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第24章 ドラゴニックエスタ トライアル
第1261話 機密を守るという事は恥ずかしい格好を見せないためかもしれない
しおりを挟むそれがら私がドランと付与魔法で、ゴーレム用の魔石を作っていると、バスケットを持ったナミさんとニャオ君がやってきた。
「とりあえずあのおじさまから聞いたけど、付与魔法とか大量に欲しいんだって、手伝いに来たよ。」
「ニャオ様。これですか?」
そこに路上に広げられたいくつもの分解されたゴーレムの姿があった。
「いやあ、こういう面白い事には首を突っ込ませてもらうよ。自作のゴーレムか。」
「出力とか、魔石の組み合わせができるかもしれないからな。」
とりあえず、魔法使いの彼に付与魔法を大量に使ってもらうとしよう。
「で、なんか路上でお祈りしてる風景になるんだ。」
猫耳少年が興味深そうに見えているのは隣の家に住んでいるニャオとナミである。
「これ、状況次第で邪京都ですよね。」
「それ、イントネーション違わない?」
その反応に、ニャオが笑い崩れてしまった。邪教徒だよな?
「意味が分からん、手もかかりそうじゃ。怪しいのは認める。」
そうドランが言うのもわかる。ゴーレムの像を魔に付与の為に魔石に手を当て続けるオッサンや女子たち。そしてその中央には敗戦がもろになっているゴーレム様だ。
「でもまあ、どういう事?」
「2か月暇だろ?貴族案件なんてやりたくないし、そうなるくらいなら、仕事でもした方がましだ。」
「仕事?」
流石に少年も訝しがった。
「まあな、前にシャドウゴーレムの奴を見てな、刺激されてゴーレム…の改造をしたいと思ったんだ。」
「確かにゴーレム回路自体は軽いから持ち運ぶから…。」
「クックック、あんまりあれは好きではないからな。元々ゴーレムは荷役運搬させるための物で、体も重い方がバランス的に良いが…そういえばなんで愚鈍なんだ。」
確かにゴーレムには愚鈍なイメージがある、
「そう言えば車だがのゴーレム車にはないのぉ。」
「あれは理論的にはこういう事だ。」
私は棒を持って来てくるくる回す。
「元々テコとかさえ知っていればギアボックスの開発は容易だ。それを使ってコアにギアを作成してもらって。その割合からある程度までの腕力ならカバーできる。それをゴーレムお手の配線位置に仕込んで、手でギアを回して前輪を駆動させ、後輪は単に筒に棒を通した形にした。あれが完全コピー以外で成り立たないのはこの精度が保てないからだ。」
「そんな事になっておったのかのぉ!?」
「これは確かに…真似されんはずだ。」
「でも限界があって…ギアにも耐久力が必要なうえにゴーレムが出せる腕力は人間一人分と決まっている。そして重いものを持たせるとどんどん消費が激しくなる。だから…改造が欲しいんだが…本当はぞれが市井でされればいいが…いまだゴーレム用荷車さえ開発がままならん。」
私は付与が終わると休憩をすることにした。MPは消費すると回復するが、これが…周囲に人数が多いと回復が遅くなることもわかっている。何故かは謎だ。
「それで…それら使って最高のゴーレム作るとか?」
「一応船は船で、システムによる開発があって、魔道具家電などが開発できるらしいからな。その時に聞いた内容とか、搭載できればいいと思っている。」
「面白そう。」
「まず基礎的な実験を重ねて、法則性から調べるぞ。」
「でも本当に見なさん…こういうの好きなんですね。」
メイトリーさんが一人…遠目に男たちがゴーレムにかぶりついているのを見ながら、家のベランダで座っていた。
「旦那様も、武器とか、農具の仕入れには自分で向かい、おもちゃも買っていましたから…こういうのが好きな感じですかね、坊ちゃまも。ドラグーン様も一緒でしょうか?ドラゴンだから?まだまだ、私にはお呼びのつかないことがたくさんございます。」
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