魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

どたぬき

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第23章 それでもやっぱり領地開発したい

第1133話 殺さないために努力する遊びの町です。

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 闘技場の入り口には看板があり『メイリー商会主催、金カードランク5万以下限定勝ち抜き』の文字と入り口におっさんがいる。そこを素通りする。そして島原が通ろうとすると、門が閉まる。
「お客さん。見学料…。」
「私の連れだ。私が出そう、田舎の子でね。」
「分かりました。」
 そう言うとおっさんが手を挙げ、門が空き二人は通る。
「これは?」
「こんなの初めて見た。」
「結構ここから魔道具とか多くなる。で、あれはギルドカードによる自動徴収ゲートだ。人が通って、徴収が成立しないとゲートが閉じる仕組みだ。」
「ここでもか…でも…。」
「観光を誘ったのは私だ、それにこの程度は稼いでる。」
「でも、ここは国の施設だろう?大きさも異常だが。」
「国主催は今の所稀らしい。年に一回の世界一決定武闘会。そして4月にある兵員応募トーナメント以外海上は基本閉鎖される…わけではない。」
「というと?」
「まずそこ座ろう。まず闘技場のシステムを説明する。まず、この会場とか三つの会場は予約制で、会場を借りることができる。」
 私は適当に座席に座ると二人も脇に座り…飲み物と例の葉っぱを片手に観戦し始める。席はまばらではあるが会場はコロシアム風で中では男女が刃物で戦っている。…が、互角のようだ。
「で、借りた奴は賞金、借りる規定金額さえ払えばだれでも闘技場で大会を開ける。前にはリバーシーの大会を闘技場でやったこともあったらしい。」
「いろんなというか市民が開くのか?」
「さっき言った知名度や宣伝にはこの闘技場での広告が一番効果がある。そしてここは多くの商人が往復する。その為に知名度はちゃんと商売になる。そして興行を打てるほどの商人という宣伝にもなるが、大抵は…。」
「何だ?」
「多すぎる護衛とか、そう言うのを絞る際に、この国には面接や話し合いより、こうした闘技場を借りての戦闘力アピールの方が多い。」
「戦闘とか、死ぬんじゃないのか?」
 やっぱりエレドア氏の方が気になるようだ。
「この闘技場は全てギルド開発の特殊エリアでHPが0になると攻撃を無効化する魔法がかかっており、それが発動すると発動した相手が負けになるのが基礎ルールだ。」
「じゃあ、死なないんだ。」
 私はダークボックスからレポートを取り出す。
「それでも死傷者が3名は出たことがある。その度に改造してきたらしい。」
「え?死なないように無効化するんでしょ?」
 島原も違和感を感じたようだ。
「動かないように止めるとかだな。最初はそれだったうえに数秒は本当に通りに抜けるようになっていた。が道具を二個以上投げてその秒数滞空された攻撃は…直撃したらしい。なお闘技場で相手が憎くても、この闘技場のシステムの穴をついて殺すやつは…全員死罪だ。それくらい…闘士は保護されている。」
「厳重なのね。」
「そうだな。」
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