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第23章 それでもやっぱり領地開発したい
第1090話 領主の説得はまず出会いから
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その間に4男の砂糖買いを少し止める為に手持ちの商売馬車車を引き出して、こっちに行商に来たことにする。イーハ商会の構成員としてな。そのついでに向こうの設定を固めさせ、彼女の身の振り方に合わせるつもりだ。協力する義理はないが、通販は回収後に検証する。まあ、そのまま寝て…彼女の決断に任せることにした。あんまりああいう人種とはかかわったことはないが難しいな。そして、次の日には町の外に行きゴーレム車を持って来て街に入場。そのまま…兵士に止められ、説明すると…とりあえず馬車をその場に停止させ、商売を開始した。
「いらっしゃいませ。」
「まあ、見せてもらおうか。」
どうもこの辺の商人達のトップらしい3人のおっさんがまず見に来ていた。当然彼らはこの辺の顔役だろう。
「貴様店名は?」
「イーハ商会と申します。よろしくお願いします。珍しいものをたくさん持ってきましたよ。」
ニッコリ笑顔。実はこの辺フェルミィの記憶からある商売方だ。笑顔第一。
「フン、見せてもらうぞ。」
とりあえずこの町は情報収集によると隣の国、いや他の8か国とも取引のある街で
「…このシードル酒か…。甘いんだな?」
「首都も見て回りましたけど、珍しい。山向こう産のシュワシュワ酒という物ですね。」
これは首都の店から聞いたこの辺の”ザガートン国製”を示す単語だ。山は例のこの国の東の大山脈を示す。これが…すごく売れるんだ。
「じゃあ、あれはあるか?」
「ありますよ。ただ…。」
そう言ってもって来たのはザガートン国側の町にある”鉄器”だ。製鉄技術も高く向こうの鉄器は国境で売っていることもあり、有名だ。買ったものをDPで作って仕入れておいた。
「箱ごと寄こせ。」
「いくらで?」
かなりきつめの商売だな。はっきり言って生産DPの半分にも及ばない。
「…これだな。」
「それでは商売になりません。こう見えてイーハ商会は山向こうでは名前の知られた商会でございます。分かりますよね?」
そして、こういう田舎町だと後ろ盾の宣言なしに商売する守銭奴がやってくる。本来商売ギルドとかはこれを抑える役目がある、こうしてみるとこういう連中がいかに害悪かわかる。
「そして、パルマキア公国の国王様とも懇意とさせてもらっています。」
「ぐ…。」
こういう時は後ろ盾を言えばいい。
「そんな…。嘘をつくな!」
「嘘でも現品はそこにありますし。それにそのお値段で買われても我が方は二度と酒を売る事さえ叶いません。」
実際山向こうを渡るには…厳しい山か国境の国でザガートンに密入国できる数少ない承認と懇意でなくてはならない。そしてイーハ商会はパルマキア公国でも有名だ。
「ぐぬぬ…。」
「待て!お前ら!」
馬に乗って数人の…貴族らしき男と兵士たちがやってきた。ここには馬があるのか。
「貴公がイーハ商会の者か。」
「はい、イーハ商会の者です。証となる紋章もここに。」
ゴーレム車に取り付けた紋章を見せる。ただしまだトレードマークは完全には決まっていない、今度決めておこう。こういう時に便利そうだからな。
「…このものは私達レクリッツァ―家が預かる。イーハ商会の者よ、すまないが我が屋敷で歓待したい。よろしいかな。」
「はい。そちらに向かいましょう。では出発の準備をしますので、皆様、次に店を開いた時にはご贔屓の事を。」
私は車に荷物を積んでいく。
「手伝うか?」
「いや、ここは商人ですので、私がやりましょう。」
…そう言えば私一人で来たのは、ちょっと説得に欠けるか。後で設定を足しておこう。
「いらっしゃいませ。」
「まあ、見せてもらおうか。」
どうもこの辺の商人達のトップらしい3人のおっさんがまず見に来ていた。当然彼らはこの辺の顔役だろう。
「貴様店名は?」
「イーハ商会と申します。よろしくお願いします。珍しいものをたくさん持ってきましたよ。」
ニッコリ笑顔。実はこの辺フェルミィの記憶からある商売方だ。笑顔第一。
「フン、見せてもらうぞ。」
とりあえずこの町は情報収集によると隣の国、いや他の8か国とも取引のある街で
「…このシードル酒か…。甘いんだな?」
「首都も見て回りましたけど、珍しい。山向こう産のシュワシュワ酒という物ですね。」
これは首都の店から聞いたこの辺の”ザガートン国製”を示す単語だ。山は例のこの国の東の大山脈を示す。これが…すごく売れるんだ。
「じゃあ、あれはあるか?」
「ありますよ。ただ…。」
そう言ってもって来たのはザガートン国側の町にある”鉄器”だ。製鉄技術も高く向こうの鉄器は国境で売っていることもあり、有名だ。買ったものをDPで作って仕入れておいた。
「箱ごと寄こせ。」
「いくらで?」
かなりきつめの商売だな。はっきり言って生産DPの半分にも及ばない。
「…これだな。」
「それでは商売になりません。こう見えてイーハ商会は山向こうでは名前の知られた商会でございます。分かりますよね?」
そして、こういう田舎町だと後ろ盾の宣言なしに商売する守銭奴がやってくる。本来商売ギルドとかはこれを抑える役目がある、こうしてみるとこういう連中がいかに害悪かわかる。
「そして、パルマキア公国の国王様とも懇意とさせてもらっています。」
「ぐ…。」
こういう時は後ろ盾を言えばいい。
「そんな…。嘘をつくな!」
「嘘でも現品はそこにありますし。それにそのお値段で買われても我が方は二度と酒を売る事さえ叶いません。」
実際山向こうを渡るには…厳しい山か国境の国でザガートンに密入国できる数少ない承認と懇意でなくてはならない。そしてイーハ商会はパルマキア公国でも有名だ。
「ぐぬぬ…。」
「待て!お前ら!」
馬に乗って数人の…貴族らしき男と兵士たちがやってきた。ここには馬があるのか。
「貴公がイーハ商会の者か。」
「はい、イーハ商会の者です。証となる紋章もここに。」
ゴーレム車に取り付けた紋章を見せる。ただしまだトレードマークは完全には決まっていない、今度決めておこう。こういう時に便利そうだからな。
「…このものは私達レクリッツァ―家が預かる。イーハ商会の者よ、すまないが我が屋敷で歓待したい。よろしいかな。」
「はい。そちらに向かいましょう。では出発の準備をしますので、皆様、次に店を開いた時にはご贔屓の事を。」
私は車に荷物を積んでいく。
「手伝うか?」
「いや、ここは商人ですので、私がやりましょう。」
…そう言えば私一人で来たのは、ちょっと説得に欠けるか。後で設定を足しておこう。
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