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第24章 ドラゴニックエスタ トライアル

第1229話 理解外にあることは企画を通しにくい

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 そして提案した所…ソルト商会と…大下君たち貴族関係者に、企画書を出して…全員から無理だと言われた。
「舟に風呂ですか?意味がないのでは?」
「可能だが、船の建築許可が欲しい。」
 オランダでは家の用地が無くて”革”に船で家を建てる家がある。船の上は船が動く…家ではないので税金がかからないとかいろいろ言い訳があって建築物はできない。だが、水路があり…船は運航している限り…運搬用の船がある。それを改装して風呂屋舟を作る計画だ。用地は国王側の許可及び上位貴族の許可も欲しいが船は
建築物ではない。だから許可も必要ではない。個人が金で船を買ってその船内を見せに改装すればいい。
「舟の値段は比較的安いですし、無理ではないですが…。」
「提案はした。するしないは自由だな。」
 私としても風呂は自宅で作っている最中だ。
「でも、風呂の効果はアクセサリーよりも大きいですわ。」
 そう、風呂屋の建築に大下君たちだけが動いている理由。それが…大下君の体を洗い、髪の毛をさっぱりさせたあの風呂なる物と風呂に付随する”シャンプー”や
洗剤だ。体が軽やかになりまるで処女を見るような若々しい美しさとなり、お茶会での話題独占も可能だという。当然洗剤の開発には資金も欲しい。
「後は、こっちはやることをやる。そして…私は風呂桶でも作っている。でいいな?」
「分かりましたわ。改装後に…御連絡いたします。」
「冒険者だからな、その合間に頼む。」
 私は…家に帰った。

「で…二人はなんだ?」
 帰って来ると玄関が無い我が家の前には二人のいや、親子に見えるな、柴崎ママと、子供のエナリシアである。
「…。」
 なんかこっちをじっと見ているな。
「…。」
 いや、じっと見ないでほしい。
「…。」
「玄関はないぞ、来客は来ない予定の家だからな。」
「…。」
 何かを求めて…言い出せない雰囲気の…。
「いや、そこで桶持って立たれても何もないぞ。」
 なんか、一瞬衝撃と言った顔だが、こっちを無表情で見つめるな。
「…。」
「夕食のついでに買って来たポテチ食うか?」
「…。」
 ち…。分かってやがる。目線だけがこっちを追ってくる。
「…風呂入るか?」
「え?いいんですか?」
「…入る。」
 …こうも露骨だと…なんかこう…。
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