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読書感想系7 現代の遠野物語?~「山怪」山人が語る不思議な話~
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私、都市伝説とか不思議な話や心霊話、結構好きな方です。
しかし、一応こっちのエッセイにはあまりにも不確定な話はしないように心がけてましたね。まー、そう言いながら結構適当に散文を打ち込んでますけどw
しかし、読書感想って形ならまあ良かろうと思い、今回の本を紹介するわけですが。
◆「山怪」山人が語る不思議な話 田中康弘 発行2015年 株式会社 山と渓谷社
この方、本業はフリーランスカメラマンですが、マタギの取材なんかを精力的にされてて、マタギ関連の本を数冊書かれてます。
内容は、山に暮らす方々の体験したり伝え聞いた不思議な話の短編のまとめです。
山里に暮らす方々が、キツネやタヌキに化かされた。天狗にさらわれた、蛇に憑かれた。神隠しに有った、魔訶不思議な生き物に遭遇した、キツネ火を見たなど、なんか民話か昔話かよ!という感じ。
しかし、実際に見聞きしたり、体験した人の実感の籠った朴訥な語り口で進み、こんなことも有るのかもなあ、としみじみ感慨深く読んでしまいます。
前書きで、日本の山には何かがいる、それが何かは定義出来ないが、それでも何かがいる。と書かれていますが、とにかく良くわからない、定義が難しい靄っとしたもんがいたりあったりするのは、私も同意しますね。
チョイチョイ山の話を差し込みますけどね、山って結構得体のしれない場所なんですよね。私なんぞ里山の端っこ、里にごく近い里の庭みたいなトコにしか基本入らないですがね。それでも偶に首の裏ソワっとする事もあるし。いや、それ以上の変な得体のしれない事とかに遭遇したこと無いけどね。でも、基本危険は避けるって対応だからそうなのかもね。山に良く入る人なんかは、そりゃ危険を避ける事はしてるんだけど、毎日の様にだと、やっぱ遭遇率は上がるよな。変な体験1回以上はしてるんでしょうね。
山怪と言ってはいますが、怖い話をメインに集めたというわけではなく、山のちょっと不思議な話、奇妙な話、そういうのも色々入っています。
この本のコンセプトって、要はね、遠野物語に近い物なんですよね。
遠野物語もね、妖怪話とか思われてる事が多いけど、地元で有った不思議な話、ちょっと奇妙な話を炉端でちょっと話てた。そういうご近所のうわさ話レベルだったんですよ。はるか昔の話と思ってませんか?せいぜい100年前のご近所の井戸端の話なんです。
そんなのを纏めて発表されたもんだから、地元の人たちはこんな炉端の世間話とか与太を発表されて恥ずかしいってなったらしい。気持ちは分かるw自分らの非公開のグループラインをさらされた感覚じゃね?
でも、そういう土俗というか泥臭い噂話ってね、すぐ消えちゃうんだよね、記録が無いと。
この本の話は体験した方からや、親兄弟友人から見聞きしたお話ばかり。しかしほぼ高齢者の方々ばかりです。
そういう、もうすぐ消えそうな不可思議な話を砂漠で井戸を掘る様に集めて回ったと後書きで著者の方は語っておりますが、その努力には頭が下がりますね。
まさに絶滅危惧種を保護する感じですねえ。
もう若者はほぼ山に行かないからね。私もまだ子を山に連れて行ってない。危ないから。もう少し大きくなったら、近所の里山くらい行っても良いかと思ってるけど。
んで、この本を見てると、日本の山地を移動するのって、やっぱすごい大変なことだったんだなあとしみじみ感じますね。山に慣れた人も遭難する位なんだからね。
山の話を書こうかなと思ってから、初心者向け登山ブックも図書館で借りて数冊パラ見しましたが。その中で1冊にしか、山で迷ったら登れって書いてないの。山で迷ったら下るんじゃなく登るのが鉄則なのにね。迷わないように、危険を避ける様に準備をするってことに注力してんだろうね、初心者向け。でもさあ、迷ったらどうするって対処のが大事じゃね?特に迷ったら登れなんて最初に書いとかないとダメな話なんでないのかな?私は山に連れられて行ったとき、迷ったら登れよって言われたもんだけどね。
なんでかってと、山の尾根とか頂上ってね、全体を見渡しやすいのよ。んで、尾根伝いに降りるとね、迷いにくいの。
実際下り下りでショートカットしようとすると、なんか谷になったり、沢伝いになり勝ち。そういうとこ降りるとかしてみると、滝とか崖にぶち当たってもう降りれないって事あるっすよ。知ってる沢や谷合いしか下らないね、私は。知らない川沿いとか、谷沿いなんかどうなってんだか良くわからんよ怖い怖い。
迷って早く下山しようとして、不幸なことになる遭難事件、枚挙に暇がないですね。
探す捜索隊からしても、下に居られるより上に居てくれた方がヘリで見つけやすいし、捜索隊出しやすいじゃん。
山菜取りで山に入るときは、下じゃなく上を目安にするもんだ。目線より下、木の種類とか下生えとかそんなん、なんの目印にもならんよ?
