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大輔(万恵パパ)①
①
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万恵が寝息を立てている。午前中はちょっと大きめの公園に行って遊具でたくさん遊び、午後はやっと自分で漕げるようになった自転車で図書館まで行って帰って来た。大人の大輔でも疲れて眠くなりそうな活動的な日曜日だ。
時計をちらっと見る。午後四時。愛子が夕飯の準備にとりかかるのが五時半として、あと一時間半ある。万恵はきっと五時半に起こされるのだろう。「じゃあ二人で昼寝してきてね」と言い放ち、愛子はパソコンを起動していた。今もパソコンをいじっているのだろうか。恐らく市民向けの糖尿病講座のスライドでも作っているのだろうが、毎年やっているのだからそんなに時間はかからないと思われる。今大輔がここからムクッと起き、愛子に「セックスしようぜ」と言ったらどうなるのだろう。セックスすることになるだろうか。或いは「何言ってるの」と笑い飛ばされるか。一時間半だから十分できると思うが、そういう問題ではない。何しろ大輔と愛子は、万恵出産後から四年ちょっと、一度もセックスしていない立派なレス夫婦なのだ。しかも問題なのは、その話が既にNGワードにでもなっているかの如く全く話題に上らないのである。大輔は勿論四六時中とまではいかないが性欲が強い方だしやりたいと思っている。愛子は一体何を考えているのか。誘おうと思ったことも何回もある。しかし万恵を挟んで川の字で寝ているのでかなり難易度が高い。万恵が小さいときはよく夜泣きしたし、体調を崩しでもしたらもうこちらは夜勤状態で夫婦で交代して対応したものだ。とてもセックスどころではない。しかしもう万恵も四歳だし、そろそろ可能ではないか。せっかく一戸建てなんだし夜中にこっそり二人で別室に移動すればいいじゃないか。だいたい愛子は二人目は欲しくないんだろうか。自分が一人っ子だから、子供も一人でいいとかいう人口減に繋がる考え方だったりして。
ごちゃごちゃ考えていたら四時半になっていた。あぁ、こりゃ今日も無理だな。だいたい愛子は仕事してるんだし、いきなり邪魔して「セックスしようぜ」なんて張り倒されるかな。
大輔は落胆した。土日はだいたいセックスする隙はなかろうかとそればかり考えている。愛子は問題と思わないのか。まさか大輔のことがそんなに好きじゃないのでは。その可能性はある。愛子は昔から何を考えているのかよくわからないところがあり、なんで大輔と付き合っているのかも不明だった。大輔は逆に愛子が大好きだ。二人は小学校時代からの友達なのだ。
時計をちらっと見る。午後四時。愛子が夕飯の準備にとりかかるのが五時半として、あと一時間半ある。万恵はきっと五時半に起こされるのだろう。「じゃあ二人で昼寝してきてね」と言い放ち、愛子はパソコンを起動していた。今もパソコンをいじっているのだろうか。恐らく市民向けの糖尿病講座のスライドでも作っているのだろうが、毎年やっているのだからそんなに時間はかからないと思われる。今大輔がここからムクッと起き、愛子に「セックスしようぜ」と言ったらどうなるのだろう。セックスすることになるだろうか。或いは「何言ってるの」と笑い飛ばされるか。一時間半だから十分できると思うが、そういう問題ではない。何しろ大輔と愛子は、万恵出産後から四年ちょっと、一度もセックスしていない立派なレス夫婦なのだ。しかも問題なのは、その話が既にNGワードにでもなっているかの如く全く話題に上らないのである。大輔は勿論四六時中とまではいかないが性欲が強い方だしやりたいと思っている。愛子は一体何を考えているのか。誘おうと思ったことも何回もある。しかし万恵を挟んで川の字で寝ているのでかなり難易度が高い。万恵が小さいときはよく夜泣きしたし、体調を崩しでもしたらもうこちらは夜勤状態で夫婦で交代して対応したものだ。とてもセックスどころではない。しかしもう万恵も四歳だし、そろそろ可能ではないか。せっかく一戸建てなんだし夜中にこっそり二人で別室に移動すればいいじゃないか。だいたい愛子は二人目は欲しくないんだろうか。自分が一人っ子だから、子供も一人でいいとかいう人口減に繋がる考え方だったりして。
ごちゃごちゃ考えていたら四時半になっていた。あぁ、こりゃ今日も無理だな。だいたい愛子は仕事してるんだし、いきなり邪魔して「セックスしようぜ」なんて張り倒されるかな。
大輔は落胆した。土日はだいたいセックスする隙はなかろうかとそればかり考えている。愛子は問題と思わないのか。まさか大輔のことがそんなに好きじゃないのでは。その可能性はある。愛子は昔から何を考えているのかよくわからないところがあり、なんで大輔と付き合っているのかも不明だった。大輔は逆に愛子が大好きだ。二人は小学校時代からの友達なのだ。
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