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第23章 それでもやっぱり領地開発したい

第1105話 これはマッチポンプだと言い張れる内容

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 結局こっちがリストから抽出後に生態観察させてもらう事で決議して…まずは久々の自宅でモンスターリストと。
『マスター。鳥海さんからマスターに出頭が、向こうも声で怒っている模様です。』
「分かった。ゲートを頼む。」
 なんだ?いきなり?

「これ…すまないけど頼むだわさ。」
 鳥海の執務室に入ると、2冊の書類を…あ。
「これいいのか?」
「向こうも金があるという事と、後はアチシとしては報酬込み、こっちも情報収集可能という事でOKにしただわさ。これ、うちにとっては負担が大きいだわさ。」
 書類は二つ。建築依頼書だ。発注元は魔人連合とスキュラカンパニーだ。海川のダンジョンでの…こっちは建築依頼がしっかりしており、
「打ち合わせは?書類から着工までどうする?」
「スキュラはルーム売りで。魔人はまだ打ち合わせが完ぺきではないだわさ。」
 ため息が地の底まで飛びそうなぐらい・・・深いため息をしたんだと思う。体の反応的に描写さえ頭が拒否するほどに…落胆している。
「おおかたか?」
「だろうと思うだわさ。」
 主語はないが、これは魔王バトル用の施設だろう。もしこれが本当なら4大勢力のダンジョンのうち三つは私が作ることになる。なんというマッチポンプ…ではなく順位の操作も容易になるだろうし。
「どっちとも一度担当者とダンジョンバトルのセッティングを頼む。細かい打ち合わせをしたいのと、しばらくミラージェとフェルミィを戻して欲しい。3人がかりで作る。でないともう間に合わない。」
「それが、締め切りに関しては聞いた奴がいるだわさ。それが”4つの同盟が”準備完了”を宣言したタイミングから一週間後に開催告知を行うだわさ。アチシ達は万全を期すことができるだわさ。ただし前回の実例もあるだわさ。勇者は超絶強い…可能性もあるだわさ。」
「どいう事は…そう言う事か…。」
「そう、ある程度アチシ達で魔王バトルの開催時期を弄れるって事だわさ、向こうの手入れの時間が分からないけど。…魔王バトルの細かいルールも見ておくと…いいだわさ。」
 
 今回の魔王バトルのルールだとどうも魔王側同士の一対一のバトルでまずは”順番決め”が行われる。これに有利不利の差はない。会場はくじ引きで引き当てた側が選んでよい。大抵自分のダンジョンだ。そしてこれによる一騎打ちで…決めた勇者が、ダンジョン攻略を行う。この時前回と違うのは観客のダンマスたち全員に勇者によるダンジョン攻略動画を見てもらいそれに5点満点で評価を付ける。その評価基準による〇×式でだ。勇者は各大陸にあるギルド支店から各一パーティのみとなる。余った最後の一人は…ギルドが推薦するパーティとの戦闘らしい。この得票平均値にこのダンジョンが勇者1PTで稼いだDpを乗算した数値が優勝となる。確かにこれだとダンジョンの美観やストーリー性が問われダンジョンの良しあしがそのまま加点につながるだろう。そしてもう一つ。それがフロア数ではなく階段の数に制限がある。フロアのをつなげる階段の数が4つ。すなわち5フロア勝負となる。広さは自由だが、階段往復によるラビリンス化の禁止というわけだ。かなり盲点ついてるな。
 そして勇者たちにはある制限が課される。攻略できる時間に制限だ。前の30日かけて攻略するメイズ連打ダンジョンというかっこ悪いダンジョンでは困るらしい運営の手として。制限時間24時間とした。しかもその間の動画による”他のダンマスによる評価”である。勇者の冒険で間延びさせたり時間稼ぎだけのダンジョンとなれば絵的に見どころなしとなる。又ボスしかいない見どころ0ダンジョンも廃止させるための物だろう。…こっちが手の内を明かさない為の手を潰してきた。ダンジョンの構築力が問われる内容だ。そしてもう一つは勇者たちの突入時のレベルをすべて1にするという事だ。これは前の勇者単騎無双を防ぐための物だろう。強い勇者を引いてそいつがダンジョンを割って進む動画とか誰が見たいんだ?という事だ。
 という事はだ。私がその大切な三つの部分の三つの組織の全部のダンジョンを設計しないといけないわけだ。これ、見破る奴はすぐに見破るぞ。そして勇者の強さも問題だ。当然勇者大陸からは教授か、大下君たちが来るだろう。ザガートンからの勇者に心当たりはないがそれなりが来るだろうそしてフォレスタに勇者…あ、大方初心者勇者のリンベルト君だろう。これ…当たりハズレの差がひどすぎる。例えば高難易度ダンジョンを作ったとして…初心者PTが来れば当然初期で躓く。そして初心者PT用のダンジョンで上級者に当たれば最悪の高速終了となる。しかも勇者に負けたとあってはダンジョンのイメージも最悪だろう。いかに画面の映りを良くしつつ迎撃で見栄えを良くするか。これを3つ用意しろとか、無茶だろ。
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