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美人です!
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猫山にあまり気を遣わないスタンスを貫くと、意外と楽しく過ごせた。
「ちょっとトイレ行くね」
アルコールが入っているため猫山よりかなり頻回に手洗いに立つことになった。トイレでいちいちパウダーをはたいている自分が笑える。
「……紗耶香」
声がかかった。え。
横を見ると花怜がいた。
「えっなんでここに?」
ヤバい猫山と居るのがバレてしまう。
「ああ、金沢先生と来てるんだよ。テーブルどこ?」
ええ! それは余計にまずい。そうか、今日はそもそも花怜と金沢が飲みに行くのに耐えられず猫山と会うことにしたんだっけ。これは一刻も早く退出しなくては。食べ終わってるし。
「あっ、ここにしたんだぁ~私はもう帰るけど、ごゆっくり~」
「藤川先生もいるよ。紗耶香は職場の人と?」
「いやいやいや全然違う友達~!!」
藤川もいるとかほんと無理。帰ろう。
紗耶香は慌てて席に戻り、強制的に猫山を会計に引っ張っていった。
「何どうしたのさ」
「保育園の人居たの! 私彼氏とかいないことになってるしバレたらやだから場所変えよう!」
「なんでよ、公表すればいいでしょ」
「公表ってセフレでしょどうせ。恥かくだけだし」
「俺付き合ってるつもりだったけど」
「ええっ」
なにそれ。ちょっと何で今それをここで言うかな。
「紗耶香ー」
猫山がもたもたしているとなんと金沢がやってきてしまった。あぁバレた。あーあ。
「おっ、どうもどうも。同僚の金沢です」
金沢はいきなり猫山に話しかけた。猫山はおとなしく「猫山です」とか言っている。何でそこ、絡むのかな。もう訳がわからなくなり紗耶香は秒で会計を済ませ「じゃあまたね~」と猫山を強制的に外に出した。
猫山の車の助手席に乗り込んだが、紗耶香の胸騒ぎは進行形だった。今頃猫山が名乗ったがためにあっちのテーブルでは「紗耶香が猫山って男を連れてた」「あっそれ前合コンで一緒だった男かも」みたいな会話になっているんじゃなかろうか。花怜には暗に趣味悪いと言われていただけあり、何を言われているかわからない。
「おい」
猫山から声がかかって、紗耶香は我に返った。今は猫山とデートしてるんだった。自分の世界に入ってた。失礼だっただろうか。
「場所変えようって言ってたけどどこ行く」
「あっ、そうだったね! ごめん、えーと……」
どうしよう。ホテルか。ホテルかな……。なんかさっき付き合ってると思ってるみたいなことも言ってたような……。
「……もう帰る?」
「……」
猫山の機嫌が悪いことに、紗耶香は今気がついた。そりゃあそうか。いきなり紗耶香の都合で店を引きずり出されて、せっかく楽しかったのに台無しにされて。我ながらなんて勝手なんだろう。
「まだ帰らない」
「飲みすぎじゃねえ? だから酒飲みは嫌なんだよ」
「飲みすぎてないし。それよりさっきのごめん。私自分の都合で……」
謝らなきゃ。
「ホテル行こう、ホテル! 割り勘で!」
「……お前さ、あのカナガワ? とかいう奴」
「カナザワだし」
「まぁなんでもいいや、そいつのこと好きなんだなさては?」
猫山がニヤッとした。
え。そこニヤッとするとこ?
「ちょっとトイレ行くね」
アルコールが入っているため猫山よりかなり頻回に手洗いに立つことになった。トイレでいちいちパウダーをはたいている自分が笑える。
「……紗耶香」
声がかかった。え。
横を見ると花怜がいた。
「えっなんでここに?」
ヤバい猫山と居るのがバレてしまう。
「ああ、金沢先生と来てるんだよ。テーブルどこ?」
ええ! それは余計にまずい。そうか、今日はそもそも花怜と金沢が飲みに行くのに耐えられず猫山と会うことにしたんだっけ。これは一刻も早く退出しなくては。食べ終わってるし。
「あっ、ここにしたんだぁ~私はもう帰るけど、ごゆっくり~」
「藤川先生もいるよ。紗耶香は職場の人と?」
「いやいやいや全然違う友達~!!」
藤川もいるとかほんと無理。帰ろう。
紗耶香は慌てて席に戻り、強制的に猫山を会計に引っ張っていった。
「何どうしたのさ」
「保育園の人居たの! 私彼氏とかいないことになってるしバレたらやだから場所変えよう!」
「なんでよ、公表すればいいでしょ」
「公表ってセフレでしょどうせ。恥かくだけだし」
「俺付き合ってるつもりだったけど」
「ええっ」
なにそれ。ちょっと何で今それをここで言うかな。
「紗耶香ー」
猫山がもたもたしているとなんと金沢がやってきてしまった。あぁバレた。あーあ。
「おっ、どうもどうも。同僚の金沢です」
金沢はいきなり猫山に話しかけた。猫山はおとなしく「猫山です」とか言っている。何でそこ、絡むのかな。もう訳がわからなくなり紗耶香は秒で会計を済ませ「じゃあまたね~」と猫山を強制的に外に出した。
猫山の車の助手席に乗り込んだが、紗耶香の胸騒ぎは進行形だった。今頃猫山が名乗ったがためにあっちのテーブルでは「紗耶香が猫山って男を連れてた」「あっそれ前合コンで一緒だった男かも」みたいな会話になっているんじゃなかろうか。花怜には暗に趣味悪いと言われていただけあり、何を言われているかわからない。
「おい」
猫山から声がかかって、紗耶香は我に返った。今は猫山とデートしてるんだった。自分の世界に入ってた。失礼だっただろうか。
「場所変えようって言ってたけどどこ行く」
「あっ、そうだったね! ごめん、えーと……」
どうしよう。ホテルか。ホテルかな……。なんかさっき付き合ってると思ってるみたいなことも言ってたような……。
「……もう帰る?」
「……」
猫山の機嫌が悪いことに、紗耶香は今気がついた。そりゃあそうか。いきなり紗耶香の都合で店を引きずり出されて、せっかく楽しかったのに台無しにされて。我ながらなんて勝手なんだろう。
「まだ帰らない」
「飲みすぎじゃねえ? だから酒飲みは嫌なんだよ」
「飲みすぎてないし。それよりさっきのごめん。私自分の都合で……」
謝らなきゃ。
「ホテル行こう、ホテル! 割り勘で!」
「……お前さ、あのカナガワ? とかいう奴」
「カナザワだし」
「まぁなんでもいいや、そいつのこと好きなんだなさては?」
猫山がニヤッとした。
え。そこニヤッとするとこ?
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