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第24章 ドラゴニックエスタ トライアル

第1149話 小グループの冒険者をパーティと言うのは単に寄せ集めの意味

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「いらっしゃい。」
 おっさんがけだるそうに挨拶するのだが、今回の…前回の薔薇と白い月に比べてこっちのNPCはもっと劣化して定型文しか喋らない。盗賊の七つ道具っぽい物は
ここで普通に金で売っていた。それだけだった。で…村はどうも共通エリア。それ以外が個別エリアの扱いらしくて、ある意味パーティ必須の構成となっている。
が、確認していない物もある。
「薬草。あるか?」
「ひとつ10G。」
「ふたつくれ。」 
「ありがとな。」
 これだけで、ギルドカードの方にもうアイテムが入っている。そしてそのまま街に出・・・レなかった。村に壁があるのか?何か分からんが、透明な壁が周囲を包んでいる。感触は空気の壁みたいなもので、押すと柔らかい感触でふわっと弾かれる。空気の壁はよくフィールドダンジョンの境界線で使っている。教授が言うにはゲームの壁だそうで。硬さはダンジョンの壁と一緒だ。ただし、人以外は弾かない。それが売りだ。
「これは…。」
「ん>どうした?」
「ユリアか…。」
「いやあな、ミナちゃんと訓練してきたけど木の棒があんなに痛いと思わんかった。」
「お前扱い僧侶だろ。せめて魔法の…いいか。」
「どうしたよ。」
「出れないんだ。壁が出来てる。どうもパーティ組むと個別行動ができないらしい。」
「そう言えば、パーティって元の方にもあるのか?」
「検証上存在してる。そうだな、ニャオもある傷目で付かれてるだろうから、そこのベンチに座って…話そう。」
 実はゲームあるあるの”謎のオブジェ”があったりする。ここだと村の真ん中になぜか小島があってそこにベンチが置かれている。で、当然怪しいので簡単に調べてて何もないのは確認済みだ。村人は決して寄り付きもしないので、怖い感じではある。
「で、あるのか?」
「勇者固有能力としては存在している。だな。」
 どう見ても恋人カップル…でもないな、子供とお父さん的な差があるな。
「あるのか!」
「結構インパクトが強くて微妙でもある。まず…。」
「微妙なのか?」
「…欠点も多いんだ。まずメリットは誰が闘おうが経験値は全員総頭割。ゲームと一緒で全員同じだけもらう。なお一人だと経験値が多めになる。がどうも集団の方がモンスターの経験値が高くて特に6人対8人くらいだと最高効率で経験値が稼げるそうだ。普通だと魔物が近い順に経験値が割り振られるがどうも拡散した魔物の経験値を全人で奪う事が出来るから、その分効率が良くなる。」
「やっぱりか。じゃあ勇者じゃないとないのか?」
「無いな、これも検証した。そして検証の結果は効率がかなり悪いって事だ。」
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