上を見て木の隙間から見える空の具合とか周囲の山の位置とか、目安にし易い高圧電線の高圧鉄塔とか風力発電の風車とか。そういう感じで上を目安にしないと迷うよ。
下の目印なんてね、すぐ近く2mくらいの範囲に行かないと見えない場合が多いよ。そんな近寄らないとわからない目印、意味ほぼないじゃんね。
タケノコ取りに行くと、下ばっか見ねでたまに上見ろよって言われたな。ベテランでもタケノコ取りって危険なんだ~。下を夢中になって見る上に、下に集中しちゃうし、大抵険しい場所に生えてるし、タケノコ好きなケダモノって多いからね。イノシシ、シカ、クマ。
テレビ番組のポツンと一軒家とか、どうしてそんな山奥に家有るのってとこに有りますけどね。昔の街道筋って家も有りましたね。昔の街道って、熊野古道とかも山の中でしょ?なんでそんな山道なのかってとね、山の頂上と稜線をつないだ道の方が迷わなくて安全だったんですよ。下はよっぽど整備してない場所じゃないと迷うわけ。今と違いますよ。けものみち程度しかないんだから、縄文や弥生時代とか。
時代が下って大分下道も開発されてもね、重機がないと道を作る、整備するってめちゃくちゃ労力がかかりますよ。
その点、山の稜線だと結構開けてる。頂上って木も低い、見晴らし良い。そりゃみんな使うよね。山の頂上と稜線を結んだ頂点の山道こそが、昔の高速道路だったわけですね。そういう所に休憩の宿とか村が出来てたんだな。
それが下道の開発が進み、上の道がさびれて今最後に残った家がポツンになってるという事でしょうね。
んで、今生き残ってる古道ってのは、大体登山道になってんだろうね。登山で不思議な体験ってのも、沢山登ってる方には有るらしいですがw
登山道だともう大分飼いならされた道になってるからさあ、あんま怪異の出る幕がなさそうですけどね。
これが意外とあるっぽいんだなあ。
そんだけ日本の山ってのに、高いエネルギーが有るんじゃない?火山からのエネルギーもあるのかしら?
山仕事にはニンニクもてよ、煙草を持てよって言われてたもんだ。
ニンニク持ってると、変なことに合いにくい。タバコを吸うと、妙な事を退けられる。
どーも酸素濃度とかフィトンチットが高いのを避ける感じなのかしら?
酸素濃度って高すぎると人間幻覚とか見るっぽ、酸素が高濃度な古代昆虫が巨大な時期とかに、タイムマシンで人間放り込むと空気合わなくて死ぬで。
木の出すフィトンチットって良い香り成分だが、敵を攻撃する殺菌成分だったりするっぽいから、人間にもなんか影響があるかしらん?高濃度な香りをニンニクで阻害かね。迷った時、栄養と気付けの意味も有るんだろうね、抗菌作用もあるし。
煙草はちょっと他にも色々用途があり、灰を水に溶かすと虫刺されに効果が有るの。
アルカリ液ならいいから、木の灰でもいいかって?やってみたけど煙草灰ほど効かないんだよ。つか、意味ない。なんの成分が効いてるんだろ、ニコチンタールかしら?
