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風邪を引いたら透明になった
しおりを挟むある日、目が醒めると男は風邪を引いていた。
ボロアパートのため昨日は凍えるように寒かった。きっとそのせいだろう。
頭が割れるように痛く、熱もあるし喉も痛い。
ふらつく足で洗面所へ向かい鏡を見る。するとそこにあるはずの自分の姿が見えなかった。
最初は何事かと思った。熱が出たせいで幻覚でも見えてるのかと考えた。
男は試しに外に出た。服を着ると意味がないので裸のままで。
道行く人は誰も男に気が付かない。とある拍子に女性とぶつかったら、その女性は驚いた様子で悲鳴を上げた。
だが自分の周りには誰もおらず、勘違いだと思って走り去った。
男はしめたと思った。その足で宝石店へと入ると夜になるのを待った。
電気が消され空調が止まる。店主がシャッターを下ろし帰って行った。
翌朝、店主は店の前の雪をかき分け中へと入る。
そこには冷たくなった裸の男が息絶えていた。
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