが、今はそれを許される立場にはない。
また事はすでに劉秀や諸将だけで解決できる段階に入っていた。もしそれでもなお不慮の出来事が起これば鄧禹の力も必要になったかもしれないが、幸いにも――あるいは不幸にも――そのようなことはなかった。
謹慎ゆえ縛られたり閉じ込められたりしているわけではないが、それに等しい生活を鄧禹は自らに課していた。
一室に一日中閉じこもり、そこで正座をして時を過ごす。食事も囚人と変わらぬほど粗末なもので、ただ座っているだけの鄧禹がみるみる痩せてゆくほどだった。
これが自虐による自己憐憫でしかないことを鄧禹は知っている。こうして自らを痛めつけることで、自らを慰めていると。
だからといって酒池肉林をおこなったとて意味はない。
鄧禹は偽善を自覚しながらも、謹慎の日々を送るしかなかった。
だがそれも永遠ではない。いずれ劉秀から沙汰がある。それまでのことである。
鄧禹は謹慎の間、様々なことを考えていた。
長安からの日々。長安までの日々。それ以前の日々。
そこで過ごしたこと、為したこと、為せなかったこと。
一つ一つを思い出し、精査し、もっとよい方策はなかったかを黙考する。
しかしその基部にあるのは常に後悔と罪悪感であった。
彼は自らを許さなかった。絶対に許さなかった。
この後悔と罪悪感は一生拭うことができないであろう。死した者をよみがえらせることができない限り。劉秀の天下統一をさまたげた罪をあがなえない限り。
いや、劉秀への罪はあがなえる。彼が自死を命じてくれれば。
だがそうはならないことを鄧禹は知っていた。
それは劉秀の為人によるものだけではない。人材の確保が理由である。
劉秀の陣営は他の陣営に比べれば、まだ人材は豊富である。それでもなお足りないのだ。特に頭脳をともなう人材が。
これは戦乱による人口の急激な減少も影響している。前漢や新の朝廷に仕えた有為な人材はもちろん、在野の賢人たちも幾人が無駄に死んでいったことか。
その中で鄧禹は統治にも軍事にも造詣が深い稀有な存在だった。どちらか一方なら劉秀陣営にもまだいるが、両方となるとほぼ皆無である。
鄧禹は確かに失敗した。だがそれは鄧禹だけではない。鄧禹ほどの大敗でなくとも劉秀麾下の将軍で負けたことがない男の方がずっと少なかった。一戦場の戦術的敗北に限れば劉秀すら負けたことがある。
玉石混淆の乱世において、明らかに至上の珠とわかる鄧禹のような男を殺すなど、劉秀でなくともありえなかった。
「おお…おお、おお、おお…」
このことを考えるたびに、鄧禹はうずくまって押し殺すように涙を流した。
わかる。わかってしまう。これはうぬぼれではなかった。自分程度の人材でも今の劉秀には必要なのだ。
それを理解できてしまうことが鄧禹にはおぞましかった。
わからなければ、察せられる力がなければ、劉秀の沙汰を待つまでもなく自らの首に剣を突き立てられるのに。
そうすればこの耐えきれないほどの痛苦から解放されるのに。
だがそれだけに鄧禹は絶対に死ねなかった。自らの苦しみから逃れるためだけに死を選ぶことは許されなかった。
自分は劉秀に必ず許される。許されてしまう。そのときに何ができるか。何をするべきか。
鄧禹はそのことを必死に考え続けていた。
戦闘も近いことから鄧禹へ対して劉秀の沙汰はしばらくなかったが、明確に「自死は許さぬ」という意思表示はあった。
謹慎中の鄧禹のもとへ、使者を通じて梁候の印綬を鄧禹へ返してきたのだ。
これは返上された領地をあらためて鄧禹に授けるということで、死を授ける相手にわざわざこのような真似をするはずがない。
上述したようなことを鄧禹が考えたのは謹慎早々だが、劉秀は対面してすぐにこの処置をおこなっている。万が一にも鄧禹が死を選ばないよう恐れてのことだった。
「…感謝いたします、陛下…」
主君の思いやりを察した鄧禹は、劉秀のいる方角へ深々と平伏した。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説

劉縯
橘誠治
歴史・時代
古代中国・後漢王朝の始祖、光武帝の兄・劉縯(りゅうえん)の短編小説です。
もともとは彼の方が皇帝に近い立場でしたが、様々な理由からそれはかなわず…それを正史『後漢書』に肉付けする形で描いていきたいと思っています。
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
歴史小説家では宮城谷昌光さんや司馬遼太郎さんが好きです。
歴史上の人物のことを知るにはやっぱり物語がある方が覚えやすい。
上記のお二人の他にもいろんな作家さんや、大和和紀さんの「あさきゆめみし」に代表される漫画家さんにぼくもたくさんお世話になりました。
ぼくは特に古代中国史が好きなので題材はそこに求めることが多いですが、その恩返しの気持ちも込めて、自分もいろんな人に、あまり詳しく知られていない歴史上の人物について物語を通して伝えてゆきたい。
そんな風に思いながら書いています。

