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第23章 それでもやっぱり領地開発したい

第1094話 物語ではみんな旅に出るが、あれは一大イベントである。

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仕入れとして、偽装上しかたないが、適当に食料を買い付け、興味があったので代理を建てずに通常ルートで帰ることにした。大体一週間かかる。…そう、聞いた話の通常ルートでは”上流の都市に下から戻る方法”があるというのだ。現代でさえ船が川を上るにはスエズ運河ができるまで必要だった。なおパルミダークなどの勇者大陸では浮遊の魔法を使って舟を浮かせての交通手段というのもある。但し体力を使うために滝登りの際に使うだけで、この商売も勇者が考えたという。ここでは魔法はないはずである。それでどうやって…?
「では行ってきます!」
「便りは寄こせよ!」
 町から出る時は城の兵士たちによるお見送りがあって、しかも私が2台目も出した。…いやあこう来ると全然思わなかった。領主の4男が仕事で、首都に貴族邸を建てに行くのだ。それは大事業となる。そこで4男の他に護衛一人、乳母一人を連れての出立となった。護衛は分かるが乳母は?と聞いたら。この町での乳母の立場は”メイド長”らしく、というか話を聞いて驚いたのは田舎領主の為か基本、領主夫人は何でもやる。料理裁縫、掃除も買い出しも家の中は全部やる。で、メイドさんというのはその補助をする人員だ。で、島原は領主の4男の嫁候補なわけだ。そう思われている。そこで欲しいのが家のしきたりを覚えている乳母というメイドさんなわけだ。なお、領主家では各息子に一人づつ乳母が別についており人によっては乳母兄妹迄いる。なお4男のエルドアにはさすがに乳母兄妹はいない。その話を島原と…エルドア氏を私の馬車に載せて…後ろには家財道具と操作法を教えて、護衛が御者を、乳母さんが荷物の護衛として乗っている。なおそのゴーレムも私が出した。荷物は最低限度という話だが木箱に詰めるだけ詰んで6箱である。
「凄いね。」
「そうかな?そう言う家が少ないのも驚いたよ。特に隣のザガートン国は違うのかい?」
「あそこは評議会形式だ。王は評議会の代表が決めるが、それもすべて…基本戦闘能力が求められる。」
 ザガートン国はザガートン国で野蛮だ。
「そうなると、国境は危ないって事かな?」
 こういう感じで雑談をしている。といっても島原さんはか弱い体で、座っている。ここでは私が御者でついでに、子供たちは後ろの馬車で乳母さんから、色々教わっている。どの立場になるにしろ、まずは基礎共用が欲しいだろうからだ。まあ、顔を見ると話しているだけで…エルドアさんは喜んでいるようだ。一応ギルドカードで…。
「それは?」
「ああ、ギルドカードだ。これに手紙を届ける機能がある、それで本店に連絡を入れている。…屋敷の方も店員に頼んで、探させることになっている。」
「…そんな事が出来るのか1?」
「この辺はギルド商会はないし…ザガートン国の手前もある、この地域では難しいな。」
「その…ギルド商会を教えて欲しい。」
 厄介なことになってまいりましたが…どうするかな。
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