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第24章 ドラゴニックエスタ トライアル

第1185話 基礎セットの内容には全て理由がある

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 本来TRPGには想定されていないと痛感する…仕様がある。それがしゃべりながら歩くという事だ。実際体力は喋りながら歩くと…2時間も話しながら歩けば疲れる。喋らなければ疲れない。が人間そうできていない。脳が単調作業であるある歩くに…耐えられないからだ。
「基礎セットとは食器、火打石、ナイフ、ナップサック、後場合によってはチョーク、ローブ、後下着だ。」
「ん?下着もか?」
「替えの下着だ、必須だ。」
 このTRPG講義を聞きながらお染に歩く私達はダンジョンで非常に目立つだろう。だが、これもダンジョン短剣のだいご味だと思っている。
「食料は当然だがそれはギルドカードで代替えが効いているから除外するが本来は全員がナップサックに食料を詰めて移動する。動物系ダンジョンでさえ…安全確認に時間が係る。」
「え?どういう意味?」
「肉に飢えていない限り・・・まず行うのが食べて大丈夫か…味はどうで大量にあるのか?などだ。普通の洞窟の蝙蝠なんて、食えば病気にかかるし、それはどの動物
でも一緒だ。本来ダンジョンのモンスターを食うのはそう言う毒物関連の知識が無いとダメだ。しかも書籍クラスの知識だ。」
 その辺はダンジョンの誘因効果が起因していると私は感じている。人間はかすかな希望でもすがりたがる…それが私のダンジョンで肉が取れるとフィーバーした
理由だ。実際ウルフェダンジョン中盤エリアのモンスターバイラードの肉は不人気だったりする。硬くて筋張って肉に飢えておらずウサギ肉が比較対象になった瞬間
から…ウルフ肉も食えない扱いになった。…安くなった分は当然街の狩人などの食事として重宝されている。ついでにダンジョンでゴミ捨て場に捨てられると非常に
還元率が高くてコスト的に旨い。
「そうなると、ダンジョンにもしかして…。」
「でもよ、下着とか…。」
 ユリアはなぜかそこに食いつくな。
「TRPGでないという前提なら4着は欲しい。ダンマスとか普段生活なら二つでいいだろうが戦闘の際に切られて下着が使えなくなる。とか後濡れた焼かれたなど
様々な要因で…損傷しうる。また普通の戦闘で汗をかいて、汗でぬれたまま移動するとそれだけで余計に体力を消耗する。だからこそ、替えの下着は必須だ。時々
そこを突いてくるマスターもいるくらいだ。」
 こういうのはリアリティの嫌がらせで、初心者にはお勧めできない仕様だが。実際レベルが高すぎる相手にこれを仕掛けてレベルでない勝負をする場合に使う。
「そう言えば、汗はかくな…。」
「そんなに…。」
「後食器が無い場合は箸、フォークがない…がTRPG的な問題ではない。逆にあれば便利な事態が多い。無い場合は焼いた肉を手づかみで…又はスープを手で受け止めて飲めって事になる。」
「それは嫌だね。」
 この食器関連は忘れる人が多くて前提になっているが、毒のある魚など…野生で狩りをするときに加熱調理で必須となり、…野外なら木の枝をナイフで
「また、ナイフ一本は紐を切る事や木の枝を削って何かを作る…など。後木のドアに文字をナイフで彫って残しておくなど…後人によってはパンを常時持っておいて
目印として保存しておいた…など使い方の知識がある。」
「結構あるね。」
「…そんなに持って歩けねぇよ。」
「これらならまだ…合わせて1㎏以下だからコートならポッケに仕込んで歩くことができる。私の場合は…知り合いにキャラクターを書いてもらった際にコートを
多用していた。コートに道具を仕込んで持っておくんだ。ロープは腰に巻いて後はコートに入れておいたって事にしている。それでも戦利品運搬用ナップは欠かさなかった。」
「戦利品…そう言えばドロップがある所ではその荷物の問題もあるもんな。」
「…色々法整備が欲しいよね。これ。」
「本来はダンジョン攻略基本法、又は冒険者ライセンス法など、衛兵が配備できない箇所への法律だな。」
「でもさ…。それって、ダンジョン内で殺人とかすれば…。」
 私は呆れてため息をついた。
「まず警戒を怠らない。足音だ。」
 その言葉に全員が…警戒を強めた。
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