煙草のヤニを嫌う妖怪の話も日本には多いけど、あんなの嫌って当たり前。昔はキセルが基本だけどね、キセルってすっげーヤニたまるの。まさにタールよ。毒ニコチンタール好きなのいないってw
ま、あとは火種だろね。迷ったときに夜明かしするの、火は必要だから。
長くなった。
では、もし山に行くときは「迷ったら上に」だけは覚えてた方が良いと思います。
しかし、一応こっちのエッセイにはあまりにも不確定な話はしないように心がけてましたね。まー、そう言いながら結構適当に散文を打ち込んでますけどw
しかし、読書感想って形ならまあ良かろうと思い、今回の本を紹介するわけですが。
◆「山怪」山人が語る不思議な話 田中康弘 発行2015年 株式会社 山と渓谷社
この方、本業はフリーランスカメラマンですが、マタギの取材なんかを精力的にされてて、マタギ関連の本を数冊書かれてます。
内容は、山に暮らす方々の体験したり伝え聞いた不思議な話の短編のまとめです。
山里に暮らす方々が、キツネやタヌキに化かされた。天狗にさらわれた、蛇に憑かれた。神隠しに有った、魔訶不思議な生き物に遭遇した、キツネ火を見たなど、なんか民話か昔話かよ!という感じ。
しかし、実際に見聞きしたり、体験した人の実感の籠った朴訥な語り口で進み、こんなことも有るのかもなあ、としみじみ感慨深く読んでしまいます。
前書きで、日本の山には何かがいる、それが何かは定義出来ないが、それでも何かがいる。と書かれていますが、とにかく良くわからない、定義が難しい靄っとしたもんがいたりあったりするのは、私も同意しますね。
チョイチョイ山の話を差し込みますけどね、山って結構得体のしれない場所なんですよね。私なんぞ里山の端っこ、里にごく近い里の庭みたいなトコにしか基本入らないですがね。それでも偶に首の裏ソワっとする事もあるし。いや、それ以上の変な得体のしれない事とかに遭遇したこと無いけどね。でも、基本危険は避けるって対応だからそうなのかもね。山に良く入る人なんかは、そりゃ危険を避ける事はしてるんだけど、毎日の様にだと、やっぱ遭遇率は上がるよな。変な体験1回以上はしてるんでしょうね。
山怪と言ってはいますが、怖い話をメインに集めたというわけではなく、山のちょっと不思議な話、奇妙な話、そういうのも色々入っています。
この本のコンセプトって、要はね、遠野物語に近い物なんですよね。
遠野物語もね、妖怪話とか思われてる事が多いけど、地元で有った不思議な話、ちょっと奇妙な話を炉端でちょっと話てた。そういうご近所のうわさ話レベルだったんですよ。はるか昔の話と思ってませんか?せいぜい100年前のご近所の井戸端の話なんです。
そんなのを纏めて発表されたもんだから、地元の人たちはこんな炉端の世間話とか与太を発表されて恥ずかしいってなったらしい。気持ちは分かるw自分らの非公開のグループラインをさらされた感覚じゃね?
でも、そういう土俗というか泥臭い噂話ってね、すぐ消えちゃうんだよね、記録が無いと。
この本の話は体験した方からや、親兄弟友人から見聞きしたお話ばかり。しかしほぼ高齢者の方々ばかりです。
そういう、もうすぐ消えそうな不可思議な話を砂漠で井戸を掘る様に集めて回ったと後書きで著者の方は語っておりますが、その努力には頭が下がりますね。
まさに絶滅危惧種を保護する感じですねえ。
もう若者はほぼ山に行かないからね。私もまだ子を山に連れて行ってない。危ないから。もう少し大きくなったら、近所の里山くらい行っても良いかと思ってるけど。
んで、この本を見てると、日本の山地を移動するのって、やっぱすごい大変なことだったんだなあとしみじみ感じますね。山に慣れた人も遭難する位なんだからね。
山の話を書こうかなと思ってから、初心者向け登山ブックも図書館で借りて数冊パラ見しましたが。その中で1冊にしか、山で迷ったら登れって書いてないの。山で迷ったら下るんじゃなく登るのが鉄則なのにね。迷わないように、危険を避ける様に準備をするってことに注力してんだろうね、初心者向け。でもさあ、迷ったらどうするって対処のが大事じゃね?特に迷ったら登れなんて最初に書いとかないとダメな話なんでないのかな?私は山に連れられて行ったとき、迷ったら登れよって言われたもんだけどね。
なんでかってと、山の尾根とか頂上ってね、全体を見渡しやすいのよ。んで、尾根伝いに降りるとね、迷いにくいの。
実際下り下りでショートカットしようとすると、なんか谷になったり、沢伝いになり勝ち。そういうとこ降りるとかしてみると、滝とか崖にぶち当たってもう降りれないって事あるっすよ。知ってる沢や谷合いしか下らないね、私は。知らない川沿いとか、谷沿いなんかどうなってんだか良くわからんよ怖い怖い。
迷って早く下山しようとして、不幸なことになる遭難事件、枚挙に暇がないですね。
探す捜索隊からしても、下に居られるより上に居てくれた方がヘリで見つけやすいし、捜索隊出しやすいじゃん。
山菜取りで山に入るときは、下じゃなく上を目安にするもんだ。目線より下、木の種類とか下生えとかそんなん、なんの目印にもならんよ?
