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第24章 ドラゴニックエスタ トライアル

第1193話 転生物と違って、即時新技術が受け入れられるとは限らない。

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 ボディソープボトル完成後に数人がソープを出してみると、
「確かに手に張り付く。」「
「水で流さないと糊部分がカピカピになるが、水で流すなら汚れも一緒に取って行ってくれる。ただ、作る商人も少なくて高いんだ。これ。」
「…貧乏だった。使う金ない。」
 エナリシアは否定的だが…一緒にソープを縫っていた。
「水は…あるな。」
「ああ、流石にな。これは確かに面白いな。」
 水で流せば
「これ以上は材料とか薬草とか追加すれば高級品も作れるが、そっちは…。非常に面倒だ。」
 …一応この試作品を鳥海に持って行って試してみたが。不評だった。これでは顔が血だらけになると怒っていた。塩も荒いからな。で、これを改良する手段として
当時奥原が言っていた作戦を…聖女水の作り方を聞いて作ったのが、原始的聖なるボディソープだ。ついでにこれは鑑定結果で命名されていたもので、本意ではない。

原始的聖なるボディソープTIPS:原始的西方で作られた液体石鹸の液体部分に光魔法のヒールライトを使った回復魔法による殺菌効果を足して荒い目のスクラブを
ヒールで直すという強引な手で解決した脳筋的ボディソープ。肌もつるつるになるし健康にもいいが洗っているときの痛みが痒さになっている。

 と言う物だ。ついでに傷はおわないが非常に不評に終わった石鹸製作だった。で、それ以来これは洗剤として用いられることになったわけだ。

「この石臼が一番すごいのでは?」
 ボディソープより石臼を見つめる男もいた。
「これは特注品でサンダーを使ったものだ。」
「雷?」
 …これよくあるんだよな、ジョークで。工業用サンダーというのは円盤状の機械式やすりで私の場合は円盤を目の粗さに応じて6種使い分けていて一番細かい目の物を水を打ちつつ完成させた特製の石臼だ。水をこの石臼に注すことで摩擦がほぼなくなり少ない力で曳くことができる上に回すために工夫された取っ手にも工夫をした。なお、イーハ商会の石臼は…地味に売れていない。高いのもあるがここまでして粉にする家庭用の物がないからだ。硬い殻の食品とか多ければいいが用途が少ないんだ。それに一般的な物は…水車小屋で頼んだ方が疲れないからあっちでいいとなる。
「まあいい。一応作れたって事だ。」
 ダークボックスで作る際には機械を使っても手作り判定になるので、機会が無くても意志さえ…石変化で加工した後に作れば簡単に作れる。
「…すごいな、これを売ってもらえるか?」
「構わない。風呂を作る上で石鹸は必須だ。それ以外にも使えるがそいつの量産は難しいぞ。」
「量産は…か。でもこれがあれば、目の細かい塩とか出来るぞ。」
「うちは塩商人ですからな。高級塩は当然売れますぞ。」
 それでソルティ商会なのか。
「そうだな、この試作品は売ろう。ただし…。」
「分かっています。確かに風呂は祝日には必須でしょう。我々も手を尽くしてみましょう。」
 これで風呂ができればいいが…。風呂屋の建設認可って奴は地味に面倒なんだ。それは…やっぱり柴崎さんは分かっているようだな。
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