魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

どたぬき

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第23章 それでもやっぱり領地開発したい

第1115話 選ぶ幅と影響ある人数によって枠の取り合いは激化する

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そして、ゴーストを連絡に使いつつ、私と、久々に合体して、一緒にいるミラージェとフェルミィと設計を行っている間。エナリシアに御者を頼んで進んでもらっていた。
「先ほど連絡がありました。どうにか…通販のスキルを取り込むことに成功し、オーブ化する事が出来ました。が問題も発生しました。」
「ん?」
 そう言えば島原を店長として今はイーハ商会の支店を任せている。
「それが、原文全部読みます。”ダンジョン運営側からの指示により通販の店舗決定はダンジョンが使う場合はダンジョンごと又はダンジョン同盟につき店舗契約5店舗までとして、取り扱いにいくつかの制限を加えます。これ以降異世界人向けとダンジョン向けと違うスキルとして機能させます”だそうです。」
「大ナタ振るったな。かなり快適になるというのに…。」
「このスキル…通販ですか?」
「ああ、あいつはスーパーと同人誌の店と契約していて気に入った本を取り寄せていたたしい。そしてスーパーから砂糖を取り寄せて販売していた。」
「砂糖ですか。」
「このスキルは本来なら…一人につき5店舗か10店舗が登録出来て異世界人を多く抱えればそれだけ店を多く契約できる寸法だった。」
「でも…異世界人…。いるんですか?」
「お前の直属の上司、イーハ商会のナンバー2のジャンは異世界人だ。異世界転生した…いまでも親をリンシュメルトに招待して親孝行しているぞ。あいつ。」
「…すごいですね、転生…ですか?」
「分かっているだけで異世界転生人はリンベルト含み4名分かっている。ジャンはそのうちの一人だ。」
「ちがうんですか?」
「あの大下は転移組なのと、後、基本この世界の勇者は…異世界からの転移組だ。柴崎も評価としては異世界転生組…なんだろうな。後田中は前に聞いて…転移組だ。」
「そうなんですか。」
「転生側はこの世界の住人として生まれるだけあってステータスはチート+現地の強さだが。転移組はレベル1スタートだ。ついでに5歳児でもレベルは7から8あるからその弱さが分かるだろう。」
「あの人も大変だったんですね。」
 ただこの話は離島の勇者である大下には当然伝えていないらしい。
「ただし育てれば誰も適わないほど強いからな。その為に数多く抱えようとか、育てようとか様々勇者大陸では行われている。そう言えば縛ら期は魔王バトルの映像は見たか?」
「あ、はい、作業しながらですが、あまりに早くて分かりませんでしたが、魔王軍というのはどこまで強いんですか?」
「私達でもかなう気配はないと思うぞ。黒龍コクヨウ、魔王エレノア、ゴブリン村の総長鬼ちゃん。この辺ははっきり言って一人でダンジョン全部壊滅できると思う。スキュラ位なら文字通り軽く殲滅できる。そしてレーザー勇者の師匠でもある”指先姫”リューネ”はもっと強いという話さえある。魔王と呼ばれるのを複数抱えるだけあって異次元の強さを誇る。そして…それ相手に勝てる教授もだ。あれを見ただろ?」
「いまだに信じられません。あれは化け物ですか?握手したら幻だったとかではないんですか?」
「そう思っても仕方ない。が実際飲み物は飲めたぞ。あいつは。」
「あ、そうですか。」
 信じられないが、攻撃されて当たらない上に動いていないように見えるとか…そしてまるで何もないようにナイフで刺していく様は…怖かった。それが1000人であっても機能してしまう強さ。異次元だと思った。
「でも…通販ですか…。」
「揉めるぞ。5枠をどの店にするかでな。」
「そんなにですか?」
「ああ、そうなる。しかもスキルは成長させるたびに枠が増える仕組みだから、…どれがおまけで来るかとか全然わからん。だから5店舗は何もなかったという前提で考えないといけない。」
「マスターは何にするつもりで?」
「…ホームセンターを頼むつもりだ。職人用衣服類でもいいのだが、工具と加工木材、ガーデニング系が欲しいからな。」
「文具は…ホームセンターで足りそうですが…。」
「確か鳥海も文具マニアだったな。」
「最近そうだと分かりました。小癪ながら。」
 その辺は相変わらずだな。柴崎さんは。
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