上を見て木の隙間から見える空の具合とか周囲の山の位置とか、目安にし易い高圧電線の高圧鉄塔とか風力発電の風車とか。そういう感じで上を目安にしないと迷うよ。
下の目印なんてね、すぐ近く2mくらいの範囲に行かないと見えない場合が多いよ。そんな近寄らないとわからない目印、意味ほぼないじゃんね。
タケノコ取りに行くと、下ばっか見ねでたまに上見ろよって言われたな。ベテランでもタケノコ取りって危険なんだ~。下を夢中になって見る上に、下に集中しちゃうし、大抵険しい場所に生えてるし、タケノコ好きなケダモノって多いからね。イノシシ、シカ、クマ。
テレビ番組のポツンと一軒家とか、どうしてそんな山奥に家有るのってとこに有りますけどね。昔の街道筋って家も有りましたね。昔の街道って、熊野古道とかも山の中でしょ?なんでそんな山道なのかってとね、山の頂上と稜線をつないだ道の方が迷わなくて安全だったんですよ。下はよっぽど整備してない場所じゃないと迷うわけ。今と違いますよ。けものみち程度しかないんだから、縄文や弥生時代とか。
時代が下って大分下道も開発されてもね、重機がないと道を作る、整備するってめちゃくちゃ労力がかかりますよ。
その点、山の稜線だと結構開けてる。頂上って木も低い、見晴らし良い。そりゃみんな使うよね。山の頂上と稜線を結んだ頂点の山道こそが、昔の高速道路だったわけですね。そういう所に休憩の宿とか村が出来てたんだな。
それが下道の開発が進み、上の道がさびれて今最後に残った家がポツンになってるという事でしょうね。
んで、今生き残ってる古道ってのは、大体登山道になってんだろうね。登山で不思議な体験ってのも、沢山登ってる方には有るらしいですがw
登山道だともう大分飼いならされた道になってるからさあ、あんま怪異の出る幕がなさそうですけどね。
これが意外とあるっぽいんだなあ。
そんだけ日本の山ってのに、高いエネルギーが有るんじゃない?火山からのエネルギーもあるのかしら?
山仕事にはニンニクもてよ、煙草を持てよって言われてたもんだ。
ニンニク持ってると、変なことに合いにくい。タバコを吸うと、妙な事を退けられる。
どーも酸素濃度とかフィトンチットが高いのを避ける感じなのかしら?
酸素濃度って高すぎると人間幻覚とか見るっぽ、酸素が高濃度な古代昆虫が巨大な時期とかに、タイムマシンで人間放り込むと空気合わなくて死ぬで。
木の出すフィトンチットって良い香り成分だが、敵を攻撃する殺菌成分だったりするっぽいから、人間にもなんか影響があるかしらん?高濃度な香りをニンニクで阻害かね。迷った時、栄養と気付けの意味も有るんだろうね、抗菌作用もあるし。
煙草はちょっと他にも色々用途があり、灰を水に溶かすと虫刺されに効果が有るの。
アルカリ液ならいいから、木の灰でもいいかって?やってみたけど煙草灰ほど効かないんだよ。つか、意味ない。なんの成分が効いてるんだろ、ニコチンタールかしら?
煙草のヤニを嫌う妖怪の話も日本には多いけど、あんなの嫌って当たり前。昔はキセルが基本だけどね、キセルってすっげーヤニたまるの。まさにタールよ。毒ニコチンタール好きなのいないってw
ま、あとは火種だろね。迷ったときに夜明かしするの、火は必要だから。
長くなった。
では、もし山に行くときは「迷ったら上に」だけは覚えてた方が良いと思います。
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