魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

第24章 ドラゴニックエスタ トライアル

第１２５１話 ここにはバカンスで来たはずです

「まさかこんなところで盗掘とか。」
「私もやりたくないし、回避できたのでは？」
「いやぁ、一応これ儲けの匂いがしたからやってみたけど…さすがに心臓に悪いね。」
　なんか晴れやかに笑っているニャオ君は楽しそうだった。
「帰って来たけどな。」
　実際影回廊内部は暑くないだけで距離は余り…でもないか…地味に砂漠は砂積もってそれが小山のようになっていて、足が砂に取られる。と考えると、乗り物に
乗って移動した私たち以外なら、十分な効果だろうが、ファストトラベルで帰還した。
「ここからどうするんだ。」
「ドラグーンさんたちをどうするかって事。」
「出来れば一緒のＰＴでその首都とやらに行きたいのじゃ。後。」
　ついでにコミュお化けたるドランはごねて…いくつかのスキルを譲渡してもらい、スキル譲渡後とゲット・・・ドランは闇魔法の他に生活魔法と。怪力を持っていた。ドラゴンっぽいスキルで、使ってみたいとの事だった。怪力は勇者系スキルであり、モンスターも一部で覚えられる。スキルをゲットするとステータスの再計算がされて…その分ＳＴＲが飛躍的に成長する。
「わしら結構苦労しておってのぉ。都会で暮らしたいのじゃ。」
　それには…
「そう言えばそうだね、結構マントルシュでは本屋もあるし冒険も楽しめるし、拠点としてはぬるいけど…十分でしょ。まあ…ゆっくり行こうよ。」
「２週間仕事して、２か月休むとか、何処の重役だって奴だよ。」
「というより。」
　なんとなく言いたいことが分かる。大方…今までのゆっくり加減からしても…本当はクリアしたくないのだろう。ある程度クリアして実験したら後はという感じだろうが、まあ…。
「言わなくていい。まあ、この間だけでも仲がいい友達でいいじゃないのか？私としても…向こうでタスクを抱えていてね。」
「え？」
　流石に、ニャオも驚いていた。
「頼まれごとを数件抱えている。」
「ここまで来て仕事とか、頭おかしくないのか？」
　ドランもノジャを捨ててでも呆れていた。
「まあ、だから一緒に行くか？」
「お願いしてよろしいのですか？」
「ニャオもそっちの方がいいだろう、２か月たたないと進まないとか…向こうでも多い。」
「そうか？」
　ユリアも疑問だが？
「オーダーメイドの家具は最初から手作りだと２か月に一つだぞ。」
「そんなにか？」
「まあな。木の乾燥とか…後木の加工は自動化出来ていても…それだけかかかる。」
　まず生原木から材木を作るまでにかなりかかり、その木を切って形を整えるのにかかる。カンナもない状態なので、…かなりかかる。木工機材の開発が思ったよりうまくいかず、時間がかかるのだ。
「まあ、ゆっくり行こうよ、じゃあ送るよ。」
　そして私達は帰ることになった。