瓦礫の国の王~破燕~
松井暁彦
歴史・時代
時は戦国時代。
舞台は北朔の国、燕。
燕は極北の国故に、他の国から野蛮人の国として誹りを受け続け、南東に位置する大国、斉からは朝貢を幾度なく要求され、屈辱に耐えながら国土を守り続けていた。
だが、嫡流から外れた庶子の一人でありながら、燕を大国へと変えた英雄王がいる。
姓名は姫平《きへい》。後の昭王《しょうおう》である。
燕国に伝わりし王の徴《しるし》と呼ばれる、宝剣【護国の剣】に選ばれた姫平は、国内に騒擾を齎し、王位を簒奪した奸臣子之《しし》から王位と国を奪り戻し、やがて宿敵である斉へと軍勢へ差し向け、無二の一戦に挑む。
史記に於いて語られることのなかった英雄王の前半生を描いた物語である。
西涼女侠伝
水城洋臣
歴史・時代
無敵の剣術を会得した男装の女剣士。立ち塞がるは三国志に名を刻む猛将馬超
舞台は三國志のハイライトとも言える時代、建安年間。曹操に敗れ関中を追われた馬超率いる反乱軍が涼州を襲う。正史に残る涼州動乱を、官位無き在野の侠客たちの視点で描く武侠譚。
役人の娘でありながら剣の道を選んだ男装の麗人・趙英。
家族の仇を追っている騎馬民族の少年・呼狐澹。
ふらりと現れた目的の分からぬ胡散臭い道士・緑風子。
荒野で出会った在野の流れ者たちの視点から描く、錦馬超の実態とは……。
主に正史を参考としていますが、随所で意図的に演義要素も残しており、また武侠小説としてのテイストも強く、一見重そうに見えて雰囲気は割とライトです。
三國志好きな人ならニヤニヤ出来る要素は散らしてますが、世界観説明のノリで注釈も多めなので、知らなくても楽しめるかと思います(多分)
涼州動乱と言えば馬超と王異ですが、ゲームやサブカル系でこの2人が好きな人はご注意。何せ基本正史ベースだもんで、2人とも現代人の感覚としちゃアレでして……。


世界はあるべき姿へ戻される 第二次世界大戦if戦記
颯野秋乃
歴史・時代
1929年に起きた、世界を巻き込んだ大恐慌。世界の大国たちはそれからの脱却を目指し、躍起になっていた。第一次世界大戦の敗戦国となったドイツ第三帝国は多額の賠償金に加えて襲いかかる恐慌に国の存続の危機に陥っていた。援助の約束をしたアメリカは恐慌を理由に賠償金の支援を破棄。フランスは、自らを救うために支払いの延期は認めない姿勢を貫く。
ドイツ第三帝国は自らの存続のために、世界に隠しながら軍備の拡張に奔走することになる。
また、極東の国大日本帝国。関係の悪化の一途を辿る日米関係によって受ける経済的打撃に苦しんでいた。
その解決法として提案された大東亜共栄圏。東南アジア諸国及び中国を含めた大経済圏、生存圏の構築に力を注ごうとしていた。
この小説は、ドイツ第三帝国と大日本帝国の2視点で進んでいく。現代では有り得なかった様々なイフが含まれる。それを楽しんで貰えたらと思う。
またこの小説はいかなる思想を賛美、賞賛するものでは無い。
この小説は現代とは似て非なるもの。登場人物は史実には沿わないので悪しからず…
大日本帝国視点は都合上休止中です。気分により再開するらもしれません。
【重要】
不定期更新。超絶不定期更新です。
枢軸国
よもぎもちぱん
歴史・時代
時は1919年
第一次世界大戦の敗戦によりドイツ帝国は滅亡した。皇帝陛下 ヴィルヘルム二世の退位により、ドイツは共和制へと移行する。ヴェルサイユ条約により1320億金マルク 日本円で200兆円もの賠償金を課される。これに激怒したのは偉大なる我らが総統閣下"アドルフ ヒトラー"である。結果的に敗戦こそしたものの彼の及ぼした影響は非常に大きかった。
主人公はソフィア シュナイダー
彼女もまた、ドイツに転生してきた人物である。前世である2010年頃の記憶を全て保持しており、映像を写真として記憶することが出来る。
生き残る為に、彼女は持てる知識を総動員して戦う
偉大なる第三帝国に栄光あれ!
Sieg Heil(勝利万歳!)
独裁者・武田信玄
いずもカリーシ
歴史・時代
歴史の本とは別の視点で武田信玄という人間を描きます!
平和な時代に、戦争の素人が娯楽[エンターテイメント]の一貫で歴史の本を書いたことで、歴史はただ暗記するだけの詰まらないものと化してしまいました。
『事実は小説よりも奇なり』
この言葉の通り、事実の方が好奇心をそそるものであるのに……
歴史の本が単純で薄い内容であるせいで、フィクションの方が面白く、深い内容になっていることが残念でなりません。
過去の出来事ではありますが、独裁国家が民主国家を数で上回り、戦争が相次いで起こる『現代』だからこそ、この歴史物語はどこかに通じるものがあるかもしれません。
【第壱章 独裁者への階段】 国を一つにできない弱く愚かな支配者は、必ず滅ぶのが戦国乱世の習い
【第弐章 川中島合戦】 戦争の勝利に必要な条件は第一に補給、第二に地形
【第参章 戦いの黒幕】 人の持つ欲を煽って争いの種を撒き、愚かな者を操って戦争へと発展させる武器商人
【第肆章 織田信長の愛娘】 人間の生きる価値は、誰かの役に立つ生き方のみにこそある
【最終章 西上作戦】 人々を一つにするには、敵が絶対に必要である
この小説は『大罪人の娘』を補完するものでもあります。
(前編が執筆終了していますが、後編の執筆に向けて修正中です)
獅子の末裔
卯花月影
歴史・時代
未だ戦乱続く近江の国に生まれた蒲生氏郷。主家・六角氏を揺るがした六角家騒動がようやく落ち着いてきたころ、目の前に現れたのは天下を狙う織田信長だった。
和歌をこよなく愛する温厚で無力な少年は、信長にその非凡な才を見いだされ、戦国武将として成長し、開花していく。
前作「滝川家の人びと」の続編です。途中、エピソードの被りがありますが、蒲生氏郷視点で描かれます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる