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第24章 ドラゴニックエスタ トライアル
第1211話 憧れは時として理解できない
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交渉の場で一対一で離したことのない…抜け目ない紳士。それが”教授”だ。本名さえ謎。しかも勇者トップランクで…スキル攻勢でさえ訳が分からない唯一の勇者。
それが教授だ。
「…。」
「食いはしないよ。そう思われるほど、ご老人は嫌いかね?」
「何で私だ?」
「暇だから…で悪いか?クックック。」
いじわるそうに小気味よく笑うと…周りを見て…しかたなく座る。
「暇…とは、少し待ってくれ。ティーセット頼む。」
その言葉に無言で反応して…ギルド職員がカウンター奥に向かう。
「ふむ、私のはここにあるからな。で…。」
「何の用だ?」
「君が暇そうだと思ったのと…できればこれ。売って欲しいんだが?」
取り出したのは小石…ではなくそれに似た…例のダンジョンメモだ。
「どういう?」
「クックック。一応私も一度はやってみたいこともある。そのうちの一つがゲームでの情報屋…って奴だな。」
情報屋?意味が分からん。
「いやあね、よくMMORPGものの小説には情報屋なる職業があるそうじゃないか。でも現実はない。そうだろ?」
「確かに。」
これ…情報屋、攻略班というのは現実ではほとんどない。というより最前線にいるプレイヤーからの投稿を受け付ける攻略サイトはある。で初期のMMOには情報屋があり、バグ情報が取引されていた。が、現在では有志(かなり多い)が情報の無料提供を行うか…又は攻略サイトの管理人自らが情報を上げる。そのどちらかで
攻略サイトは作られる。又攻略サイトの一部は…”運営から依頼されて”作成される。その際に運営に都合の悪い裏技などはそっちからに指示で消去される。となっていて情報屋なる存在は消えていった。そうでないならデバッガーが可能な人間がゲームを解析するでもない限り…そう言うのは出てこない。プレイヤーから金銭を
受け取り、情報の売り買いをする情報屋は運営側の”RMT禁止”と重なって…アングラな存在となり…消えていった。むしろあまり人気ないゲームは攻略サイトに
金をつんで攻略してもらって記事を書いてもらうくらいだ。不人気ゲームだと有志がいないために…むしろ上げ過ぎた難易度など…攻略が立ちいかないことも多い。
だから…存在しなくなった。情報屋はおらず。攻略サイトのライターはいる。というわけだ。
「でな、ここでこうしたヒントが拾えるのが分かってから…その情報をまとめてそれを買う事にすると…・情報屋ができないかと思ったんだ。無論有益な情報は
どんどん買う。」
「あんたは情報を取りに行かないのか?」
「忘れては困る。ここには私は検証を行い、そして…楽しむためにやってきた。日々のバトルや依頼の事で胃が痛くなることを考えると何もしないでお日様を
見ている日々も悪い物ではないと思うんだがね。クックック。」
「邪悪そうな笑みに対して…なんか小市民な望みだな。」
「そうかね。」
「私の場合は色々あってね。暇な方が楽なのだよ。」
「呆れるわけではないが…相方はどうした?」
「エルフ少女は勇者でね。その力を味わいたいと他の仲間とダンジョンに向かったのだよ。」
「ほかの仲間?」
「知り合いがいてね。そいつと肉を狩りに行くと。」
どうもネルの仲間とやらがいるらしい。そして無言でティーポットとカップ、そして今日はパンケーキか。
「私の分は売るし…そうだな。買いもあるのだろう?」
「クックック。当然だ。その整頓も行っている。ただし買いは情報一つ銀貨一枚。売りは金貨一枚だ。」
「高いな。」
「当然。但しダンジョンを周回するよりは的確なヒントというわけだ。ただし…検証した物もあるがほとんどは…普通では辿り着かないことが分かっている。」
「どういう事だ?」
教授はさっと周囲を見渡す。
「先日の件も条件は”特定の依頼を20回以上受ける”がスタートだ。しかも結構一回一回時間が係る。そして順番次第ではイベントが発生しなかったり、又は順序が存在するパターンもあるらしい。だからこそ…このヒントだけでは辿り着かないわけだ。」
「厳しいな。」
「当然だ。だからこそ…後…そうだな、買うか聞きたいのは君の御同類であろう二人の話た。」
フェルミィ達の事か?
「買おう、そして…そっちから振ったんだ。安くしてくれると嬉しい。」
「了解した。そうだな…ここのお代を払ってくれる…でいいかな?」
「それ位なら。」
それが教授だ。
「…。」
「食いはしないよ。そう思われるほど、ご老人は嫌いかね?」
「何で私だ?」
「暇だから…で悪いか?クックック。」
いじわるそうに小気味よく笑うと…周りを見て…しかたなく座る。
「暇…とは、少し待ってくれ。ティーセット頼む。」
その言葉に無言で反応して…ギルド職員がカウンター奥に向かう。
「ふむ、私のはここにあるからな。で…。」
「何の用だ?」
「君が暇そうだと思ったのと…できればこれ。売って欲しいんだが?」
取り出したのは小石…ではなくそれに似た…例のダンジョンメモだ。
「どういう?」
「クックック。一応私も一度はやってみたいこともある。そのうちの一つがゲームでの情報屋…って奴だな。」
情報屋?意味が分からん。
「いやあね、よくMMORPGものの小説には情報屋なる職業があるそうじゃないか。でも現実はない。そうだろ?」
「確かに。」
これ…情報屋、攻略班というのは現実ではほとんどない。というより最前線にいるプレイヤーからの投稿を受け付ける攻略サイトはある。で初期のMMOには情報屋があり、バグ情報が取引されていた。が、現在では有志(かなり多い)が情報の無料提供を行うか…又は攻略サイトの管理人自らが情報を上げる。そのどちらかで
攻略サイトは作られる。又攻略サイトの一部は…”運営から依頼されて”作成される。その際に運営に都合の悪い裏技などはそっちからに指示で消去される。となっていて情報屋なる存在は消えていった。そうでないならデバッガーが可能な人間がゲームを解析するでもない限り…そう言うのは出てこない。プレイヤーから金銭を
受け取り、情報の売り買いをする情報屋は運営側の”RMT禁止”と重なって…アングラな存在となり…消えていった。むしろあまり人気ないゲームは攻略サイトに
金をつんで攻略してもらって記事を書いてもらうくらいだ。不人気ゲームだと有志がいないために…むしろ上げ過ぎた難易度など…攻略が立ちいかないことも多い。
だから…存在しなくなった。情報屋はおらず。攻略サイトのライターはいる。というわけだ。
「でな、ここでこうしたヒントが拾えるのが分かってから…その情報をまとめてそれを買う事にすると…・情報屋ができないかと思ったんだ。無論有益な情報は
どんどん買う。」
「あんたは情報を取りに行かないのか?」
「忘れては困る。ここには私は検証を行い、そして…楽しむためにやってきた。日々のバトルや依頼の事で胃が痛くなることを考えると何もしないでお日様を
見ている日々も悪い物ではないと思うんだがね。クックック。」
「邪悪そうな笑みに対して…なんか小市民な望みだな。」
「そうかね。」
「私の場合は色々あってね。暇な方が楽なのだよ。」
「呆れるわけではないが…相方はどうした?」
「エルフ少女は勇者でね。その力を味わいたいと他の仲間とダンジョンに向かったのだよ。」
「ほかの仲間?」
「知り合いがいてね。そいつと肉を狩りに行くと。」
どうもネルの仲間とやらがいるらしい。そして無言でティーポットとカップ、そして今日はパンケーキか。
「私の分は売るし…そうだな。買いもあるのだろう?」
「クックック。当然だ。その整頓も行っている。ただし買いは情報一つ銀貨一枚。売りは金貨一枚だ。」
「高いな。」
「当然。但しダンジョンを周回するよりは的確なヒントというわけだ。ただし…検証した物もあるがほとんどは…普通では辿り着かないことが分かっている。」
「どういう事だ?」
教授はさっと周囲を見渡す。
「先日の件も条件は”特定の依頼を20回以上受ける”がスタートだ。しかも結構一回一回時間が係る。そして順番次第ではイベントが発生しなかったり、又は順序が存在するパターンもあるらしい。だからこそ…このヒントだけでは辿り着かないわけだ。」
「厳しいな。」
「当然だ。だからこそ…後…そうだな、買うか聞きたいのは君の御同類であろう二人の話た。」
フェルミィ達の事か?
「買おう、そして…そっちから振ったんだ。安くしてくれると嬉しい。」
「了解した。そうだな…ここのお代を払ってくれる…でいいかな?」
「それ位なら。」
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